内容についての予備知識がまったく無く、不思議なタイトルに魅かれただけで劇場に観に行ってみたんですが、非常に衝撃的な映画でした
有名ファッション誌の編集長としてバリバリ働いていた中年の男が、ある日、身体を動かすほぼ全ての機能を失う脳の難病にかかってしまうという内容です
意識も記憶もハッキリしている、でも眼球を動かすことと、まばたきする事以外は、自分の力では指一本動かす事が出来ない…これはもう、恐怖以外の何者でもありません…(((;゜Д゜))))ガクブル
主人公みたいに、地位も名誉もそれなりに高い人間にとって(いや、普通に生活しているどんな人間にとっても)、こんなにツラくて屈辱的な状況は耐えられそうにありません…そんな主人公の絶望を、片目の動きの芝居だけで(主人公は表情すら示せない)表現してみせているこの映画の凄まじさといったら…
いやはや、(事前に内容を何も知らなかったとはいえ)決して陽気な雰囲気の映画では無いとは感じていましたが、まさかこれほど衝撃的な内容だとは思いもしませんでした(汗)
そして人間の感じる幸福度の度合いは、とかく相対的なもので、周囲の環境に応じて変動するものですが、”いくら何でもこの状況では…”と観客の誰もが絶望した先に、微かに見えてくる”光”の存在が激しく心を揺さぶります
いやー…主人公がとにかく、全く身体を動かすことが出来ないので、映像にもほとんど動きが無い映画なんですが、非常に強く印象に残る映画なのは間違いありません
見終わった後の、この映画が”実話”を元にしていると知った時の衝撃もまた凄かったです…願わくば、オレと同様に事前の予備知識が無い状態で多くの人に見てもらいたいですね(…って、このブログを書いてることと矛盾してるんですが(苦笑))
それにしても、この「潜水服は蝶の夢を見る」というタイトル…秀逸ですねえ
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