鉄人 須藤 將のホームページ

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「水素ロータリーがル・マンを制覇する日」その62

2009-09-23 07:16:22 | 車・バイク
沢村美雪と大橋(孝)もALMS第1戦セブリング12時間での情報収集を終えて帰国すると、ALMS第4戦ソルトレイクシティ参戦を計画した。
モータースポーツ部長の笹井とTMG会長兼チーム代表の冨山にALMS第5戦ソルトレイクシティ参戦計画を上程した。
ALMS第4戦ソルトレイクシティ参戦の許可が出た。
早速、体制作りに取り掛かった、大橋(孝)は、TMG会長冨山を通して、F1ドライバーのラルフ・シューマッハーとヤルノ・トゥルーリ、アラン・マクニッシュ、ミカ・サロをドライバーに起用することにした。
国内では、片山右京とコンタクトしてドライバーとして参加してもらうことになった。
ピットクルーは、すでに富士スピードウェイ24時間耐久走行時にチーフメカニックの 野茂英寿を中心に編成されていた。
ル・マンに向けて改良を加えていた、キャパシタの容量アップと回生制動力増強、コントローラーの冷却、モーターの冷却性能アップを4月中に完了させ、5月連休前にソルトレイクに送り出すスケジュールを立てて、笹井の承認を得て、チーフデザイナーのコルタンツ・ジュニアとチーフエンジニアの冨田誠が中心にその改良を行なった。
キャパシタの容量アップは、物理的なスペースが必要で助手席前のスペースをそれにあて設置することにした。キャパシタは発熱するので、ドライバーは暖房器具を横に抱えていなければならなかった。キャパシタの容量アップによって、強力な回生制動力を発生させることが可能となった。
コントローラーを断熱材で囲み、その中にエアコンの冷たい空気を送風する構造にした。
モーターの冷却性能アップとして、水冷のラジエータサイズを大きくすると同時に、電動ファンを装着した。
これらの対策の出図が行なわれると、担当企業はそれを徹夜で制作して、納品指定日に東富士研究所にジャストインする。
集まってきた対策部品の組み換え作業は、チーフメカニックの 野茂英寿の下で行なわれ、予定通り4月末に完成した。
すぐに、ソルトレイクシティに送り出された。

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