鉄人 須藤 將のホームページ

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「水素ロータリーがル・マンを制覇する日」その94

2009-10-26 05:33:03 | 車・バイク
24時を回り、16日の日曜日になった。
プジョー4号車がマツダ7号車の後ろについた。ユノディエールの直線でスリップストリームを使ってプジョー4号車がマツダ7号車をパスした。マツダ7号車の片山が妨害することなくパスさせた。
ホンダ13号車がブレーキディスクとタイヤ交換のピットインをした。
ドライバーから少しモーターの力が落ちたようだと報告があった。
交換作業中に燃料電池スタックをチェックした。
電圧が設計電圧の330V から300Vに低下していた。
小林は、燃料電池スタックを交換することにした。
燃料電池スタックの交換は、リアカウルを取り、上部の駆動・制動制御装置やインバーター、DC-DCコンバーターを取り外さなければならない。
電源ケーブルやワイヤーハーネスを丁寧に外してから、駆動・制動制御装置やインバーター、DC-DCコンバーターを取り外し、燃料電池スタックの交換を行なった。
1時間28分のピットストップで24位まで順位を下げた。
取り外した燃料電池スタックを詳細にチェックすると、電極と高分子電解質膜をセパレーターでサンドイッチしたセルの約10%が損傷していた。
高Gが働いた結果と想定された。鈴鹿サーキットでは起こらなかった現象である。ル・マンの高速、高Gの世界の凄さに美雪は驚いた。まさに、ル・マンは別物である。
ホンダ13号車がピットにいるとき、ホンダ14号車がピットインしてきたので、中村はすぐに燃料電池スタックをチェックさせたが、こちらは異常なかった。
ホンダ14号車は、回生制動を生かしたドライビング方法を維持していたのが効いたものと思われる。
小林は、ピットストップごとに燃料電池スタックをチェックすることにした。
トヨタにも異常が生じた。
トヨタ12号車が、遊星歯車から異音出してピットに入ってきた。
リヤカウル外して、遊星歯車の交換作業に約1時間を要した。20位まで順位を下げた。
トヨタ12号車がピットにいるとき、トヨタ11号車がピットインしてきたので、美雪はすぐに遊星歯車をチェックさせたが、こちらは異常なかった。
トヨタ11号車は、関谷のドライビング方法を維持していたのが効いたものと思われる。
美雪は、ピットストップごとに遊星歯車をチェックするように指示した。


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