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ハードバピッシュ&アレグロな日々

CD(主にジャズ・クラシック)の感想を書き留めます

ジミー・フォレスト/オール・ザ・ジン・イズ・ゴーン

2012-10-05 22:27:32 | ジャズ(ソウルジャズ)

マイナーレーベル第2弾はテナー奏者ジミー・フォレストがデルマークに残した「オール・ザ・ジン・イズ・ゴーン」をピックアップします。デルマークはシカゴを本拠地とするレコード会社で、ブルースの世界ではそこそこメジャーなレーベルのようですが、ジャズの世界で省みられることはほとんどありませんでした。どうやらジャズと言ってもR&B色の濃いホンカー系の作品が多く、正統派ジャズファンからは評価されなかったのでしょうね。ただ、今日紹介する「オール・ザ・ジン~」は普通のハードバップ好きも大いに満足できる内容です。



1959年録音の本作ですが、まずメンバーがいい。リーダーのフォレストはお世辞にもメジャーとは言えませんが、他がグラント・グリーン(ギター)、ハロルド・メイバーン(ピアノ)、ジーン・ラミー(ベース)、エルヴィン・ジョーンズ(ドラム)と精鋭揃い。特にグリーンはこれが記念すべき初録音とのことで、後にブルーノートの花形スターとなる才能の片鱗を感じることができます。メイバーンのスインギーなピアノ、エルヴィンの熱いドラミングもさすが。ただ、強調すべきは本作の主役があくまでリーダーのフォレストであるということ。メンバー全員が熱いソロを繰り広げる“All The Gin Is Gone”での力強いブロウ、“Myra”でのファンキー節全開のプレイもさることながら、バラード“You Go To My Head”やミディアムテンポに料理された“Laura”での温かみのあるテナーソロは絶品です。隠れた実力派の魅力を余さずとらえた貴重な1枚と言えるでしょう。


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