村上さん

旦那のアトピーを語るのにこの方を紹介することは外せないので、もう１つの記事をアップしますね。竹酢液をくれたおじいさん、村上さんといいます。私達の恩人です。

昔から、父の仕事の付き合いでお中元というと、魚介類の詰め合わせセットを実家に送ってくれたのですが、３年前はじめて竹酢液を自分の手でもってきてくださったんです。
ちょうど偶然玄関でばったりあって、

「これ竹酢液なんだよ、姉ちゃん知ってるかい？」

と聞かれたのがはじめての出会いでした。父に持ってきたものでしたが、その効能を見せてもらい、私がもらっちゃったのです。

その夏中に、旦那のアトピーが治り、私達はその効果にびっくりして、お礼を持ってそのおじいさんがつくる山を見に行きました。どんな風に作るのか、それも見たいし楽しみですと言ったら、顔をくしゃくしゃにして、「いつでも遊びにおいで、腐るほどあるから俺がいなくても持っていっていいから」と言ってくれました。

そこは、村上さんの楽園でした！土木建築業を営んでいたので、自分達で山を切り開いて、残った資材で家をつくったり（これが味のある家なんです）、孫達のためにバーベキューや釣りができる場所もつくり、竹酢液をつくる釜も人が3０人くらい入れる大きいものでした。マツボックリや竹炭で工芸品をつくって部屋中にかざったり、私もわくわくするほど楽しくて、子供も大喜びで週末によく遊びに行かせてもらいました。天気のいい日は、村上さんの親戚も集まってバーベキュー。ドンちゃん騒ぎで、そんな様子を村上さんはビールを飲みながら、それは満足そうな顔をして飲んでいました。

でも、この方法は子どもには痛くてできなかったので、その年が明けた春にハワイに飛ぶことになったのですが、なんと、私達がハワイに滞在中に村上さんは亡くなってしまったのです・・・。あんなに元気だったのに・・・。「みんな、俺の作った竹酢液で病気なおっちまうんさ」とガハガハ笑っていた村上さん。自分の作る竹酢液をみんなに配るのを、生きがいにしていました。竹酢液を作るには寝ずに釜の前で２日間は起きていないとダメなんです。村上さんは80歳を越えていて、いつもは子どもと釜を見ていたのですが、そのときは１人で山に行ったのです。。。
ハワイでそれを聞いたときは、自分の耳が信じられなくて、何度も聞き返してしまいました。そして、子どもの前で大泣きしてしまいました。私の子どもを孫のように可愛がってくれて、いつも膝の上に乗せて座らせてくれた村上さん。昔からバイクが大好きで旦那のバイクをいつまでも眺めていた村上さん。大好きだったのに、どうしてどうして死んじゃうの？と涙がとまりませんでした。

あの玄関で出会った夏から、１年も経っていませんでした。
旦那の治る様子をみなければ、私もハワイに飛ぼうとは思わなかったかもしれません。４０年も治らなかった人が、３ヶ月で治るんだから、自分の子どもも絶対治るんだ！という自信と勇気を村上さんは私に与えてくださいました。

人との出会いって本当に素晴らしいです。こんなに私達の人生をより良いものにしてくれるんですから。私は村上さんのことは一生忘れません。
村上さん、本当にありがとうございました！！