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ドングリ苗に里山再生託す 仙台・芋沢の牧場主が植樹計画

(「河北新報」平成22年12月24日(金)付け記事より引用)
 豊かな山の環境を取り戻そうと、仙台市青葉区芋沢で牧場「牧馬舎」を経営する荒井文広さん(52)が、ドングリの苗作りに取り組んでいる。ナラ枯れやクマなど野生動物の食料不足対策として、拾い集めたドングリの実を育て山に植える。活動の輪を広げるため、来春には趣旨に賛同してくれる市民に苗を分けるという。

 荒井さんは仙台市西部の奥羽山脈に近い里山で、馬と羊を飼育するほか、馬ふんと樹皮を使った有機肥料と、無農薬の有機野菜を作っている。山形県から県境を越えて広がってきたナラ枯れや、酸性雨の影響で荒れる山の現状に危機感を抱き、森に恵みをもたらす広葉樹の植林を思い立った。

 ことし10月から、友人や宮城県内の自然保護グループに協力を求め、ナラやクヌギ、カシなどのドングリの実の収集を呼び掛けた。1カ月で約3000個が届けられ、先月、自家製の有機肥料を入れた苗作り用のポットに、友人らとまいた。

 春の発芽を待ち、大型連休前の牧場のイベントで、希望者に有機肥料と一緒に無料配布する予定。荒井さんは「ドングリが実をつけるまで、6年ぐらいかかる。学校や幼稚園にも協力をお願いして、校庭の一角で苗を育ててもらいたい」と話す。

 今秋相次いだクマの住宅地への出没には、餌となるドングリ不足も指摘されている。育てた苗木は適切な時期に山に植え、動物の生息環境整備にもつなげたい考えだ。

 山の再生は長い時間を要する。荒井さんは「先行して活動する自然保護グループと情報交換しながら、根気強くドングリの実集めと苗木育てを継続する。1人でも多くの市民に一緒に活動してほしい」と呼び掛けている。連絡先は牧馬舎・荒井さん022(394)5670。
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