












人間は歳の数だけ、新しい年を迎える。その度に決意を
新たにし、計画を立て再出発をしようと試みる。そうして
毎年のように途中で挫折し、だらだらと暮らすようになって
いる。

続けた事もあった。子供の頃は貯金箱を作って、1円や
5円をため途中で止めてしまうのです。



















さて今年も例年の様に何か計画を立てないと年が越
せないと思い、遂日記帳を買ったのです。


















せめて1日でも長くように、と自分の心に鞭打って
実行する。自分の心に言い聞かせて、何とか続けたい
ものである。
(1957年12月27日 27歳の時 )



















その年の3人の友達と一緒に、私の名義で市営住宅を
借りて生活を始めた。同郷の沼口 嘉一郎君と、高田貢
君である。私の生活について、新しい一つの世界が開か
れたのです。反面人間の生きて行く営みが、3人の上に
のしかかって来たのです。



















3人で一か月ごとに交代して、生活費や炊事その他を
賄うのです。簡単なルールで共同生活をスタートしたの
です。

守中に(勤務の昼間に)き巣に入られて、品物を盗まれる
のです。どこも鍵がちゃんとしてあるのに、泥棒は家の
中に入っているのです。



















其のうちに私の家から持って来ている、お米まで全部
盗まれたのです。警察にも来て色々と調べてもらって、泥
棒の入る場所は見つかりました。家の天井裏からでした。
泥棒は隣の人で、刑務所を出所したばかりの人と言う事
でした。が証拠は私の家の天井裏其処に針金で、止めまし
たが無駄でした。それをペンチで切って入るのです。



















警察は現行犯でないので、検挙出来ないと言うのです。




どうして僕らの貧乏世帯に入るのですか、「僕らは安月
給で家の中を見ればわかるでしょう。盗んでも金になるも
のは無いでしょう、明日からは遠慮して下さい。」家主より
2食分の米は残しておいてください、武士の情けですよ・
こんなことを書いて外出する気持ちを、誰ぞしる・・・
ああ若い時にこんな出来事も、本当にあった事なのです。
何とほろ苦いそして悔しい思い出ですこと。こんなことは早
く忘れるが良いにきまっていますよ。





















古いものの始末をしようと思うと、こんな事まで出て来る
のです・・・・
























