プログレスリーグ第16節。2013年9月28日(土)現在首位のバイエルンツネイシをコウスケたちのチームのホームグランドに迎えての大事なゲーム。このゲームは今後を左右する大切なゲームだった。チームにとっても、コウスケにとっても・・・・・。試合は実に白熱したものだった。前半20分コーナーキックを起点として我がチームが先制。前半30分相手チームもセットプレーで得点。1-1の同点で前半終了。
後半20分頃、右サイドの快足FWがグラウンダーのアーリークロス。唯一の2年生が勝ち越しのゴールを決め2-1でリード。
終了前およお10分。入念にウォーミングアップしていたコウスケがベンチに呼ばれた。彼は力を込めてさっとビブスを脱いだ。
選手交代の手続きをしてボールデットになるのを待つ。主審が選手交代に気付きフォイッスルを鳴らした。
いよいよ憧れ続けたプログレスリーグのピッチに立つ瞬間がやってきた。
私にとっては"万感の思い"となった。グランドの脇で応援していた何人かのサポーターはコウスケの姿を見つけ少し空気が変わった。、
小学校時代のコーチは大きな声で『コウスケ~~~』と叫んで復帰を心から喜んでいただいた。
コウスケがピッチに入ると、それまでチームを支え続けてくれた副キャプテンが自分の左腕からオレンジ色のキャプテンマークをコウスケに手渡した。彼もコウスケの復帰を待ち望んでいてくたんだろう。コウスケは少し戸惑いながら左腕にキャプテンマークをつけてピッチを走り始めた。
私の目は涙で前がはっきり見えなかった。周りの目をごまかすように、涙を拭き、我が息子がピッチを走る姿を見つめた。
その後、不可解なPKを取られ同点にされた。どうても勝点3が欲しい彼らは意気消沈した。
最高スピリットを持ったボランチが負傷でピッチを後にした。その後のファーストプレーでフリーキックを起点として得点された。コウスケのチームには反撃する気力も、時間もなかった。試合終了を告げるフォイッスルが無常なまでに大きく響く。
コウスケは四つん這いになり、しばらく動こうとしなかった。
彼は『勝つこと』だけイメージしていたようだ。
夢にまで見たプログレスリーグのピッチに立てた。
コウスケの周りに居てくださるすべての方々に、ひたすら感謝。