★零戦と特攻。
あと三十分たらずで、自分は敵艦に突っ込むのだ。
私は最後の覚悟を決めた。もうこの世に何の未練もなかった。
その時だった。頭上で、グラマンがギラリと銀翼を光らせ、突っ込んできた。
その数、百機、グラマンの大群が上空から襲いかかる、味方の零戦は次々に火だるまとなって撃ち落とされて行った。しかし、私の三機小隊は、宙返りをして積乱雲の中に逃げ込んだ。
暗夜の洋上を、私を先頭とする三機の零戦は、硫黄島へ戻るべく悲愴とも思える飛行を続けた。後に続く二機の零戦は、俺を信じてついてくる。
だが、燃料は死の片道飛行、あと一時間しか持たない。
もはや、硫黄島の基地は、我々が見事、敵艦に体当たりをしたと考え、照明の準備はしていないだろう。
針路も分からず、星明りに浮かぶ黒い海だけが続く、このまま燃料切れで海に墜落するか、それとも絶海の孤島、硫黄島に奇跡の帰還ができるか。
私の命運は尽きようとしていた。
(坂井三郎、大空のサムライ、撃墜王と呼ばれて)
★小保方晴子
スタップ事件にはミステリーがいっぱい。
生命科学の神秘と謎、エリート科学者たちの人間交差、カネと地位の曼荼羅模様(まんだらもよう)などなど、ちょっとした推理小説より面白い、だから世間の耳目を集めるのだろうが。
さて、そのミステリーの一つに捏造と認定されたテラトーマ(奇形腫)の画像問題がある。しかし、正しい画像データがあると晴子嬢は主張する。そして晴子嬢から新たに提出され、正しい画像写真として、理研の3・31の最終報告書に載せられたが、すぐに削除されてしまった。
それは何故か。それは捏造の捏造であったから削除されたのか。
また、晴子嬢が持っているとされる、切り貼りをしていない電気泳動写真はどこにあるのか。
嘘を嘘で塗り固めると、最終的には悲劇的なカタストロフィを招来する。
★インデペンデント。
インデペンデントで第三者がスタップ細胞の作製に成功したと晴子嬢は公言したのだから、理研はそれを調査して、その事実の有無を公表する責任がある。晴子嬢の身分は民間じゃなく、国家公務員ですからね。
★新たな疑惑。
朝日新聞の報道によると、ネイチャー論文にはメスのマウスのデータが載っているが、スタップ幹細胞を作った若山教授は「オスしか作っていない」とな。
論文にはメスでのみ発現する実験の記述があり、関連の図表にも同様のメス記述があった。
マウス系統のすり替えといい、オスしか作っていないはずが、メスの記述があったりと、謎はいよいよ深まる。
★韓国。
韓国人の共通認識は、韓国と北朝鮮の南北統一を躍起になって妨害しているのが日本、ということになっている。
大半の日本人は北と南が統一しようが、今のままでいようが、どうでもいいことで、余り関心がないというのが、日本人の共通認識だ。
確かに北と南が統一になれば政治的、経済的に日本に波及する効果は大きいが、草を食っても、泥水をすすっても、という歴史的な貧窮民族の行く末は、東西ドイツの統一のようにすんなりと行くことはないだろう。
そして韓国人の力点は、「日本に勝つためには、私たち(朝鮮人)は統一しか答えがない」と、悲壮感すら漂うが、こういうときでも、日本を持ち出してウンザリ。
まあ、勝手にやってくれ。
かつて日本人になりながら、日本人になり損ねた口惜しさには同情するが、ひとこと言ってやりたい、「こっち、見んな」
(じゅうめい、鋭く斬る)