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[映画] シン・ゴジラ

2016-07-29 | 映画
「シン・ゴジラ」を川崎109シネマズにて観て来ました

画像はパンフレットなんですが、ご覧のように ”ネタバレ注意” の封がしてあります

事前に試写会すらほとんど行わない、ハリウッド大作並の秘密主義で公開初日を迎えた「シン・ゴジラ」ですが、これまでの特報予告編予告編2にとんでもなく大きなミスリードが仕掛けられていたからこそだというのが本編を見てよく理解出来ました



さあ!こんなブログ記事を読んでるのにも関わらず、未だ本編を見てないという奇特な人は今スグに劇場へ!!







以下ネタバレ感想:


これは凄い…凄いとしか表現しようがない…(゚Д゚;)


何だかとんでもないシロモノを見てしまったという気分です

日本に初めてゴジラが出現したという設定の「シン・ゴジラ」はつまり、従来のシリーズ作とは切り離されたリメイク作という事になりますが、厳密に言うと「ゴジラ(1954)」と「ゴジラ(1984)」の両方の要素を合わせたリメイクでしたね
(オレは「ゴジラ」シリーズをごく一部しか見てないので他にも取り入れられた要素は沢山あるのかもしれませんが)

”新” であり、”真” であり、”神” であり、”シン(Sin=罪)” であると

現代のまさに ”今” この瞬間にゴジラのような怪獣が出現したらどうなるのか?

ある日突然東京湾にて異変が発生し、事なかれ主義、縦割り行政、平和ボケといった日本の戦後70年の歩みを揶揄するかの様な導入部から始まり、上陸して現実に被害を出しまくる ”巨大不明生物” に対して自治体や政府がどう対処するかのシミュレーションが余りにも本格的過ぎて、ほとんどBGMもかからない中で事態が着実に進行(侵攻)する様を見せつけられた客席から、乾いた笑いみたいなのが聞こえて来た気がするのはオレだけでしょうか(^_^;)

多摩川河口から大田区呑川を遡上し、特報映像でもあった蒲田駅前で逃げ惑う人々の前に姿を現すゴジラ…では無くて、見た事も無い怪獣が登場したシーンで誰もがビックリしたかと思いますが、あれ?ゴジラ以外の怪獣が登場したという事は(オレの苦手な)対決シリーズみたいな展開になっちゃうのかな?とつい身構えてたら、まさかの ”進化” シーンに度肝を抜かれたと…

いやー、そう来たか!とそんなにシリーズに詳しくないオレなんかが快哉を叫びたくなった程ですから、従来作の濃いファンであればあるほど、このシーンではシビれまくりだったであろうとは想像に難くありません( ゚∀゚)o彡゚

品川上空に自衛隊ヘリが展開し、攻撃寸前で一旦、寸止めとなった構成にも唸らされました

ここまでリアルな世界観で進行していると、(従来の特撮作品の様に)日本の首都上空で派手なドンパチをやらかす事態に躊躇する意識は総理だけでなくて当然、観客も持ち合わせていますし、巨大不明生物が放射性物質を撒き散らしてるという恐怖を改めて煽りつつ、”再上陸” に備えて政府や自衛隊にそれなりの対策の目処を立てさせる(覚悟を決めさせる)脚本はまさに絶妙でしたねえヽ( ̄▽ ̄)ノ

そして ”完全体” となって再上陸して来たゴジラの凄まじい存在感といったら!!

予告や宣伝でも散々見せられてきたビジュアルですが、蒲田に上陸した進化前の形態でも十二分に ”ヤバい” 存在だったという事実を踏まえる事で、改めてその ”脅威”っぷりを観客に実感させ直したのが凄い…!

野村萬斎の動きをキャプチャーしていたとは帰宅後にニュース記事で知りましたが、決して大袈裟なリアクションをしたりせず、100mを越える巨躯がしずしずと歩を進めるだけで圧倒的な違和感と恐怖を観客にもたらす演出になっていたのは実に素晴らしかったなあ(夜の暗いシーンでCGを誤魔化したりせず、全体的に真昼の明るいさなかのシーンがほとんどだったのも非常に好印象)

”多摩川絶対防衛戦” はミリタリーオタクな界隈の人間なら狂喜乱舞すること必至でw、「ナディア」や「エヴァンゲリオン」等のアニメで培ってきた庵野演出が実写でも見事に炸裂しまくりなのに涙が出るほど感動してしまいました(ノД`)

それでも陸海空の自衛隊が総力を挙げての作戦も足止め効果すら無く、遂に介入してくる在日米軍による空爆すらあっさり撃退されるという絶望的な展開になってしまいますが、自衛隊も米軍もリアルな現行兵器のみを使用しているからこそゴジラ側が謎のビーム兵器を乱射しまくる構図が際立っていて、それがまた観客の絶望感を煽りまくるのがたまらんかったですな



主人公達が生物学的アプローチで対策に奔走する一方、ゴジラの脅威が日本国外に及ぶ可能性を危惧して国際社会は、”核攻撃の了承” を日本政府に迫るワケですが、”リアルに有事をシミュレート” するとこういう展開になるのは当然なんですよね……従来の「ゴジラ」シリーズでは ”防衛軍” だったり ”メーサー砲” なりのファンタジー要素で誤魔化してきた部分が、容赦無く観客にも襲いかかってくるワケです(-_-;)

かつて庵野秀明が学生時代に参加していた自主制作映画「帰ってきたウルトラマン」にて、”核兵器を怪獣に対して使用するジレンマ” みたいなのを岡田斗司夫の脚本で表現していましたが、この「~ウルトラマン」は1983年の作品で、米ソの核攻撃が提案される「ゴジラ(1984)」にも影響を与えたんじゃないかと個人的には思ってます……”日本に3発目の核爆弾が落とされるのを阻止する” という設定は「ローレライ」を思い出させますが、樋口真嗣監督を補佐する立場だった庵野監督が今作では立場を変えて改めてテーマを深化させたのかなとか想像するとこの二人の長年の ”絆” みたいなのを再認識させられてグッと来るモノがあります(樋口版「日本沈没」についても同様に)

そして ”絆” と言えば最初は頼りなげだった総理が ”国難” に際して少しずつハラを括った表情に変貌して行ったり、事務的な言葉遣いの中にも情熱を滾らせる官僚たちだったり、幹部から最前線までどこまでも頼りになる自衛隊員たちだったり、オタク気質wの対策チームだったり濃厚なヒューマンドラマとしてもとても楽しめたのは望外の収穫でした……長谷川博己の熱演はもちろん、初登場した時はこりゃダメだと思ってた石原さとみのキャラもいつの間にか馴染んでたなあ

面白い描写だなと思ったのが、”あれがゴジラか” と主人公の政治家が後半になってようやく ”生” でゴジラを目撃するシーンで、これが普段は基本的にテレビやネットを介してでしか ”情報” に触れずに生きているオレらの ”距離感” みたいなのを的確に表現しているようでもありましたね

それにしても終盤の ”怒涛の展開” は一体何だったんだろう…

もはや ”ヤケクソ” と表現しても差し支えの無い作戦は、311の福島原発で ”蟷螂の斧” が如くに原子炉を冷やそうと放水し続けた様子そのままでしたが、マイケル・ベイばりに丸の内の高層ビル群が異様に細かく破壊されるド迫力のCGと共に、胸が熱くなるのを抑えようもありませんでした(T_T)

”追いつめられた人類が何をするか、みせてやるわ!”(「トップをねらえ!」第六話より)

”使えるモノは何でも使ってやる”とばかりに米軍も巻き込んだ無人兵器の波状攻撃で、まさか新幹線から在来線のオンパレードまで見せてくれるとはw、もう泣いていいやら笑っていいやらワケのわからない感情の奔流に身を任せるしかありませんでしたが、そういや「トップ」も「ナディア」もラストはこんな感覚だったなあと、青春の一ページを懐かしく思い出したりもしました(^0^;)

急遽、初日はIMAXで見ることにしたので手元には通常の前売券が一枚残ってるんですが、これはもう2~3枚買っておくべきだったなとちょっと本気で後悔しております…

衝撃のラストカットの意味についてはイロイロと考えたんですが、件の博士が「パトレイバー」の帆場英一や ”廃棄物13号” 的なことを裏でやらかしていたのか、それとも ”ゴジラ=英霊説” ってやつですかね……そこも含めてまた見直したいです

とにかく紛うことなき、劇場で見てこその作品です!
しかも2016年の ”今” 見ることにこそ意味があり、意義がある!!



追記:
シン・ゴジラ(2回目)

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12 コメント

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Unknown (yasu)
2016-08-07 14:39:43
昨日やっと桜木町のIMAXで見てきました!
最高の日本映画でしたね!
アベンジャーズとかでNYの街がド派手に壊されても普通に他人事でしたが、
身近な景色が破壊されるってこういう気持ちかと実感できました。
ゴジラの第一次進行ルートB29の東京大空襲のルートで、第二次進行ルートは関東大震災の被害が大きかった地域と重なるという話も感慨深いです。
兎にも角にも何度も見たくなる傑作ですね!
公開中にあと一回は必ず行きます!

そうそう、この方の感想、良かったです。
http://toyozumikouichi.hatenablog.jp/entry/2016/08/05/225033
Unknown (たばたけ)
2016-08-07 16:17:10
あらゆる意味で ”日本の映画” だったのがいいよね
しかも蒲田に川崎と、序盤~中盤にかけてお馴染みすぎる場所が舞台なのもオレらにとって幸せだったねえ(・∀・)

第一次は川沿いが基点だったからともかく、第二次の鎌倉と武蔵小杉を地図上で直線で結んで、丸子橋で進路変更させずにそのまま直線を伸ばすとそのまま皇居に突き当たる…

オレも近々、2回目行くです

> この方の感想

ツイッターで話題になってたからオレもその感想読んだばかりだった
これでまだ全然書き足らない風なのが凄すぎるわその人(゚Д゚;)
Unknown (yasu)
2016-08-07 19:44:13
呑川橋のロケはマンションから観てましたw
うちのマンションの前のクリーニング屋さんもしっかり映ってて嬉しかったですw

二度三度と観たくなる作品ですし、ソフト化はいつなんだー!!
と今から気になってますw
Unknown (たばたけ)
2016-08-08 05:33:00
> 呑川橋のロケ

羨ましい(*´Д`)
こないだ蒲田周辺や丸子橋周辺をブラブラして写真撮りまくってしまった(聖地?w)

円盤は勿論購入決定けど、今は来月中旬に発売されるオフィシャルの豪華本(一万円!)を購入するかどうか本気で迷い中…(^_^;)
Unknown (yasu)
2016-08-08 13:43:47
早速の聖地巡礼いいですね!
呑川ロケではひたすら橋の周辺で人が逃げまくってました。
まさかあそこまで本格的にぶっ壊されるとは!w

オフィシャル設定本めっちゃ高いっすね~!
しかし台本付きはいいなぁ…ということで
レンホー宜しく富士山から“転げ落ちる”気持ちでポチりましたw
Unknown (たばたけ)
2016-08-08 15:27:53
まあ、「2199」で関連書籍に二万円くらい出してるからwぶっちゃけお金はどうでもいいっちゃいいんだけど(これだけ凄いシロモノなんだし)

最近は ”紙” の本やら書籍やらを買って家に置いておくことのプレッシャーがとにかく凄くてねえ(”恐怖” と言ってもいい)……大判だし(^0^;)
Unknown (yasu)
2016-08-08 18:26:50
会社に置けた時代は画集買ったりするのに躊躇ありませんでしたが、
家に物が増えていくのは問題ですよね実際…。

ともあれ、欲しい時には取り敢えず買っておいて、
5年後か10年後か分かりませんが、売るなり処分するなり
という選択をすればいいかな~と割りきってます(^_^;)
Unknown (たばたけ)
2016-08-09 17:32:46
”発声可能上映” という企画(発案:島本和彦、協力:庵野秀明)の流れが余りにも面白くてw、勢いに乗ってオレもポチっちゃった

自分で決めたことだ!悔いは無い( ゚∀゚)o彡゚
(↑島本先生の影響がw)
Unknown (yasu)
2016-08-10 12:39:55
その企画、アオイホノオのまんまって感じになりそうで
笑っちゃいましたwww
Unknown (たばたけ)
2016-08-10 14:23:18
最高だよね(・∀・)

島本先生自身にとっては「アオイホノオ」よりも「逆境ナイン」な心境みたいだけれど!w

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