八月二十五日午前五時半発にて一路下北半島を目指せり　 昼過ぎ八戸に至る　下田百石にて自動...

迷路なる道を傘差し歩みきて飲む菊花茶の香の甘さかな 予　十一月三十日　中華民国は台北県瑞芳鎮の九...

真下より台北大塔見上げれば雲間に月の出でてほほゑむ 十二月一日午後七時四十分　台北市政...

街路にはガジュマルの木の多くして簾（すだれ）の如く根の垂れてをり 台北市内を歩けば 街...

上り来て返り見すれば逆字にてガラスに踊る懐素自叙帖 十二月朔日　台北故宮博物院を訪ぬ ...

清朝の玉職人の技冴へて生まれ出でたる菜（さい）の輝く 　【故宮博物院の至宝　壱 】 翠玉...

絹織りの意匠に見えし盒なれど象牙とききて瞠目す我は 　【故宮博物院の至宝　弐 】 象牙鏤...

乾隆の帝愛でにし瓶ありてそれ贅と美と技の極まる 　【故宮博物院の至宝　参 】 乾隆　黄釉...

この世をば再生するに何せむと　ささ伊勢へとふ声のきこゆる　丹人 月日は百代の過客にして...

七月二十二日のことなり 午前六時に駿府の宿に目覚めたり 曇天なるも気は朗かなるもうれし 倍...