絶好調超!!

嵐・大野智さんとにゃんこをこよなく愛するワタシの日々のあれこれ

イングロリアス・バスターズ

2009-12-21 20:43:31 | 映画
何の予備知識もなく見てしまった。

こういうテーマだったんだ。

けっこう…て言うか、かなり、好きな方面なんだけどね。

今まで、ブラッド・ピットの映画もタランティーノ監督のも
見たことないんだけど、なんでこれは見ようと思ったのかな?
私の嗅覚が何かを嗅ぎつけた???わけなくて、ただの偶然???

子どもの頃にナチスに家族を殺され、ひとり見逃されて生き残ったショシャナ。
彼女のその後と、ブラピ演じるレインひきいる‘イングロリアス・バスターズ’
の話が交互に展開される。

まるで交わりそうにない二つの話が、同じ目的のために、同じ夜、同じ場所を
目指して、徐々に集まってくる。

ショシャナとマンセル(だっけ?)が映写室で交わした会話。
「出入り口の鍵を締めて、スクリーン裏へ」
ここから、もうドキドキしすぎて、胸が苦しくなった。
本当に心臓が飛び出るくらい。

ショシャナの復讐が無事に果たせますように、
すべてが終わるまで、どうか誰も気づかないで、
バスターズの動きで、計画が台無しにならないように、
どうか、どうか…。

でも、炎に追われ、閉じ込められた映画館の中を逃げまどう人たちを見たら、
そのたくさんの人たちを機銃掃射するバスターズを見たら、
なんか、よくわかんなくなった。

大切な人を殺されて、その復讐をしたいという気持ち。
それは、もちろんわかる。
肯定しちゃいけないんだろうけど、自分もきっとそう考える。

だけど、それが国対国、民族対民族になるとどうなの?
やられた分はやり返せって言うのは、正しいの?

国際法に則って、戦争開始を宣言すれば、人殺しという行為は
違う意味を持ってくるの?
たくさん殺したら、英雄と呼ばれるの?
フレデリックのように。

わかんないよ、そういうの。

絶対にあっていいわけないことなのに、
きっとなくなることはない。

なんでかな。

なんでなんだろ。

あの、映画館の中の一斉掃射は‘胸がスカ-ッ’とする場面なのかな?
でも、そんなふうには思えなかった。
だって、人なんだもん。
家族や愛する人がいるだろう生きていた人。
自分と同じ、人。

ランダ大佐。
あの人のとった行為は最低だな。
自分の国を売って、ひとりだけ安泰な暮らしを手に入れようとするなんて。
戦争を終わりにしたい、というのはいいことなんだけど、
そこで、自分だけいい条件で助かろうなんて。
今までの自分の重ねた罪の重さを考えたら、
自ら命を絶つか、一生を償いにささげるか、
そういうもんでしょ。

さすがに彼を殺してしまうわけにはいかないけど、
一生消えることのない‘印’を額に刻んでくれて、
ありがとう、レイン中尉。


シリアスとエンターテイメント、どっちがメインだったのかな?
シリアスを広く受け入れやすくするためのエンターテイメントなのか、
エンターテイメントを彩るためのシリアスだったのか、
よくわからないけど、まぁ、いいのかな。