ヒト型ロボットの実用化が加速しています。
工場だけでなく、サービス業や医療、介護などの現場にも導入が進み、人手不足はやがて「人手余り」へと変わるかもしれません。
猛暑対策として、冷却装置付きの服を着て外出することも、近い将来には当たり前になるでしょう。
サイボーグとロボットの境界
脳に機械を埋め込む技術は、すでに実用化の段階に入りつつあります。
このブログでも何度も取り上げてきましたが、病気の治療目的で機械を体内に埋め込む人間は「サイボーグ」と定義されます。
その延長線上に、脳に装置を埋め込む技術が登場しています。
米新興企業シンクロンは、脳波でコンピューターを操作する技術の臨床試験に向け、患者の募集を開始しました。
同様の技術は、イーロン・マスク氏率いるニューラリンクも開発しており、競争が激化しています。
用語 | 定義・特徴 |
---|---|
サイボーグ | 生物の身体に機械を組み込んだ存在(例:義手) |
ロボット | 完全に人工的に作られた機械(例:産業用ロボット) |
アンドロイド | 人間の姿を模したロボット(例:ヒューマノイド型AI) |
もし死者に機械を埋め込み、再び動かすことが可能になれば、生命倫理の根本的な問いに直面することになります。
そして、「心を持ったロボット」が誕生する可能性も否定できません。
ロボットと人間の共存は歴史の必然
人間がかつて奴隷制度から解放されたように、「ロボット」という言葉の語源が「労働者・奴隷」であることを考えると、ロボットの解放もまた歴史の流れの中で起こるべきことかもしれません。
人間とロボットが自然に共存する時代は、もはや夢ではなく、時代の要請です。
「人間の奴隷が過去に解放されたことと、奴隷が語源であるロボットが未来に解放されることとは、偶然の一致ではない」 ー 前野隆司『脳はなぜ心を作ったのか』
人間型ロボットが実現する社会
筆者は、心を持つロボットが人間の生活を脅かすとは考えていません。
かつて「機械打ちこわし運動」が起きた時代もありましたが、機械化によって生活水準は向上しました。
人間型ロボットが登場すれば、生活はさらに便利になるでしょう。
-
高齢者でも、仮想現実技術を使えば自由に移動できる
-
介助はロボットが担う
-
工場では24時間稼働し、生産性が飛躍的に向上
-
販売・事務現場でもロボットが活躍し、突発的な欠勤にも対応
-
顔認証で決済、音声認識で操作、スマホ不要の生活
労働力不足は過去の話となり、失業者もいなくなる。
人間は自宅でAIロボットと過ごし、空を飛ぶ自動運転移動体で移動する時代が来るかもしれません。
最も重要な課題:富の分配
社会の富(付加価値)はロボット労働者が稼ぎ出すようになります。
その富をどう分配するかが、今後の最重要課題です。
人間が「確定しない動物」(ニーチェ『善悪の彼岸』)であることを卒業できれば、夢のような生活が実現するかもしれません。
-
働く人間は公平に高収入を得る
-
戦争は過去のものとなる
-
人間は全員が豊かになる
-
心を持つAIが人間社会を変革する
バラ色すぎる未来像かもしれませんが、技術の進歩がそれを可能にする日も遠くないのかもしれません。
✍️ 本記事は、gooブログのサービス終了に際して、過去の記事の中から筆者が選びました。
2024年4月10日goo blogに公開しました。