★ドラマ、JIN・仁・
TBSでドラマ「JIN・仁・」を見た。
ドラマの名前だけは知っていたが見るのは初めてだった。
10年前の作品の再放送だという。
このドラマを見て、何度、泣けばいいのだろう。
素直に感動した。
「遊女の涙は嘘の花。
色恋に真(まこと)の涙を流しては花魁(おいらん)の名がすたりんす」
惚れた男に真の涙は見せられない、流しても、それは叶わぬ夢、それなら何の意味があろうか。だから流した涙は嘘にする。
実はこのドラマ、週刊スーパージャンプに連載された漫画が原作だという。
内容は現代の医師・南方仁先生「大沢たかお」が何かの拍子に幕末の江戸にタイムスリップして当時の医療(梅毒、結核、乳がん)と格闘するというストーリーになっている。
当時の世相を反映しながら、武家娘「綾瀬はるか」が大沢たかおに恋心を抱きながら医術の道に進んでいくというドラマ仕立てにもなっている。
そして坂本龍馬役の内野聖陽が素晴らしい、はまり役になっていた。
坂本龍馬もあのようであったかと彷彿とさせた。
また、花魁役の中谷美紀は迫力があった。
中谷美紀という女優があれほど迫力のある演技をするとは思わなかった。
もっと使われていい女優ですね。
そして、森下佳子の脚本は秀逸である。
彼女は東大の宗教学科を卒業しているそうだが、セリフに深みがあって飽きさせない。
さて、南方先生(大沢たかお)に助けられた花魁の中谷美紀は、紆余曲折を経て、廓(くるわ)から足を洗い、そして粉雪がシンと降る中、南方先生、綾瀬はるか、坂本龍馬に今生の別れを述べて去って行った。
中谷美紀を見送った綾瀬はるかは、こう呟く、
「水というものは不思議なものですね。
雨になったり、湯気になったり、雪になったり、様々な姿になるけれど、本当は水、そしてこの世から消えてなくなることはありません」
それからドラマは後半のクライマックスへと突き進んでいく。
龍馬暗殺、綾瀬はるかの恋心は成就するのか、はたまた南方先生に降りかかる問題と災難とは。
原作:村上もとか(男性漫画家)
脚本:森下佳子
演出:平川雄一朗
後半部の感想は来週にでも。
(じゅうめい)