奥村天放 放言録

齢、古希に至る、半身を娑婆から抜け出して、娑婆の悦びを知る。

仏教32:精神と肉体その2

2010年06月15日 | 仏教
生物学的に追及すれば「物質なくして生命なし」。 だがコンピュータ的に見て行くと「物質では自我意識」は作れない。 近い将来人間の如く振る舞い、人間の如くコミュニケーションをする 鉄腕アトムのような人型ロボットが出現しても不思議ではない。 だが、このロボットには自我意識は無い。 与えられた状況に応じプログラムに従って反応する。 「私」以外の人間はすべて生体ロボットで本当は自我意識が無くても 「私 . . . 本文を読む

仏教31:肉体と精神

2010年06月12日 | 仏教
しばらく離れていたが「正見五蘊皆空度一切苦厄…」 一仕事を終えたので少し考えてみた。 人間の感情はその多くを肉体(脳)により制御されている。 感情を制御する脳機能は「生命維持」と「種族保存」を根源とする「本能」と呼ばれる。 生物学から人間を見ると人間は肉体の「奴隷」となる。 「奴隷」と言う言葉にはすでに「肉体」と「精神」を別物と考えているのだが… 肉体の方から精神を科学する事は可能である。 . . . 本文を読む

仏教30:怒り

2010年04月09日 | 仏教
仏教でいろいろ書いていたら、メル友から次のお便りをいただいた。 子供の怒りを抑えるためには、「いろんな立場から見てみなさい」、 そして、その怒りがどれだけ「ばかげているか」と諭せばよいのでしょうか? または、怒りを抑える必要はないのでしょうか? 「怒」について考えて見ると… 「怒」は人間にとり、とても大切な要素。 「怒」を忘れた大人になる方が心配。 「怒」はより積極的に考える必要がある。 . . . 本文を読む

仏教29:不二法門

2010年04月01日 | 仏教
少し前に「ブツダのことば」の一節 「牛飼いダニヤ」を書いた。 わたくしはもう飯を炊き、乳を搾ってしまった。 マヒー河の岸のほとりに一夜の宿りをなす。 我が小屋の屋根は葺かれ、火は灯されている。 神よ、雨を降らそうと望むなら、雨を降らせよ。 師は答えた。 私は怒る事も無く、心の頑迷さを離れている。 マヒー河のほとりに一夜の宿りをなす。 我が小屋はあばかれ、火は消えた。 神よ、雨を降らそう . . . 本文を読む

仏教28:釈尊はアーリア人

2010年03月23日 | 仏教
友が居て勉強をすると異なる発想が出てくる。謝々!! 別のメル友から「仏教話はついて行けない」とのお便りをいただいた。 難しくて分からなければ、分からない人に罪は無い。 語る方が不勉強で消化不良のためである。 哲学も勉強したが難しく語る「哲学」はすべて「インチキ」。 難しい話には「嘘」がある。 直観的に理化できるのが当たり前だし… 直観的に理解できるように語れないのは不見識。 昔コンピュ . . . 本文を読む

仏教27:真言密教

2010年03月22日 | 仏教
前回はなしに出てきた、南インド出身のインチキ坊主… 竜樹の流れをくむのが空海。 「陀羅尼」は釈尊が最も嫌ったゲテモノ。 「真言密教」は呪文を唱えては衆生を誑かすいかさま集団。 空海は都に「陀羅尼」を持ち込み、帝の前で「護摩」を焚いて「大権力者」に成る。 基本的には「池田大作」「麻原彰晃」レベルの男。 チベットに伝わる密教も竜樹の流れ。 「南伝仏教」と「北伝仏教」についてはだいぶ分かってきた . . . 本文を読む

仏教26:仏像崇拝について

2010年03月21日 | 仏教
またお便りを頂いた。 まだまだ疑問があります。 仏教には沢山の仏像があります。 しかし、釈迦は自分を崇拝することを望まなかったはずですし、 釈迦も、例えば阿弥陀如来に祈ったとは思えません。 釈迦の仏教と仏像を拝むこととは、全く無関係と思うのですが、いかがでしょうか。 仏像に関しては明快に説明できます…… 【釈迦の教え】 キリスト教などで「仏教誹謗」に使う「偶像崇拝」は的外れです。 「 . . . 本文を読む

仏教25:4次元世界

2010年03月20日 | 仏教
メル友から次のお便りを頂いた。 >全く別のネットワークが我々の銀河系の他の無数の太陽系の無数の惑星にあり、 >また、他の無数の銀河にもある、私はそんなイメージでこの宇宙を捉えています。 私もそのように思います。 仏界は「十方世界」で素直に解釈すると5次元世界。 現代数学では5次元ユークリッド空間も取り扱いが可能… 私の分かるのはせいぜい4次元世界。 菩薩の立つ4次元世界から見ると3次元世界 . . . 本文を読む

仏教24:ブラフマンとアートマン

2010年03月19日 | 仏教
メル友から「仏教」と「バラモン教」は同じではないかと言われたが… 「仏教」と「バラモン教」が同根であることに異存はない。 「ブラフマン」、「アートマン」には、語尾の「マン」に引きずられて 「人格神」を想起しそうになる。 「アートマン」は「アトム」だとの説がある。 「ブラフマン」は「エネルギーの根源」らしいから 場の理論の「フィールド」あるいは「ブラックマタ―」「エーテル」 「空」が「ブラフ . . . 本文を読む

仏教23:色即是空

2010年03月16日 | 仏教
流石にインターネット時代である。 「色即是空」で調べると沢山出てくる。 http://oshiete1.goo.ne.jp/qa2053526.html http://www.bukkyo-kikaku.com/no_89_11.htm ほとんどが「まとも」な講釈。 真面目な講釈だが、所詮聞き伝えの解説。 本質的には「色」も「空」も判らない。 鳩摩羅什の時代中国には「色」「空」に対応する概 . . . 本文を読む

仏教21:般若心経

2010年03月12日 | 仏教
メル友から「般若心経」について御下問いただいた。 この生涯で、まさか「仏法」を共に語れる相手に出会うとは生涯の幸せ… 誰にも語りえなかった「屈託」を解き放つ悦びは類なし。謝々!!!! 【般若心経余談】 「般若心経」は解説不能。「空」も「色」も不明。 「空」「色」が理解できれば「般若心経」は自ずから自明になる。 「個々の概念」が分からぬ物を如何にして解説せん。 「観自在菩薩行深般若波羅蜜多 . . . 本文を読む

仏教20:日本テーワーダ仏教への決別

2010年03月11日 | 仏教
メル友から次の一文を頂いた。 「般若心経」に対する「日本テーワーダ教会」長老の批判論である。 「般若心経は間違い?」には、次のように書いています *************** 1)「色即是空」は正しい。 2)この場合の「空」とは「一定不変のものはない」、「実体がない」、  という意味であって、「無常」に等しい。 3)「無常」とは絶えず移り変わるということであって、  「無」、存在しない、という . . . 本文を読む

仏教19:前世と来世

2010年03月10日 | 仏教
「前世」と「来世」は死後の世界として良く語られる。 「死しても存在し続けたい願望」との解釈もある。 だが、「前世」・「来世」には別の意味がある。 【前世】 人格を観察する時… この世の体験だけでは説明しきれない複雑さを持つ。 生まれながらに「叡智」を持つ人もおれば 生まれながらに「愚鈍」な人もいる。 絶対的価値観を別にして相性の悪い相手が居る。 会った瞬間から分り合える相手も居る。 . . . 本文を読む

仏教17:「神」と「仏教」

2010年03月08日 | 仏教
前回、人間の道徳的価値観を司る「人型の神」と 「自然の摂理」としての「神」を書いた。 「人型神」は集団的生物である人間の「根源的行動規範」かもしれない。 「人間の本能」は創世記に言う「産めよ増やせよ地に満てよ」に始まる。 人間は集団的生活を行う上で統一的「価値観」をもつ。 「価値観」には絶対的な権威が必要。 「人間の価値観」に権威を与える「神」は 集団的生活をする人間に必須のものかもしれない . . . 本文を読む

仏教16:「神さま」異聞

2010年03月07日 | 仏教
アインシュタインが「神」について述べたところ 教会から「無心論者」として弾劾された。 そこから「神さま」談議が始まった。 アインシュタインは「我が神はスピノザが述べた神である」と語った。 「スピノザの神」については以下に優れた解説がある。 http://blogs.yahoo.co.jp/dyhkr486/folder/1766882.html 【人間価値観の因子としての神】 我々は「心」 . . . 本文を読む