鉄人 須藤 將のホームページ

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ロータリーエンジンとモータースポーツ その6

2009-07-26 02:38:59 | 車・バイク
6月のRACツーリスト・トロフィー4時間(2×2ヒート)レースは、初の欧州スプリントレース。時のトップツーリングカー、フォードエスコート、アルファロメオGT、BMWなどとジャッキー・スチュアートなどのトップドライバーが出場した。
ベルギーの基地からドーバーを渡り、イギリス・シルバーストンサーキットに、4台のR-100 をそれぞれ小型トレーラーに載せ、工具やパーツを載せたボンゴバンぐらいの車で牽引、その他セダンを含めたコンボイ隊列で夜を徹して大移動した。サーキット近くのガソリンスタンドのガレージを借り、現地基地にしてレース準備を行った。

試走日、ガレージオーナーが試乗して、いきなり、以下の2点他を自信満々に指摘した。
① グリップがいい専用サーキットであるシルバーストンでは、コーナーで車が浮き上がり、フルアクセル出来ない。バネが硬すぎる。
②ライバル車に比べてトップスピードが低い。

「残念ながらこの時期半分素人から指摘されても反論できないレベルのチーム力であった。ここでも本場との違いを認識させられた。」と松浦は述懐する。

しかたなく急遽対策として、
① は柔らかバネに交換。但し手持ちがなく、驚くことにオーナーが一晩で近くのバネ屋に行って作ってきた。
②については残念ながらこの段階で施す手がなく、メカニック全員で内張りを剥ぎ取るなど出来るだけ軽量化をした。
レースは2時間走って、1時間休んでまた2時間走る2ヒート制。第1ヒート後の1時間の休憩でファイナルギアレシオ変更など手を尽くしたが、全くライバル車に歯が立たず、ただ欧州スプリントレースにおける彼らのすごい走りを見せられただけであった。
結果は8位。但し、目標はスパ・フランコルシャン24時間耐久レース、そのための多くの学習が出来たレースになった。

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