甲子園きっぷ  yama’s stadium☆彡

~球児たちの あしあと~

夏は来る!

2020-03-19 | 2020 春☆甲子園

今日は選抜開幕日...

肌寒い朝、大勢の人が開門を今かと待って球場前広場で並んでいる姿...

あの、スタンドへ上がった時の何とも言えない甲子園の空気...

今年も球児たちの野球が始まるなとワクワクした気持ちになる開幕を告げるファンファーレ...

選手たちの清々しい表情の入場行進...

開幕試合開始のサイレン...

夕暮れ初春の肌寒さの中で観る第3試合...

私も今日、毎年のこの一つひとつの楽しみを甲子園で味わう日のはずだった。

今日は、日差したっぷりで暑いくらいの甲子園野球日和すぎた一日に、

出場するはずだった選手たちを想うと余計に悲しい気持ちになりました。


出場予定でした選手のみなさん、親御さん方、ご指導者や学校関係者の皆様、

応援者の皆様が今日の日をどれだけ楽しみにされていただろう…

選手のみなさんには開催中止という悲しい結果に心苦しい想いで今日を迎えました。

もうすぐ咲く桜の木を見ても、いつもの春のように待ち遠しい気持ちになることはなく、

もう桜が散った春のように寂しい気持ちになります。


開催中止となり、気持ちのやり場のない中で前を向こうとする選手や

指導者の皆様の言葉を見まして、心痛む毎日でこの事に向かう気持ちになれずにいましたが、

本当なら開幕を迎える日に敢えてそれに向かい、自分も気持ちを前へ進めようと思い書いています。


開催中止という結果は本当に残念でありますが、ただ…それについて

開催可否決定が一週間先に延び、その一週間の間には状況は開催するに良い向かっているとは決して言えず、

選手が滞在する大阪や兵庫では感染者が増える一方で、不安材料も大きく増していきました。

休校処置で練習もままならない選手たちのケガのリスクも考えられ、

大規模イベント等の自粛期間延長の要請も重なり、

球児の夢のためにあと一週間努力を続けたいとご尽力された方々の想いは

良い形とはならず残念な結果になりましたが、

私たちも、もし自分が感染者となれば家族、会社、取引先など

蜜に接触する周りの人達みんなが濃厚接触者となってしまう恐怖がある日々ですが、

もし開催されていたとしても、万一開催中や大会後に選手に感染者を出してしまえば、

行動を共にする選手たちにとってもこれは例外ではなく、

チームの仲間や、自校の生徒さんにも影響が及ぶかもしれない…

そんな事が万一起こってしまったら選手自身が一番辛く、

夢叶えた喜びが薄れ辛い記憶が残ってしまう...

選手にとって一番残酷すぎる結果となってしまったことは本当に悲しく辛いが、

そういうリスクのある甲子園であっていいはずがない。

第一、あの状況で開催強行して万一が起こってしまったら誰が責任を…

選手を想うと本当に可哀想ですが、開催中止の勇気の決断も必要なんじゃないか…

色々なことが頭をよぎりました。

中止が決定し、今日開催を迎えるはずだった...

予定通り日程進む中や大会が終了した頃、この状況がどうなっているのかは誰にも分からない。

中止が正解だったのか、中止するまではなかったのか?

それも答えは今は誰にも分からない。

中止となった今、答えは見つかるのだろうか...

答えがあるとしたら選手たちの気持ちは少しでも報われるのかもしれない。

ただ、中止となったことで選手たちの身体を守ってもらったということだけは

間違いなくある状況だったと思いますし、そう思うしか今はない。

高野連八田会長から、出場校には何らかの形で甲子園に来ていただきたい、

選手には甲子園の土を踏ませてあげたいという言葉がありました。

それについて救済という言葉を用いて色々な意見を見ました。

秋の選抜開催を望む声や、夏の地方大会で(16強や準々決勝など)上位でのシード権付与、

夏の甲子園で選抜出場予定校の合同入場行進、

夏の甲子園へ選抜出場予定校をそのまま出場させる開催案まで…

夢を奪われた選手の気持ちを想う温かな言葉も多く、

たくさんの人に応援されているんだということを感じたという選手の言葉もありました。


私個人は、甲子園の土を踏むということに...

これから夏へ全力で向かう選手たち、特に3年生はそこが高校野球の集大成となり

心身共に集中させていきます。

秋に選抜が開催されたとしたら、この春に甲子園の土を踏んでいただろう

気持ちのモチベーションとはかけ離れすぎている状況ではないのか?

選手たちは甲子園で入場行進をしたいわけではなく、

この春に32校の選手が揃って、大勢の応援を受けながら

この土を踏みたい、踏みたかったと思っているんじゃないのか?

夏へ気持ちを無理矢理にでも向けるしかない選手たちですが

それでも今、前を向いて夏は必ず甲子園へ!と気持ちを切り替えようとしているんだと思いますし、

選抜出場予定校以外の何千というチームの選手たちにとっても甲子園は同じ夢で、

春と夏の大会では趣旨自体が違うし、甲子園出場に懸ける気持ちや情熱は、

大きな夢を奪われた選抜出場予定校の選手たちが一番感じているのではないか?

だからこそ無条件での夏甲子園出場や、地方大会での上位シード権など望んでいないのでは?

選手たちの気持ちを聞いたわけではないけれど…。

この悲しさ悔しさ、やるせ無さを夏に向けて、自分たちの力で甲子園へ行く!

そう思うことでこの中止という結果に受けた心を沈め、

前を向こうとしているのではないかと思うので、

それを私たち大人は見守り応援してあげるしかないのでは...


甲子園の土を踏ませてあげたい…

それがどんな形で実現されるのか?

それも夢となってしまうのか?

選手たちを想われての発言だったと思いますので、

それだけでも選手は気持ち救われた部分があると思います。

しかし、そう聞くと少なからず期待というものが生じるわけで、

あの時点で具体的に今考えられる実現できそうな策があっての発言かどうかも分かりませんが

何ら現実性のある状況のタイミングで聞きたかった言葉だったかったなと思ったのが正直なところです。

それに対して、同情で救済?それは要らない、

無条件で夏甲子園出場はあり得ないなど、出場するはずだった選手自身の気持ちも見ましたが、

選抜出場予定校だけじゃなく、春を無くした選手も各地多く居ますので

一緒にみんなで夏だけに向かって歩みを進めることが

色々なものを失った多くの選手たちにとって今は最良の道かなと感じます。

中止の決定には状況が許さず選手の気持ちは反映されることはありませんでしたが、

もし実現するとしても、そこまでの過程に選手の気持ちが一番に反映される形であることを願います。


みな上を向いて夏空に向かって咲く向日葵のように、

選手のみなさんにも上を向いて、前を向いて夏甲子園を目指して欲しいと願うばかりです。

夏は必ず来る!

そう信じて...。



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