雨男チェンさんの備忘ログ(そんなに言うほど雨降らないよ)

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『武術太極拳』と言う進歩の無い競技

2013年07月30日 19時48分38秒 | 武術?

私の事を直接知っている人は知っているかもしれませんが、私は『中国武術』という物を嗜好の範囲内で研究しています。

 

男の子の定石と申しましょうか、子供の頃『カンフー・アクション映画』に興味を持ちそのままマンガなどの影響を受け、そのピークが中学時代。

『拳児』というマンガに登場する武術が実在する物である事を、たまたま通りかかったいつもの本屋のスポーツ書籍コーナーの棚に立ててあった『武術(うーしゅー)』という雑誌の表紙で知り、その後新聞配達の給料を武術関係の書籍に費やし、真似てみて型を覚え、いつか本物を習いに行きたいと思う様になるわけです。

そして手探り状態で高校入学時に健康の為の太極拳教室に通い始め、高校2年から何故か表演武術の教室へ。

高校三年と社会人一年目の時には表演の全国大会にも『長拳』でエントリーして出場しました。9回大会と10回大会です。

 

当時は地方予選の様な物が無かったので誰でも登録さえすればいきなり全国大会です。

また、その頃は表演武術も考え方の違いというだけで実戦に使う事は可能だと思い込んでいたわけです。

 

高校を卒業すると高校時代に縁を持った中国人の先生のところにも螳螂拳を習う為に通い始め、更に紹介してもらい中国に短期留学。

そこで八卦掌と槍術、その他諸々を習いました。

 

中国でも出会いがあり本来の先生とは別に武術が出来る事を隠している民間の方に『聴勁』に関する指導を受けました。

ある意味それがやっと表演武術から離れるきっかけとなったのかも知れません。

 

日本に帰国後、高校2年から世話になった表演武術の先生から離れ、縁あって実戦武術家として有名な先生の系統を学び始めましたが、先生自体が行方不明となった為、縁が切れましたが、過去にある武術家から話を聞いた事のある門派と出会い紆余曲折もありながら今に至ります。

 

ここまでが私の武術経歴。

 

さてここからが本題です。(長かったですねーw)

 

最近は練習相手がいないため自主練習もサボり気味。

という事で運動不足の解消にならないかと、過去の経歴を隠して表演競技『武術太極拳』の教室に見学しに行ってきました。

「体験参加して行かないかい」という代表の方の優しい声掛けにも「今日は靴も何も用意してないので見学だけで」と断りを入れ、あくまで見学に専念。

エラい事に体って覚えてるもんなんですねぇ。

最近メチャメチャからだが固くなってしまったのに練習風景見てるだけで視覚的影響で開脚が180°近く開く様になりました(その時だけね)

 

それは置いといて、指導内容を観察していたわけなんですが…。

完全に武術から離れた内容に唖然。

型の稽古にも全く武術的視点がないのです。動作だけです。

だから派手な事をしようと教わる側は一生懸命なのですが動作の要訣を知らない物だから全く良くならないわけです。

 

指導者は昔チャンピオンだった方なので一方的に良く知っているのですが、その方の動きの要点もチャンピオンだった頃と変わらず。

「それじゃあ中国の選手には敵わんなぁ…」と思いました。

 

表演競技である『武術太極拳』の過去のチャンピオンにはいくつかのタイプがおり、その中で特筆するのが『そのまま表演競技の世界に携わり続ける人』と『完全に表演競技から足を洗って実戦武術の世界に進む人』です。

 

『そのまま表演競技の世界に携わり続ける人』の演技は今見ると「?」というところが多く、立ち方一つ、打撃一つとっても「力の中心ってどこにあるの?」という感じです。

なので『凄い!』と感じないのです。

格好は武術なのですが、演技をする際にも観客や審判に『武術』を感じさせる意識が無く『このポーズで決める!』とか、武術の演舞である事に関係のない意識しか無いので動作にも逐一それが現れるわけです。

 

その意識しか無い連中の集まりの中ではそれでも綺麗に決まれば『凄いぞ!』になるわけですが、そうでない人。つまり競技に直接携わってない人、言って見れば『客』であり『今後この競技を盛り上げる参加者になりうる人達』には「何やってんの?」になるわけです。

 

この『武術太極拳』という競技の強化トレーナーの面々をホームページで確認すると皆さん元チャンピオン。

で、公認の指導者になる為には講習会を受講するのみ。

 

つまりトレーナー育成が全然出来ていないわけです。

 

今年で日本の全国大会も30回を迎えたわけですが、この競技の状況がどんどん悪くなって行くのは見えてますが良くなって行く様には全く見えません。

 

そろそろ変わり時じゃないかな~と思うわけですがどうなんでしょう?

 

 

ところで見学に行った教室。

行こうかどうしようか…。

行ったら元チャンピオンの指導にいらん口を挟みそうだなぁ…。


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