「パイロット・カンパニー」の中を覗くとお母さんに連れられた坊主頭の小さな男の子が二人、猫の写真に向かってお経を唱えていた。
しかし男の子たちがお経を唱えていた写真の猫は、カーさんでは無く以前に飼われていた猫らしくカーさんのお母さんである石井さんが笑いながら「ありがとうね、でもカーさんはこちらなの」と男の子たちをカーさんの祭壇に誘導した。
それにしてもお経の上手い子供たちだなぁ、と感心していたらお母さんが「父親がお坊さんなんです」と説明したので納得。
お母さんと子供たちが帰っていったので石井さんに「中を見せてもらってもいいですか?」と聞くと「どうぞ、どうぞ」と中に迎え入れてもらった。
店内には、近所のお店の方や友人の方などが集まっていてカーさんの写真を見ながら思い出話に花をさかせていた。
みなさん口を揃えて「こんなに反響があるとは・・・」「カーさんって本当に人気があったのねぇ」と驚いている。
少し後から入ってきた女性は、カーさんの遺影の前の線香に火をつけて手を合わせて涙を流した。
そしてすぐに涙を手でぬぐい「泣いちゃ駄目よね」と気丈にふるまった。
悲しんではいけないと頭ではわかっていてもどうしようもなく寂しい。
みんな同じ気持ち・・・
店内には色々な方が撮られたカーさんの写真が飾られていて祭壇には、カーさんの好きな食べ物などや全国から届いた手紙などもお供えしてあった。
新聞社のカメラマンが取材時に撮られた写真も多数置いてあり、どれもカーさんのパトロール風景を上手く捉えていた。
この可愛い仔猫たちは、カーさんが生んだ子たち。
父親猫も茶虎だったので子供たちも全員茶虎になったのだという。
この子たちが更に仔猫を産み、カーさんの血は、今もどこかで脈々と受け継がれているのかもしれない。
時には目の奥に涙を溜めながらカーさんの思い出をしてくれる石井さんが「今は、みなさんが来てくれるから実感が湧かないけれど時間が経つと寂しくなるわね」と語る。
結局、随分とお店に長居させてもらいみなさんからカーさんにまつわる色々なエピソードを聞かせてもらう事が出来た。
初めて話をする人たちなのに昔から知っているようなアットホームな雰囲気。
こんなにも暖かく優しい人たちに囲まれていたからカーさんものびのびと暮らし長寿をまっとう出来たのだと思うし、カーさんや猫たちがいたからみんな毎日を笑顔で過ごせたのだと思う。
カーさん、ありがとう
※17日発売予定の本【うちの猫のキモチがわかる本Vol.19】で「ご長寿猫に学ぶ! 長生きのヒケツ」としてカーさんの特集が6ページにわたって掲載されるようです。
カーさんは、猫や人間の垣根を取っ払ってしますくらいの存在になりましたね。
僕たちのパートナー(プク)たちもカーさんのように長く幸せに暮らして欲しいものです。
素晴らしい生涯を送り沢山の人に愛されていたのに
こちらの勝手かもしれないけどカーさんのいない風景に慣れるには時間がかかります。
24年の歳月は、色々なものを変えました。
カーさんは、どんな気持ちでそれらを見ていたのだろうか?
すごいですね。
本当に愛されていたのですね。
きっと人に沢山の愛を与えてくれたのでしょうね
大往生だね。
でもやっぱり淋しいよ。
みんなを見守ってたまには
下界もパトロールしてね・・・
カーさんの周りは、いつも笑顔や笑いでいっぱいでした。
何かと世知辛い世の中ですがカーさんのような(心)を持ち続けたいと思います。
24年間もの間、本当に色々なものを見て数え切れないほどの人と会ったのでしょうね。
あの人の心を見透かしているかのような瞳は、本当に印象的でした。
たくさんの人に愛されて、うらやましいくらいです。