自転車と猫

自転車に乗って猫に会ったり遠くへ出かけたりの話

塔ノ岳へ part-3

2005-02-28 | 自転車と猫
ガレ場を過ぎて暫く行くと小さなピークが見えてきてその上に花立山荘が見えてくる。
初めて登る人は「あぁ!やっと頂上だ!」と騙されるような景色で僕も初めて登った時は、騙された口だった。

山荘直下の階段を上り詰めるといつもはためいている「カキ氷」の旗が「おしるこ」に取り替えてあった。 食べたいところだが頂上まであと少しなので一服してから再び歩き始めた。

山荘を過ぎたあたりからかなりの積雪があり踏み固められた場所が滑りやすくなっていたので爪先でガシガシと雪面を蹴りこんでステップを作りながら登った。

塔ノ岳へ part-2

2005-02-28 | 自転車と猫
塔ノ岳へとつながる大倉尾根を歩き始めると太陽が昇り気温が上がってきたので木に積もった
雪が溶け始めて頭上から降りはじめる。
見晴らし茶屋を過ぎると木道の階段が目の中に飛び込んでくる。解ってはいるのだがこれを見ると
「あぁ・・・来るんじゃなかった・・・」とゲッソリしてしまう。
一歩1歩ゆっくりと階段を上り出来るだけ景色を楽しむようにして高度を稼ぐ。
暫く登ると開けた場所に出て富士山が目に飛び込んでくるこれを見ると
「あぁ・・・来て良かったぁ・・・」と元気が出てきた。勝手なものだなぁ、と我ながら感心する。

堀山の家という山小屋の前で休んでいると殆どの人達がアイゼンを装着し始めた。 僕も6本爪の軽アイゼンを持ってきたのだが面倒なのでそのまま歩き始めた。 すぐにガレ場が始まり溶けた雪で滑り易くなっている岩の上を慎重に歩く。 雪もこの辺りから増えてきた。
振り返ると眼下に秦野の町や相模湾などが見えて中々の景色だ。

景色に見とれていると下からポリタンクなどを背負ったおじさんが凄いスピードで登ってきた。
大倉尾根でいつも見かける歩荷(山小屋で使う物資などを人力で上げる人)のおじさんだ。
カメラを向けるとポーズをとってくれた。 「今日は、何キロですか?」と聞くと「20リットルの灯油が2つで40キロちょっとかな」と答えてくれた。 見た目は普通のおじさんなのだが足の筋肉は、異様に発達している。顔がおじさんなのに足だけミルコ・クロコップなのだ!
まるで合成写真を見ているような感じといえば解り易いだろうか?
「今日で何回目の塔ノ岳ですか?」と聞かれると「1361回だよ」と答えていた。

まったく凄いおじさんだ・・・

塔ノ岳へ part-1

2005-02-28 | 自転車と猫
自転車を買ってからというもの一年近く山に登らずにいたが久しぶりに雪道を歩いてみたくなり
丹沢の塔ノ岳へ出かけた。 いつもの事だが殆ど一睡も出来ずに(嬉しくて目が冴えてしまうので)朝の4時半すぎに家を出る。3つの路線の電車を乗り継いで渋沢駅へ
渋沢駅からバスに乗り登山口のある大倉へ行く。 バスから降りると警察の人達が来て登山者に表丹沢のマップや登山届のカードを配り始めた。 遭難者が後を絶たないのでその為だろう。

準備を済ませて登山口に向けて歩き出す。雪を被った木々がとても美しく空も真っ青で「眠いけど来て良かったなぁ」と心の中で呟いた。