バイクと綴る物語 ~CRF250 RALLYと旅風景~

転職を機に二輪免許を取得。以後、バイクの魅力に取り憑かれ、毎週末はソロツーリングへ。旅先で出会った出来事を綴ります。

バイクが主役の2冊

2013年06月14日 | 読書
お久しぶりです…。

午前中は雨だったけど、ようやく日が差し始めましたね。
これから急いで準備して、雨にぬれた森の空気でも吸って来ようかな…。

と、前置きはさておき、最近読んだ2冊をご紹介します。


1.「虹色にランドスケープ」

リストラで仕事を失い、妻、幼い子供二人…。このあとどうやって生きるべきか?
おまけにマイホームのローンもある…。思い悩んだ末が、「バイクで事故に見せかけた自殺」という、衝撃的な書き出しで始まる。向かった先は北海道。

たぶん、年齢的に物語の人物と私も近いハズ。そんな目線で読み始めた。

章ごとに主人公が変わる展開。だけど、よく読んでみると、全部の話が、回りまわってある1点につながる。

冒頭の主人公の終末…。

それぞれの章で、主人公がいろいろな悩み、問題を抱える境遇を持ち、必死に生きている。
フィクションかもしれないけど、その生き様が、陳腐な言葉で恐縮だけど「面白い」。

「虹色にランドスケープ」
著者:熊谷達也
文春文庫(295ページ) ¥581(税抜き)



2.「千マイルブルース」

こちらは、ノンフィクションのツーリング物語。コラムでなく、「物語」と言いたいのは、作者が旅先で出会うドラマが実に面白い。
※物語と言うと作り物っぽく感じてしまうが、決してそうではありませんよ。。

僕もソロツーリングが好きで、ひとりでキャンプなどにも出かけるけど、「何」
を求めて走っていたのか? もしかしたら、この作者が出会ったようなドラマを
求めていたのかも知れない…。

もちろん、気の会う仲間などで旅をしても、それはそれで楽しい思い出ができる。

だけど、もしかすると範囲が決まってしまう気がする…。

余談はさておき、この物語。時に涙がこらえられなくなることもある。

作者が旅先で出会う人たちは、「何か」を抱えてバイクで走り出す人々が多いようだ。

読み終えて、実にタイトルと中身がぴったり合っている…。と、納得させられた1冊。

「千マイルブルース」
著者:山田深夜
幻冬舎文庫(398ページ) ¥648 税抜き)