『天・地・水・命』 ~自然の恵み~

 「 天を仰ぎつ 地に伏しつ 水に語りて 命覚ゆる 」 仙人

2011-06-27 | 海 水 魚

 漁港の岸壁の上から港内の海底を何気なく見ていると、“ねずみ色の砂”が結構広範囲に堆積していました。

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 この色の“砂”は、この辺りの海岸周辺の地質から考えてもどうも起源が違うようです。
 どこかほかの地域から持ち込まれたのか...?

 しばらく眺めていると、周辺のまばらな部分の“砂”が動きました...???



 水面上からなのでかなり画像が悪いですが、お分かりでしょうか?

 一番分かりやすいのは、海藻の上に乗っている“砂”です。



 正体は7,8cm程度の『ヒラメ』の稚魚です。

 おそらく漁港回りか周辺海域で放流されたものが、静穏な港内に一時的に避難してきているものと思われます。
 それにしても、元々の海底が見えないほどに折り重なって、凄い数です。

  山陰

ハート

2010-09-28 | 海 水 魚

 “干潟のアイドル”『トビハゼ』です。

 干潟で彼らを見つけると、ついつい追いかけ回してみたくなります。
 泥や水の上をピョンピョン跳ねながら逃げて行くのをしつこく追いかけます。
 なかなか捕まえる事は出来ませんが、十分遊んでくれます。



 深~い藍色の目をしています。



 こちらはエメラルドグリーンの瞳です。
 吸い込まれそうな深い色です。



 周縁が金色に輝きとにかく美しい瞳です。
 それに形が“ハート”です。
 まぁ“ハート”というよりは上面の中央部がへこんだ形になっています。



 これはかなり“ハート”に近いです。

 この『トビハゼ』の目を見るたびに、「どうして中央がへこむんだろう?」と考えています。

 やはり“重力”の影響なのだろうか...?

  干潟

装飾

2010-02-07 | 海 水 魚

 佐賀空港から市内に向かう道路にある橋です。
 一見普通の道路橋ですが...

 よく見ると何かしら装飾が施してあります。



 橋の欄干は『ムツゴロウ』をモチーフにした柱が付いています。



 街灯は『カチガラス』をモチーフにしています。



 佐賀を訪れた人々、帰省の人々を迎えるにもってこいのデザインです。

 おまけで、近所のマンホールのふたです。



 モチロン『ムツゴロウ』です。

  佐賀

縄張り

2009-08-26 | 海 水 魚

 有明海のアイドル『ムツゴロウ』は干潟の泥の中に巣穴を掘って生活しています。
 隣接する他の個体の巣穴との位置関係もありますが、巣穴の周り5,60cm程度が“縄張り”のようです。
 他の『ムツゴロウ』や『トビハゼ』、カニの仲間などが“縄張り”に侵入すると威嚇したり追い払ったりします。

 画像は“縄張り”に入ってきた♀の“シオマネキ”に「立ち去れ!」と言っているところです。
 ヒレを立てるのは“威嚇”の合図です。

 

 噛み付きはしませんが、口を開けて「噛み付くぞ!」を示しています。

 こちらは『ムツゴロウ』同士の、お得意の“威嚇”のポーズです。

 

 でもこの場合は手前の個体はヒレを立てていませんので、チョット気弱になっているのかも?
 この状態で相手を押し合いながらクルクル回ったりします。

 こちらの方を向きました。

 

 大きな口を開けて精一杯“威嚇”しています。
 でもやはり、右の個体はヒレを立てていません。
 見た感じ右の方が大きそうなのですが...
 左の個体の“縄張り”に右の個体が侵入して来たのかもしれません。
 基本的にやはり“家主”の方が強いようです。

  有明海

出てけ!

2009-08-25 | 海 水 魚

 画像整理をしていると、帰省中のものが若干ありましたので、夏が終わらないうちにアップします。

 「オイオイコラコラ、どこに脚踏み入れとっとや~」
 (オイ(俺)も相手が“♀ガニ”だと強気になれるとよ~)

 

 「はよ~出て行かんと、えらいことになるばい」

 

 「ここにゃあ二度と来るんじゃなかばい」

 

 「あ~りゃ、お前もなんば...」
 (やばか~、今度は立派な爪の“♂ガニ”ばい...)
 「あらら、おたくさんなんばしよらすとですか~」

 

 「ここは私の家ですけん、あんまい入って欲しゅうなかとです」

 

 (あらら我が家自慢の“露天風呂”に入りんしゃったよ~)
 「どげんですか~?いい湯加減でしょう!ばってん、あんまい入っとったら湯当りするですよ...」

 

 (正面から行ったら絶対あの大きな爪で挟まれるけん、背中から背中から...)
 「折角やけんお背中ば流しましょうねぇ~」
 (と言いながら追い出すばい~)

  有明海

深海魚

2008-08-24 | 海 水 魚
 何やら得体の知れないモノでしょう!?
 ハゼ科の海水魚『ワラスボ』です。
 「有明海」の周辺にしか生息していません。

 たまたま行った「佐賀県立宇宙科学館」内の展示水槽で発見しました。
 ここでは澄んだ水槽の中で飼育されていますが、実際は泥の海というか泥の中で生息しています。
 つまり

 

 目は全く役に立たないので退化してしまっているのです。
 深いところにいるわけでもないのに、まさに“深海魚”みたいな姿かたちです。

 さらに顔の部分をアップにすると

 

 恐ろしい歯をしています。

 この魚があの映画の「エイリアン」のモデルになっているとかいないとか...?

 見てくれはこんなですが、干してカチカチになったやつを炙って醤油に漬け込んだら最高の酒の肴になります。
 『ムツゴロウ』『メカジャ(シャミセンガイ)』『アゲマキ(マテガイ)』『ウミタケ』『タイラギ』などと並んで“有明海の珍味”の一つです。

 in 宇宙科学館

マッドスキッパー

2008-08-23 | 海 水 魚
 干潟の愛嬌者『トビハゼ』に注目してみました。
 「有明海」と言えば『ムツゴロウ』が代名詞のようになっていますが、なかなかどうしてこの『トビハゼ』も眺めているだけで楽しくなってしまう生態を示す魚です。
 普通『トビハゼ』は灰色をしていますが、かなりリラックスしている時は画像のような肌色になるようです。

 特徴的なのは胸ビレです。

 

 画像では胸ビレで体を支えて、お腹の部分は完全に浮いていますよね。
 この棟ビレと腹部にある吸盤状の腹ビレを上手に使って干潟を飛び跳ねます。
 この事から英名がMudskipper(マッドスキッパー)と付けられています。
 泥の上を跳ねるだけではなく、平たい石を水面に投げて水面上を跳ねさせる様な感じで、水面をまさにスキップしていきます。

 腕...じゃなくて胸ビレをくの字に曲げて背びれをピンと立てました。

 

 そして体全体を波打たせています。

 

 その後の状態がこれですが...

 

 「何このピンボケ写真!!」とお思いでしょうが、何か変わったところはありませんか?
 今までの画像では『トビハゼ』には影がありましたがこの画像には...

 それでは全体をお見せしましょう!

 

 画像右下に移っているのが『トビハゼ』の影です。
 そうです!完全に空中に浮いているのです...??
 「ジャンプ」直後の画像でした。
 体を波打たせてからピシっとジャンプするんですね。

 惜しむらくは『トビハゼ』にピントが合っていません。
 次回は必ず『トビハゼ』にバッチリピントを合わせた画像をモノにしたいです。
 
 in 有明海

有明の海

2008-08-22 | 海 水 魚
 潮の引いた干潟ではのんびりした光景が眺めれます。
 『ムツゴロウ』と『シオマネキ』がゆっくり食事中でしょうか。

 実家から数十分車を走らせば「有明海」に到着します。
 子供の頃父と“ハシクイ釣り”“ムツ掛け”などによく出かけました。
 “ハシクイ”とは、ふつう汽水域で釣る“マハゼ”に似た『ハゼクチ』という魚の地方名です。
 『マハゼ』が体長最大20cm程度なのに対して『ハゼクチ』は50cm以上にも成長します。
 この魚の煮付けは美味しかったなぁ...
 “ムツ”は「有明海」の代名詞ともいえる『ムツゴロウ』です。
 私が小さい頃はまだたくさん生息していて、イカリのような針で引っ掛けて採りました。
 素焼きにしたあと甘露煮風に...これはいけます!
 今では保護区が設定されており、手厚く守らなければその生息が維持できないほど希少になっています。

 

 それにしても『シオマネキ』のハサミは片方だけこんなに大きいなんて...
 バランス取るのが大変でしょうねぇ...

 

 『ムツゴロウ』と『トビハゼ』です。
 同種間だと必ずといっていいほど“バトル”が勃発します。
 “バトル”の際は鰭(ヒレ)をぴんと立てて相手を威嚇します。

 バトルシーンではありませんが、ヒレを立ててくれました。

 

 in 有明海

バックヤード

2008-02-10 | 海 水 魚
 友の会のイベントで「海遊館ガイドツアー」に参加してきました。
 普段入る事のできない海遊館の裏側(バックヤード)に入って、展示物(魚介類や海生哺乳類など)の搬入の方法や給餌などについてを学びつつ見学するツアーです。写真撮影が出来なかったのは残念ですが、なかなか興味深かったです。
 昨年の5月に「須磨水族園のバックヤードツアー」にも参加しましたが、こういった施設の裏側を覗けるのはなかなか経験できる事ではないので貴重です。



 ジンベイザメの『海クン』は、魚の群れを引き連れコバンザメをくっ付けて悠々と漂っていました。でも一人では可哀相なので早く彼女を見つけてあげないと...

 館内展示ではやはり大水槽やラッコなどが人気ですが、クラゲの水槽も人だかりが出来ています。みんな『癒し』を求めているのでしょうか? 



in 海遊館

ピン!

2007-05-14 | 海 水 魚
ムツゴロウを観察できる場所の近くにある駐車場の脇の公衆トイレです。
「トイレを記事にするとは!!!」とお思いでしょうが、このトイレなら許していただけますよね?
ピンクと水色の小さなタイルを埋め込んだ♀、♂のムツゴロウは実に愛嬌があります。
中には入っていないのですが、実は蛇口もムツゴロウをイミテートしているらしいのです。
(以前たまちゃんが撮影してアップしていました。)
豪奢で無意味な装飾を施し、地域に馴染まない構造物が作られてしまった公共工事などがたまに見受けられますが、このトイレはもちろん『アリ』でしょう!

有明海の〆に、今回天気の悪い中自分自身で一番「何とかピントが!」と思った画像を載せます。

♂同士の自己顕示バトルです。横からなので手前の個体にしかピントが合っていませんが、いい感じで鰭も立ててくれ、顔に迫力があります。

さて次回の帰省の際には、是非ともシャッタースピードを上げて「ジャンプシーン」をものにしたいと思っています。晴れてたら、さらに体の斑点も地味な体色や干潟の中にあって映えると思います。

鰭跡

2007-05-13 | 海 水 魚
再びムツゴロウの紹介です。
右上のトビハゼの右下に水が溜まっていますが穴があるのが分かると思います。左のムツゴロウの棲家です。そこからムツゴロウの方に向かって小さな扇形の点線が見えるでしょうか?

アップの画像を載せます。


ムツゴロウは干潟の上(つまり陸上)を、胸鰭を使って滑るように移動します。つまりサーフィンのパドリングのような体勢で進んでいきます。
泥の上の扇形(弧)の点線模様は、ムツゴロウが胸鰭を突き刺した跡なのです。鰭には軟条と呼ばれる骨のような組織があるので、その部分がしっかり残り点線のように見えるのです。
いわゆる足跡ならぬ鰭(ひれ)跡なのです。

バトル

2007-05-10 | 海 水 魚
ムツゴロウは巣穴の周囲に縄張りを持ち、近付いた敵を追い払う習性があります。ただし、食性の違うトビハゼ(肉食)やシオマネキ(有機物・微小生物食)が近付いても気にしません。

それでは、6コマ劇場をお楽しみ下さい!



ムツA「コラコラ、そこの若いの!人(魚)の家(穴)の前を通るのに挨拶無しかい~?」
ムツB「オッサン、ウルセー!ここは天下の王道(干潟)、誰に遠慮がいるんや!」



ムツA「ほ~、近頃の若い者は礼儀を知らんの~!早く出て行かんと後悔するぞ~!」
ムツB「ほざけ、老いぼれ!見ろ!このピチピチの鰭(ひれ)を!」



ムツA「若造、鰭自慢は十年早いわい!どうじゃ、幾多の修羅場をくぐりぬけて来たこの鰭は!」
ムツB「ムムッ(オッサンと思って甘く見たわけじゃないが、カッコエエ!俺の尾鰭も下がり気味...)何ぼのもんじゃい~!負けてられるか~!」



ムツA「意外としつこいヤツやの~!食らえ~!ボンバーヘッドじゃ~!」
ムツB「あ痛たたた...オッサン、無茶するんじゃねえ~!」



ムツA「どうじゃ、参ったか~!これ以上居座ると、しまいに噛み付くど~!」
ムツB「おおっ!流石に口が達者なオッサンだけあって、口がでかいの~!(俺も強がっとるけど、かなりヤバイ雰囲気...)」



ムツA「口の減らんガキじゃの~!よっしゃ、食っちゃる~!」
ムツB「ゴメンナサイ、参りました、参りました...(まだまだ俺も修行が足りん...)」

干潟の風景

2007-05-07 | 海 水 魚
右上がシオマネキ
真ん中左がムツゴロウ
下がトビハゼです。
有明海の干潟で確認できた生き物です。
この他ワラスボやハゼクチなどの魚類やアゲマキなどの貝類が数多く生活していますが、陸上から普通に観察できるのはこの3種くらいでしょうか。

ムツゴロウのアップです。実に愛嬌のある顔です。

周囲の泥と同じ体色をしていますが、水色の斑点がおしゃれですね。

有明海といえば『ムツゴロウ』と言えるほど昔から地元では「有明の海の代名詞」として馴染みの有るハゼ科の魚です。
日本では九州の有明海と八代海にしか生息しておらず、トビハゼやシオマネキなどとともに干潟生物として知られています。
最大で全長20cm程度になりますが、普通は15cmぐらいでしょうか。トビハゼの倍くらいの大きさになります。体色は褐色から暗緑色で、全身に白か青の斑点があります。両目は頭の一番高いところに突き出て、周囲を広く見渡せるつくりとなっています。
干潟に深さ1mほどの巣穴を掘って生活していまする。巣穴が水面下の満潮時や敵に追われたときなどは巣穴に隠れますが、干潮時になると巣穴から這い出て、胸びれで這ったり、全身で飛び跳ねて移動します。
干潟の上で生活が可能なのは、皮膚と口の中に溜めた水で呼吸するためといわれています。
植物食性で、干潟の泥の表面に付着している珪藻などの底生藻類を食べています。

第1背鰭(せびれ)を立てたところです。

この第1背鰭の後方から尾鰭にかけて第2背鰭が繋がっているのですが、それを立てたところはまたアップします。

海中展望塔

2007-05-05 | 海 水 魚
秀吉の唐入りの前線基地として有名な、肥前名護屋城近くの波戸岬にある『玄海海中展望塔』に行きました。
チョット前まで雨も降っており、ちょうど干潮時だったため濁りがありましたが、結構魚も観察出来ました。

追加画像