今週は忙しかった・・・・・なにせ飲み会に職場の旅行の下見、職場の組合関係の集会やらなにやら・・・・・。
しばらく投稿することはおろか、コメントに返事を書く余裕すらなかった。
ちゅう事で久々に何か書こうかと思いました。
ジャズが一般に受けない要因として「難解」である事が言われるよね。
僕は個人的にそんなことはないと思うんだけど、ちょっと考えさせられる出来事にあった。
職場の先輩が、これは普段からジャズが好きだと公言している僕に気を使ってくれての事かもしれないんだけど、「ジャズ聴いてみようと思ったから、なにかCD持ってこい」って言うのね。
でまぁ、そういう時のために前もって決めてあるOscar Peterson(オスカー・ピーターソン、p)の「We Get Requests」とJohn Coltrane(ジョン・コルトレーン、ts,ss)の「Ballads」の2枚を持っていったのさ。
この2枚に関してはしばらく前の投稿で書いたとおり、初めてジャズを聴こうと思った人に聴かせるものとして、僕がある程度磐石の自信を持っているアルバムなのさ。
有名なのはもとより、ムードあり、スイングあり、ボサノバありと、所謂「ジャズらしいジャズ」を王道で行っている割に聴き易いという・・・・・難点を挙げればブルースがない事くらいか・・・・・。
でね、この絶対の自信を持って提供した2枚に対して、まぁ「Ballads」に関しては「静かでいいね。落ち着いてて」って、なんとなくではあるけど肯定的な答えが返ってきた。
衝撃だったのが「We Get Requests」に対しての感想。
「なんかズーッと同じ感じが続いてて盛り上がらないんだよね。上がり下がりがないっていうか・・・・・ピアノの音が延々とピロピロ鳴ってるだけで、音楽に感じないよ」だって。
「うへーっ」って感じ。「上がり下がりがない」って「起伏がない」って事だよね?・・・・・僕としては「これのどこをどう聴いたら起伏がないって感じるの?」って言いたかったんだけどね。
でも「ピアノがピロピロ鳴ってるだけ」って言葉を冷静に考えてみてわかってきた。
要するに速いパッセージをフレーズとして認識できていないって事なのではないかと。
思い返してみればジャズ聴き始めの頃の僕が、Chick Corea(チック・コリア、p)を初めて買ってガッカリしたのがそれだったと思う。
Chickで初めて買ったのは「Crystal Silence」とアコバン名義の「Live From The Blue Note Tokyo」だったのさ。「Crystal Silence」は聴いてすぐに理解できたしなんの問題もなかった。
まったく受け付けなかったのが「Live From The Blue Note Tokyo」の方ね。聴いて初っ端の印象は「速いなぁ」と「うるさいなぁ」だった。最後まで聴き続けるのがエライ苦痛だったのを憶えてる。
無理ないよね。それまで尾崎豊とか聴いてた人間がジャズ聴き始めて、ドアタマの3枚目がこれだったんだから(笑)。
要するに聴き慣れてないって事なんだうけど、それまで聴いてきたジャンルの音楽って速かろうが遅かろうが、主旋律を1度聴けばある程度諳んじて鼻歌で歌えるようなものばかりだったと思うんだ。それがジャズを聴いてみて、ある程度以上の振幅の激しい音が矢継ぎ早にバババーッと耳に入ってくると、それをメロディとして認識できなくなるのね。ただなんとなく「音が鳴ってる」としか認識されてない・・・・・音程がついて聴こえてないんだよ。
「今の鼻歌で歌ってみて」なんていわれても絶対無理。だって聴こえてないんだもん(笑)。
まぁスケール自体が聴きなれていないものだったってのもあると思うけどね。
これは単純に慣れの問題で、我慢して聴いてれば速くて複雑でもちゃんとメロディとして聴こえてくるようになるんだよね。
僕の場合は・・・・・僕はどちらかと言うとジャズには歌う事から入っているのでちょっと事情は違うかもしれないけど、やっぱり我慢して聴いていた時期ってあったと思う。
あと色々と聴いたアルバムのフレーズを書き留めておいて、実際に歌う時にネタとして使うような事を頻々としてた。ネタ帳があったくらいだったからね。
この「よし分かったぞ。良くなってきた良くなってきた」って時期は、聴き続けていれば必ず来る。
というわけで、その先輩には「我慢してしばらく聴いてたいてください。そうすれば必ず良くなります」って答えておいた。
先輩も含めて周りにいた人は「んなわけねぇだろ」って大爆笑だったけどね。
でもさぁ、「We Get Requests」が聴こえないってのはちょっと酷くないか(笑)。
ジャズ聴き始め人にお願い。
ジャズを聴いてつまらないと感じてもしばらく我慢して聴いててください。
今のあなたは単にメロディが聴こえていないだけなんです。我慢していれば必ず聴き取れるようになります。
そんなに時間はかかりません。
初めて聴いた速いフレーズを聴いてすぐに、ある程度鼻歌で口ずさむ事ができるようになればその頃合でしょうか・・・・・ジャズを聴き続けるかどうかの判断はそうなってみてからにしてください。
本日の安眠盤、Miles Davis(マイルス・デイヴィス、tp)の「Get Up With It」
ではでは。
しばらく投稿することはおろか、コメントに返事を書く余裕すらなかった。
ちゅう事で久々に何か書こうかと思いました。
ジャズが一般に受けない要因として「難解」である事が言われるよね。
僕は個人的にそんなことはないと思うんだけど、ちょっと考えさせられる出来事にあった。
職場の先輩が、これは普段からジャズが好きだと公言している僕に気を使ってくれての事かもしれないんだけど、「ジャズ聴いてみようと思ったから、なにかCD持ってこい」って言うのね。
でまぁ、そういう時のために前もって決めてあるOscar Peterson(オスカー・ピーターソン、p)の「We Get Requests」とJohn Coltrane(ジョン・コルトレーン、ts,ss)の「Ballads」の2枚を持っていったのさ。
この2枚に関してはしばらく前の投稿で書いたとおり、初めてジャズを聴こうと思った人に聴かせるものとして、僕がある程度磐石の自信を持っているアルバムなのさ。
有名なのはもとより、ムードあり、スイングあり、ボサノバありと、所謂「ジャズらしいジャズ」を王道で行っている割に聴き易いという・・・・・難点を挙げればブルースがない事くらいか・・・・・。
でね、この絶対の自信を持って提供した2枚に対して、まぁ「Ballads」に関しては「静かでいいね。落ち着いてて」って、なんとなくではあるけど肯定的な答えが返ってきた。
衝撃だったのが「We Get Requests」に対しての感想。
「なんかズーッと同じ感じが続いてて盛り上がらないんだよね。上がり下がりがないっていうか・・・・・ピアノの音が延々とピロピロ鳴ってるだけで、音楽に感じないよ」だって。
「うへーっ」って感じ。「上がり下がりがない」って「起伏がない」って事だよね?・・・・・僕としては「これのどこをどう聴いたら起伏がないって感じるの?」って言いたかったんだけどね。
でも「ピアノがピロピロ鳴ってるだけ」って言葉を冷静に考えてみてわかってきた。
要するに速いパッセージをフレーズとして認識できていないって事なのではないかと。
思い返してみればジャズ聴き始めの頃の僕が、Chick Corea(チック・コリア、p)を初めて買ってガッカリしたのがそれだったと思う。
Chickで初めて買ったのは「Crystal Silence」とアコバン名義の「Live From The Blue Note Tokyo」だったのさ。「Crystal Silence」は聴いてすぐに理解できたしなんの問題もなかった。
まったく受け付けなかったのが「Live From The Blue Note Tokyo」の方ね。聴いて初っ端の印象は「速いなぁ」と「うるさいなぁ」だった。最後まで聴き続けるのがエライ苦痛だったのを憶えてる。
無理ないよね。それまで尾崎豊とか聴いてた人間がジャズ聴き始めて、ドアタマの3枚目がこれだったんだから(笑)。
要するに聴き慣れてないって事なんだうけど、それまで聴いてきたジャンルの音楽って速かろうが遅かろうが、主旋律を1度聴けばある程度諳んじて鼻歌で歌えるようなものばかりだったと思うんだ。それがジャズを聴いてみて、ある程度以上の振幅の激しい音が矢継ぎ早にバババーッと耳に入ってくると、それをメロディとして認識できなくなるのね。ただなんとなく「音が鳴ってる」としか認識されてない・・・・・音程がついて聴こえてないんだよ。
「今の鼻歌で歌ってみて」なんていわれても絶対無理。だって聴こえてないんだもん(笑)。
まぁスケール自体が聴きなれていないものだったってのもあると思うけどね。
これは単純に慣れの問題で、我慢して聴いてれば速くて複雑でもちゃんとメロディとして聴こえてくるようになるんだよね。
僕の場合は・・・・・僕はどちらかと言うとジャズには歌う事から入っているのでちょっと事情は違うかもしれないけど、やっぱり我慢して聴いていた時期ってあったと思う。
あと色々と聴いたアルバムのフレーズを書き留めておいて、実際に歌う時にネタとして使うような事を頻々としてた。ネタ帳があったくらいだったからね。
この「よし分かったぞ。良くなってきた良くなってきた」って時期は、聴き続けていれば必ず来る。
というわけで、その先輩には「我慢してしばらく聴いてたいてください。そうすれば必ず良くなります」って答えておいた。
先輩も含めて周りにいた人は「んなわけねぇだろ」って大爆笑だったけどね。
でもさぁ、「We Get Requests」が聴こえないってのはちょっと酷くないか(笑)。
ジャズ聴き始め人にお願い。
ジャズを聴いてつまらないと感じてもしばらく我慢して聴いててください。
今のあなたは単にメロディが聴こえていないだけなんです。我慢していれば必ず聴き取れるようになります。
そんなに時間はかかりません。
初めて聴いた速いフレーズを聴いてすぐに、ある程度鼻歌で口ずさむ事ができるようになればその頃合でしょうか・・・・・ジャズを聴き続けるかどうかの判断はそうなってみてからにしてください。
本日の安眠盤、Miles Davis(マイルス・デイヴィス、tp)の「Get Up With It」
ではでは。
ウチの母親が昔いい事を言ったのですが、
以前母と美術館に行って、そこには素晴らしい絵がたくさんあって、
もう私は興奮して感極まっていたのです。
ところが周囲の人は何とも思っていないようで
「その靴かわいいね。」みたいな話をしているから、
その後入った喫茶店で
「なんで、あんなすごいエネルギーの前でその影響を受けずにいられるのかしら。
心がないのかしら。」
と私が文句を言っていたら、母は
「感受性は先天的なものだけではなく、鍛えるものよ。あなたは耳を鍛えているから
私には聴きわけられない音楽を聴くことができる。
それは、私が音楽を愛していても聴く事ができないものでしょうね。
そうやっている内に心の感受性も鍛えられているのよ。」
と言ったのです。
それは確かだなーと思いました。
あと、その先輩が「盛りあがりがない」といった原因には、
いわゆる最近の音楽のドラムの無駄な多用があると思います。
いつも強いドラムの曲を聴いているから、
リズムというのは与えられるだけのもので、
自分自身でビートを刻めなくなってしまっているんだと思います。
リズムが刻めない人にはピアノの早いパッセージは聴くことが出来ないでしょうね。
なんていうか、聴ける人にとっては、
そういうのって、もうホント残念だし、
耳を持ってもらいたい。
そのためには、taroさんの言うように「聴く」という訓練が必要だけど、
楽しい訓練なんだから、
お願いだから是非試してもらいたいですね。
「つまらないと感じてもしばらく我慢して聴いててください。」
って私からもお願いしたいです。
音楽ひとつとってみても、それを感じ取る感性があるかないかだけで、こんなに生活が豊かになるのに。
毎日同じ繰り返しの日常を過ごしていると新鮮な感性って澱みがちになるものですが、やっぱり少しでも何か感じる事があったらすぐに食いつけるように、自分を研ぎ澄ましていたいですね。
アンテナを張り巡らして、楽しく暮らしていきたいですね。