鉄人 須藤 將のホームページ

ホームページとして利用しています。モータージャナリスト、Webコンサルタントとしての活動をここに記載します。

「水素ロータリーがル・マンを制覇する日」その65

2009-09-26 05:57:29 | 車・バイク
一方、沢村美雪と大橋(孝)も、渡辺社長、TMG冨山会長、笹井勇相談役(役職定年でモータースポーツ部長から引いた)、冨田誠チーフエンジニア、野茂英寿チーフメカニックとピットクルー、ドライバーの関谷正忠、片山右京、F1ドライバーのラルフ・シューマッハーとヤルノ・トゥルーリ、アラン・マクニッシュ、ミカ・サロたちとサポートメンバー、ケータリングも含む総勢約100名とTSH021が2台でやってきた。
1回目のフリー走行で、TSH021は素晴らしいダッシュをみせ、一気に最高速にまで達するTSH021は驚異的であった。いままでのレーシングカーとは異質の走りであった。
しかし、コーナーの走りは他車に劣った。回生制動が24のコーナーを持つミラー・モータースポーツ・パークに合っていなかった。
F1ドライバーたちは、コーナーの奥まで突っ込み、回生制動では足らず機械式ディスクブレーキで一気に減速し、コーナーをクリアーして一気にアクセルを踏み込んでいた。
関谷は、コーナーの手前でアクセルをオフして回生制動を働かせ、足らないところを機械式ディスクブレーキで補いながら、コーナリングスピードぎりぎりでクリアーして、出口で一気に加速。コーナーの手前でアクセルをオフしても、回生制動で回収したエネルギーを加速に使えるので、結果的にはラップタイムがF1ドライバーたちよりも速くなった。
片山右京は、関谷の走りを参考にしてコーナーを攻めた。さすがに、F1のドライバーであった腕は関谷を上回り、関谷のラップタイムを上回った。
1回目のフリー走行が終了すると、F1ドライバーたちは、「車両のセッティングがコースに合っていない、アンダーが強すぎる」主張した。
それに対し関谷が、ドライビング方法がまずいと言ったために、F1ドライバーたちはプライ傷つけられたと猛反発した
収拾がつかなくなった。
2回目のフリー走行の時間がきてしまった。
大橋(孝)は、F1ドライバーたちをなだめ、2回目のフリー走行はできるだけ関谷の走りを参考にするように指示を出した。
しぶしぶだが、F1ドライバーたちは、コーナーの手前でアクセルを放し、回生制動を効かせながらブレーキングして、コーナリングを始めた。そうすると、うそのようにラップタイムが向上してきた。
2回目のフリー走行を終え、美雪、大橋(孝)監督、冨田チーフエンジニア、野茂チーフメカニックとドライバーたちとでミ-ティングをもった。
F1ドライバーたちは、関谷の走りが効果的であることを認めた上で、サスペンションが少し柔らかい、ロールアングルをもう少し抑えて、もう少しニュートラルに近づけてほしい。路面が良くないのでダンピングを強くしてほしいということで、スプリングとダンパー、スタビライザーを予選までに交換することになった。
冨田と野茂は、予選用のスペックを、シミュレーション結果を基に車両のセッティング決定した。

最新の画像もっと見る