光と影のつづれ織り

写真で綴る雑記帳

北川宏人展-WOMENー

2018年10月09日 | アート 現代美術

「北川宏人展ーWOMENー」 日本橋高島屋本館 美術画廊X  9月19日〜10月8日
 

  9月29日(土)小雨が降るなか、高島屋の新館オープンで混雑する新館を横目に、本館美術画廊の「北川宏人展」に行ってきました。

 展示光景です。 奥の2体は等身大で高さは165cm。

 

 

 

右端の像が、高さ64cm、壁に5体並んだ像が高さ48cmです。

 

 

 

会場入り口に掲げてあった作家のコメントです。

 

 

 

私が北川作品を初めて見たのは、東京国立近代美術館 工芸館(2013年8月12日のブログ)で、初見でグッときました。

その時の写真を再掲します。   

  

 

 

 

 

 

 

今回の展示に戻ります。 直立ポーズながら、緩やかなウネリがあって、美しさを感じます。

作品No.1 「TU1802」 セラミック、釉薬
(作品タイトル数字は私の分析では、最初の二けたが制作年で、次の数字が制作順の番号だと思います。
 以前は日本語の副題も併記していましたが、今はないようです。)

 

 

 

以前のアクリル彩色に比べると、陶器を感じさせます。

シンプルなファッションには、合いますね。

 

 

 

顔部分の拡大。  何かを思っているような表情が堪らない。

 

 

 

  

頭髪部と顔面の境や肩部分に細い溝がみえます。 パーツを分けて焼成し、接合しているんですね。

 

 

 

『TU1812』   手書きの服の絵が面白い。                              『TU1807』         

   

 

 

 

 左の二つは女性拳闘士?  右端の作品は後半で拡大して紹介。

『TU1811』                               『TU1804』                            『TU1805』

 

 

 

 

 

 

 

 等身大の2体です。右側『TU1808』、左側『TU1809』

 

 

 

 

 顔の皮膚などの素地が素晴らしく、セラミック焼成というのが信じられない。

 

  

 

 

マイベストは、この作品です。 ポーズと表情がなんとも言えません。

 

 

 

 

 

 

 

 こんなスレンダーな脚線の女性は、現実にはいないと思うのですが、でもおかしいという気は全くしません。

 

 

 

 後ろに回した手と、しなやかに反る上半身と下半身のポーズが、素晴らしい。

 

 

 

 

この2体はヌード。  女性の体の皮膚が、痛々しく見えるのですが、あえて狙って作ったのかな?

『TU1806』                                                   『TU1810』 

 

 

 

 

 

表情は魅力があります。

 

 

 

 

 こちらは、ブロンズ像のような質感。 彩色作品は聖と俗が絶妙に混ざり合っているのですが、こちらは

俗の部分がなくなって、私にとっては、少し面白味に欠けます。

『TU1803』

 

 

 

 前半に紹介した、壁に並ぶ3体の像の右端の作品です。

『TU1805』

 

 

 

 頭部を近くから撮影。

 

 

 

 顔の部分を拡大。 セラミック焼成の地肌が、いいマチエールになっています。

 

 

 

 

  

 北川宏人氏の主な経歴

 

 

 

主催者の高島屋の挨拶文 

 

 

 

 

 ここで、かなり飛躍しますが、北川宏人作品をみて、私の脳に浮かび上がってくる人像作品を紹介します。

古代中国の加彩女子俑(2013.6.18のブログから)

横から見たボディラインの反りは似ています。 そしてなんといっても顔の表情が、心をつかんで離しません。




灰陶俑の2体のスレンダーなボディ!






国宝 阿修羅像   スレンダーな体躯と、思いを秘めた表情にグッときます。

 

 

 

 

韓国の中央博物館でみた、ヒンズー教の神。(2015.5.15のブログ) 体をくびれさせているのが魅力のひとつです。

北川作品では、腰のくびれはありませんが、上半身と下半身とで、しなやかな反りがあり、魅力です。

 

 

 

 

東京国立博物館 東洋館に展示しているアプサラス像。(2013.11.10のブログ

踊りの姿態も魅力ですが、表情が堪らない魅力です。 北川作品の表情から感じる何かと、近いのです。


今回、北川作品を欲しいと思ったのですが、残念ながら私には値段の壁がありました。

等身大のもので、3百万超、65cmの像で90万円超、、48cmで60万円弱の価格です。

何点かは売約済みでした。


北川宏人展 東京展終了後、高島屋横浜店美術画廊(10月24日〜30日)へと巡回予定です。

横浜美術館と兼ねて、また行こうかと思っています。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 散歩道の風景 | トップ | 散歩道の風景 すっかり雪化... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

アート 現代美術」カテゴリの最新記事