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[映画] 進撃の巨人 前編

2015-08-01 | 映画

「進撃の巨人 前編」を川崎109シネマズにて観て来ました

うーむ、何て言ったらいいのか…

タイトルに ”前編” とあるようにこの映画は後編へと続くんですが、前編を見終えた今、物語が半ば辺りまで進んだという実感が全くと言っていい程ありません(^_^;)

原作マンガの方は、もはや ”SF作品” と言っていいくらいに巨人の謎や世界の歴史、技術、文明といった設定がぎゅうぎゅうに詰め込まれた上に、群像劇としてのドラマ成分も豊富~といった印象なんですが、残念ながら実写映画版はその98分の上映時間に、ぶっちゃけアニメ一話分の情報量も無かったのではないかと思ってしまう程の内容の薄さでした

まあ、オレみたいなマニア向けに細かい描写をやっていたら、いくら尺があっても足りなくなるっていうのも解るんですが……本来は一本だったのをムリヤリ前後編に分けた~っていうウワサを信じたくなっちゃいますな

序盤の、百年ぶりという ”巨人の襲来” のシーンはとにかく素晴らしかったです……昨今のエンタメ界の世界的流行である ”ゾンビ物” と日本映画界のお家芸である ”怪獣特撮” の要素が見事なまでに融合していて、”等身大の目線” から描写されるホラー要素としては、ハリウッド大作と比較しても決して見劣りしないクオリティを表現していたと思います(巨人を演じた人たち、逃げ惑うエキストラの人たちの迫真の演技は映画史上に残るかもw)

ただその後の、人類が巨人の脅威へと立ち向かう描写が…





以下ネタバレ感想:
余りにもお粗末というか舌足らずで、もちろん後編への伏線という意味で明かされてない部分も多々あるんでしょうけど、全く気持ちが入り込めないままに映画が終わってしまった印象でした…orz

何よりの問題だったのが、主人公であるエレンの動機付けの部分でしょうか

原作と違って天涯孤独っぽい設定のエレンが、巨人の襲来に為す術も無くミカサを食い殺されてしまう~というきっかけで ”兵士” になるという動機はいいんです……思い切ったアレンジをして来たなとむしろ感心していたくらいなんですが、そんなミカサが ”人類最強の兵士” とやらの愛人といった体で再登場したのにはどん引きするしかありませんでした(゜Д゜;)

中途半端に科学文明の ”遺構” や ”遺物” が残されている日本という世界観からして不自然で、(立体機動装置の歴史も物凄く浅かったりと)ただでさえ疑問符をあちこちに感じざるを得ないような展開の中で、観客が感情移入する唯一の拠り所である主人公の動機がここでいきなり雲散霧消してしまうってのはいくら何でも無茶すぎると思いました

ひょっとして、”巨人化したエレンがミカサを殺そうとする”~という原作にもあったこの展開に、上手いこと動機付けをしたつもりなのかなとも思ったんですが、だとしても、折角の巨人化エレンが大暴れするシーンを卑小化するだけで、映画のプロットを乱しまくりの本末転倒だとしか(^0^;)

”空白の二年間” に何があったのかの描写が一切無いのでシキシマやミカサの思わせぶりな態度から想像するしかありませんが、壁の中の人類を ”支配” する仕組に反抗するレジスタンスの一味なんでしょう、おそらく……で、巨人化する ”因子” をどこかの段階で仕掛けられていたエレンは、ひたすら ”挑発” されていたと…

ミカサが既に一度 ”食われて” いる事が、後編ではミカサも(シキシマも)巨人化する伏線なのか、ただもしそうだとすると「進撃の巨人」の世界にとっての象徴というか、根幹を為すハズの ”立体機動装置” の存在価値が全く無くなってしまうからそれは無いかな…?

でも立体機動装置は、前編の時点で既に蔑ろにされてる印象も強いからなあ(キチンと部隊運用されている形跡が無いし、冒頭で議会承認された調査兵団っていうのもどれだけまともに扱えたんだか知れません)……まあ、エレンにとってみれば原作の段階で結構そういう扱いだから仕方ないのかもしれませんけど(^_^;)

それにしても何でだろう?何でエレンをド素人のままで二年を経過させて、まともに立体機動も出来ない状態に設定しちゃったんだろう……消耗戦が続いて新兵を投入するしかない~っていう状況に不平をこぼしていた当のジャンが、”あいつ口だけか!” とかツッコまれていたのは果たしてギャグだったんでしょうか?(←観客がエレンに対して感じている感覚そのものだからです)

兵士たちがゴミの様に死んでいくシーンはいいとして、何でジャンの時だけハンジや他の兵士たちが構おうとするのかも意味が解らなくてフラストレーションが溜まりました(内地のボンボンと揶揄されてたのは、偉いさんの子息とかそういう設定?)……アルミンも完全に要らないキャラだったし(;´Д`)

絶対に早々に死ぬだろうと思っていたピエール瀧が普通に生き残ってることが意外な展開ってだけで(オイw)、何か現時点では後編への期待値が驚くほど低いです……まあ、劇場で見ることにはなるんでしょうけど、いい方向に期待を裏切ってくれる事を願って止みません(-人-)

後編感想

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