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[映画] バンテージ・ポイント

2008-04-15 | 映画

080410 川崎TOHOシネマズにて観賞

これは凄い映画でした!

正直、予告を見ただけではそんなにピンと来てなくて、もう散々出尽くしたシークレット・サービス系のアクション映画の一つだろうと、(せいぜい「24」の焼き直しみたいな映画だろうと)軽い気持ちで観たんですが…いやはや、見事に期待をいい方に裏切ってくれました!

でも確かに、”大統領暗殺事件に遭遇した8人の視点を、それぞれ別々に時系列に沿って見せる”という手法はかなり「24」を意識したかのような演出でしたが、凄まじい緊迫感と、視点が変わっただけでとんでもない展開が矢継ぎ早に発生することで、そんな余計なことを考えてるヒマなどありませんでしたね

多少、強引な展開も見受けられましたが、ラストに向けて全ての事態が収斂していく様は見事で、手に汗握りまくりでした!

これは文句なし、現時点で今年最高の一本でしょう!

 

ネタバレ感想:
やはりテロリスト側が非常に優秀に描かれているのが印象的でしたね…対テロ戦争において、全般的にアメリカに見られる傲慢さ(汗)をあざ笑う展開が秀逸でした

テロリスト側の描写にせよ、リアルタイム風に視点をスイッチしていく演出も、「24」が無ければ生まれなかった気がしてなりませんが、逆に、ひょっとして劇場版「24」の製作が突然無期延期になってしまったのは、この映画のせいだったりして…?(かの「ダイハード4」が、「沈黙の戦艦」のせいで製作がストップしてしまったかの如く(汗))

それにしても同じ時系列なのに、視点が変わっていくごとに想像もしなかった背景事情が明らかになっていく展開は素晴らしかったです

一つ目のマスコミの視点で巨視的な状況から伏線をバラ撒いて、次の視点でその伏線を少しずつ解決していき、また別の視点で更にその裏をかいてみせる…この見事なまでに緻密な脚本は、ラストの一点で全てが繋がる為に計算され尽くしているワケですが、結末のカタルシスはとんでもなかったですねえ…

上でも少し書きましたが、あの旅行者や母娘の行動の少々の不自然さなんか、このカタルシスの前では全て帳消しです!w

あ、あと瑣末な事ですが、ほとんど冒頭にしか出番が無かったシガニー・ウィーバー(一応、8人の一人)の使い方はちょっと勿体無かったですな(汗)

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[映画] 明日への遺言

2008-04-15 | 映画

080402 川崎チネチッタにて観賞

第二次大戦中、日本の都市部を爆撃して何十万人もの被害者を出した米軍の爆撃機の一機が撃墜された際、その乗員を捕虜として扱わずに、直ちに処刑を命じた陸軍の司令官に対する罪を、戦後の軍事法廷が追求する映画です

司令官である岡田資(おかだ たすく)中将役を藤田まことが演じているんですが、温かい人柄ながらも、いかにも戦前の教育を受けた人らしい、凛として義を貫く姿勢がグッと来ました

軍事法廷という、”誰が悪いのか?”ということを追求する描写が延々と続く上に、最後に岡田中将はB級戦犯として処刑されてしまうわけですが、この見終わった後の爽やかさはただ事ではありません

安倍晋三首相が無念の退陣をしてしまってからの、この国の保守層の行き場の無い遣り切れなさが、幾分か救われたような思いで劇場を後にすることが出来る映画だったのではないでしょうか

それにしても劇中で岡田中将が”仏教哲学”について語るシーンがあるんですが、グダグダ状態の内政からチベット問題などの外交面まで、全くいい所を見せられない現代の日本政府の姿を見て、かつて日本の礎となった方々はどう思うのかとガックリしてしまいました…orz

あと印象的だったのが、かのスティーブ・マックィーンの息子である、フレッド・マックィーンが法廷で検事役として出演しているんですが、そっくりでしたねえ
ただ、Wikipediaを見ると”本当に息子なのか?”という疑惑があるそうですが(ということは、ひょっとしたら単なるそっくりさん?w)、オレとしては”「ローレライ」にも出てた”、という記述にビックリ…

あんな印象的な顔が出てたら気づくと思うんですが…w

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