
どこがアウトローやねん。80を超えた爺さんが今更俳優引退するからってなにがっちゅうねん。こんなんいままでハリウッドの体制にどっぷりつかって甘い汁すうてた証拠やろ。デヴィッド・ロウリーちゅう若手注目監督はんも、こんなんプログラム・ピクチャー撮らされてかないませんわー内心思うてんのとちゃうん?
オマージュ、オマージュ騒いどるけど、『スティング』と『追憶』ぐらいしか出演映画見とらんおっちゃんには正直ようわからんかったでえ。アウトローちゅうイメージも駆け出しの時ぐらいで、中年になってからはババドルやったよなこの人。うちの死んだ母ちゃんもようけハマっとりました。『愛と哀しみの果て』『ナチュラル』『モンタナの風に吹かれて』パンフレット買うて喜んどりましたわ。
金髪碧眼のモテモテ俳優やって一世風靡してたんは、子供心にもなんとなーく伝わって来ましてん。『追憶』の“わし鼻”バーブラ・ストライサンドはんなんか、なにかっつうとレッドフォードはんのサラサラ髪金を役も忘れて触っとりました。逆セクハラやちゅうてんねん。それがいまやシワクチャのジ様、しかもヅ○疑惑まで…光陰矢のごとしとはこのことでんな。
この映画にはなかったんやけど、猫背で肘をはりながら酒を飲むポーズ、同じ系統のブラピやらゴスリングが今でもレッドフォードはんのようけマネしとりますわ。日本でいうたら、ちょいと世代が上の竹脇無我はんがちょいとかぶりますかな。仮面ライダーやモデル出身ばーっかりの今の日本には、共演した女優はんがみんな抱かれたがる(若い時のレッドフォードはんのような)オーラもった男優まんず見当たりまへん。
映画の内容?なんか最後の方でレッドフォードはんが、キャリーちゃうわシシー・スペイセクはん相手に過去に16回脱獄した方法を紙に書いて渡しとりましたが、ありゃいけません、わざとらしすぎますわ。許可がとれた昔の登場シーンだけとりあえずぶちこんどきました的な、魂胆みえみえですやん。しかもタイトルが『The Old Man & the Gun』って、ヘミングウェイやないんやから。せっかく釣った魚もくわれちゃいまっせ、ほんまに。
さらば愛しきアウトロー
監督 デヴィッド・ロウリー(2018年)
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