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この度ご依頼のスラックスのお直しは、汚れの目立つ薄いグレーのフラノです。
ご購入して何ヶ月か経過後、股下の長さを２ｃｍほど出したそうですが、
お直し前の汚れの線がむき出しです。
ヒップ回りと膝と裾口幅のお直しご依頼でしたが、このままでは汚れ線は出てしまいます。
奥の手を使う事にしました。
イタリアでは裾ダブルをこの方法で処理するところもあるようです。
たとえば５センチのダブル幅ですと裏側で２．５ｃｍの折り返しにしますと、
汚れ線を隠すことができるのです。
見事綺麗に出来上がりました。
フラノなどの厚地でトラウザーをお創りになると、W折り返しの場合厚みが出てしまいます。
この裾上げにすると、厚みが出にくくなるためお客様に大変ご好評を頂いております。
紳士服部 前澤