Anteeksi.

すみません、ちょっといいですか。フィンランド留学の見聞録。

まとめー仕事編

2010-01-11 | 後記
一応、仕事編も。

もともとヘルシンキ工科大学を留学先に選んだのは、ここの先生の論文にインスパイアされ、またそのアイデアについて直接お会いして色々と話をしてみたいと思ったためだった。少なくとも建前上は。
結果的に、その先生と共同で論文を執筆する運びとなり(怠惰ゆえ、滞在中に完成には至らなかったが)、些細なことでも貢献できたのは良かったし、非常に有意義な経験だった。その研究プロジェクトの「日本支部」に任命してもらえたし、研究生活の上でも、今後もフィンランドとはご縁が続くことになるかもしれない。

ついでに、海外の大学にしばらく身を置くことで、仕事に対する考え方というのも、少し変わったかもしれない。
例えば、フィンランドの人々は、とにかくON/OFFのメリハリというのが、非常にはっきりしている。平日は朝早くから出勤するが、遅くとも夕方6時頃には帰宅。週末はまず来ない。長期の夏季休暇。まぁこれをそのまま真似しようというつもりもないが、とにかく年中無休でだらだらやっている東工大の研究室生活と比較したときに、大いに参考になるものがありそうだ。
それから、これは福祉などの社会構造が日本とは大きく異なるために許されることなんだけど、フィンランドでは、例えば教授の「卒業させないぞ!」という言葉は、全く脅しにならない。日本のように、何年間で卒業しなければならない、何歳までに○○していなければならない、という観念が、ほぼ無い。自分自身で納得のできる人生を設計し、その通りに歩むことがより大切なのである。だから、例えば、満足のいく卒業論文ができなければ、もう一年でも二年でも時間をかける。もちろん、容易に想像のできるように、これには大いに好ましくない側面もあるだろうけど(良くも悪くも、危機感がない)、いずれにしても、この、自分で納得のできる人生を歩むことが一番の価値、という考え方は、とても重要であるように思う。

そんなこんなで、キャリアライフ(?)の上でも、色々と面白いことがあった気がする。

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