は る ひ べ

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邦訳本に期待

2007-08-25 | 写真と随想
本を図書館に借りに行った
今回はいつもと違うジャンルの本にした
ユダヤ系チェコスロバキア人
フランツ.カフカだ
何故カフカかと言うと
村上春樹の"海辺のカフカ"繋がりである。

館内のパソコンで検索をした
有り場所が別段1となっている
探したが見付からない
司書殿に尋ねた
書架の高い所に有るらしい
三段脚立を持ち出して見付け出してくれた。

作品はどうも安部公房系みたいな気がした。
安部公房といえば
もう28.9年前になるが

深夜FMラジオでモスクワ放送をよく聞いていた事があった
当時の放送で「今 ソビエト国民が日本の著書の中で一番読まれているのが安部公房です」
と言っていた事が思いだされる。

当然ソ連人はロシア語に翻訳されたものを読んでいたのだろう
僕も原書が読め無い 邦訳本しか読めないわけだが
しかしその邦訳本が直訳というのか日本語になってないないのが多い
はたして著者の意図するところが訳されているのだろうか
それに引き替え当時のソ連人の安部公房人気の原因は
おそらくロシア語に翻訳した訳者に抜群の語彙能力 描写能力が
有ったと思われる。

借りてきたカフカの作品 「変身」を
二人の訳者で さわりの部分を読み比べてみた
大正二年生まれと大正七年生まれである
年齢差はそれ程無いし大学も出身地も同じだ
さらに 二人とも満州事変前には成人している
しかし描写の仕方に大差が有った。

やはりそうなんだ
よく言われるが「ノーベル文学賞が取れるかどうかは訳者しだいだ」と
世界の共通語は英語
世界の秀でた文学の邦訳本とともに
日本文学の秀でた英訳本が出る事も期待したいと感じた。

次回は最近の邦訳本を読んでみるかな
安部公房の訳者なみに成っているかも知れない。


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