NASAがワープ型宇宙船、「IXSエンタープライズ」のイメージ図を発表。

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　NASA（米航空宇宙局）は、ワープ航法と呼ばれる
光速を超えての移動を実現するという宇宙船の開発に取り組んでいます。

その宇宙船のイメージ図がついに発表となった模様。

NASAでは2010年より、物理学者のハロルド・ホワイト氏率いる研究チームが
ワープ航法を実現する宇宙船の研究開発を行っています。

これらのイメージ図はホワイト氏の設計をもとに、
アーティストのマーク・レドメーカー氏が制作。

イメージがの制作には1600時間以上かかったそう。




ホワイト氏はSF映画「スター・トレック」に登場する宇宙船にちなんで、
この宇宙船を「IXSエンタープライズ」と命名。

この船の設計も、スター・トレックのスケッチを参考にしているとのこと。


IXSエンタープライズの元となった新スタートレックのギャラクシー級。

IXSエンタープライズは、宇宙船の前方に真空をつくり、
船が吸い込まれるように前に進むというワープ航法を取り入れており、
まさにスター・ トレックの世界。

中央の宇宙船を囲む2つの環は アルクビエレ・ドライブに基づき設置されたもの。

アルクビエレ・ドライブは、
1994年にメキシコ人物理学者ミゲル・アルクビエレが提案した、
アインシュタイン方程式の解を基にしたアイディア。




アルクビエレ・ドライブ理論に基づけば、一般相対性理論に出てくる
抜け穴の法則を利用して宇宙空間を歪曲させ、宇宙船の前方に
真空（ワープ・バブル）をつくることで、船がその方向に引き込まれ、
光速を超えることができるはず。
この航法が実現すれば何千年もかかって到達するような超長距離を
数日で移動できるようになり、速度に制限はなくなります。







ホワイト氏は昨年11月、米アリゾナ州フェニックスで開かれた宇宙カンファレンスで、
この宇宙船のデザインやコンセプト、進捗状況を発表。


Faster than Light: Warp Drive - SpaceVision 2013

ワープ航法の存在はまだ実証されていないものの、その理論は物理学の法則に反していません。
ただ、実現できるという保証も有りません。

ホワイト氏は、「137億年前のビッグバンの時、 初期に爆発的なインフレーションが起きた後、ある二つの地点が ものすごいスピードで離れていったという宇宙モデルがある。自然にできることなのだから、我々にもできる可能性はある。」と語っています。

NASAのジョンソン宇宙センター技術部門の副理事であるスティーブ・ スティッチ氏も
「40年前、iPhoneは『スター・トレック』の中のものでしかなかった。しかし、今や現実のものとなっている。100年後、ワープ航法が確立されないという保証もどこにもない。」と述べています。


本当に実現できるかどうかはあれですが、こういう研究は夢があっていいですね。
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