Flores de Mayo
花の五月
雨季が始まり、花が咲き乱れるこの季節、Flores de Mayoが各バランガイで行われる。
カトリックのお祭りなそうな。
大雨が昼過ぎから降り始め、開催が危ぶまれたものの、15時頃に無事止んで、
うちのバランガイでも昨日行われた。
ほんとは教会に行って最初から見る予定だったけど
雨のため、うちの前でパレードを待つ。
今回参加してるのは、選ばれしものらしい。
教会から選ばれた独身の美人さんたち。
うちのホストマザーの姪っ子・ボクナイも選ばれてました。
朝から興奮しちゃって、髪の毛にハイライトいれちゃったりして・・・
あんたは黒髪が似合うよ
でもね

やっぱり誰もが認める美人さん
毎年参加する人は変わるけど、ボクナイは何度も選ばれてるんだそう。
さすがです。
この子も美人さん。

カメラ向けたらモデル顔負けのポーズをとってくれます。
こいつも何度も選ばれてるんだろうな。
堂に入ってる。
家の前から教会まで、わたしたちもパレードに加わった。
ロウソクを持って、教会まで歩く。

歌を歌いながら。
教会のマリア様も一緒に
教会についたら

選ばれし美人さんたちは、マリアさまにバラを捧げる。

しかしみんなすごいドレス。
誰が買うのかって、もちろん彼女らの両親。
せっかく選ばれても、ドレス買えなかったら参加できない。
そう、美人かつある程度金を持ってなあかんのだ。
きれいなドレスに身を包む女の子たちをうらやましそうに見ている子がいた。
そのうちの一人が、同じくホストマザーの姪っ子のマリス。
彼女のうちは決してお金を持ってる家ではない。
マリスは去年18歳になった。
女の子が18歳になった時、フィリピンでは盛大にお祝いする。
日本の成人式みたいなもんなんだろうか。
豚を1頭おとし、ドレスを作り、ダンスを踊り、それはそれは盛大なパーティが開かれる。
しかしマリスの誕生日は、パンシットとカルデレータだけ。
身内だけでひっそりと行われた。
他の従姉妹たちが、きれいなドレスを着てるのをみて、
18歳の女の子がうらやましいと思わないはずがない。
でも彼女は何一つ文句を言わず
「大学に行って勉強する方が大切だから」と言って笑っていた。
18歳のわたしに、そんなことが言えただろうか。
きれいなドレスを着れる子なんて、この国ではほんとは一握りなんだ。
マリスのように大学に行かせてもらえる子は、まだ恵まれているほうなんだ。
華やかなドレスに身を包む少女よりも、
その後ろに立つマリスに目がいってしまった
そんな花の5月。