鉄人 須藤 將のホームページ

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RX7物語その41

2009-08-30 05:55:00 | 車・バイク
オリジナリティ溢れる魅力的なスタイリングの追求

3代目を司るFDのデザイン開発を行うにあたり、SA、FCのデザイン評価が市場で高いこともあり、キープコンセプトに流れる危険を強く懸念した小早川主査は、「人とクルマのときめきデザイン」という基本は継承しながら、デザインコンセプトは白紙に戻す決心をした。ロータリーエンジンのコンパクトさを最大限に生かした、エモーショナルで人々を魅惑する時代を超越したスタイリングの実現をめざした。

デザインコンセプトを以下のように設定。
① 一目でRX-7と分かる
② 思わず触れてみたくなる艶めきの演出
③ 20世紀を締めくくるスポーツカーにふさわしい空力性能の実現

これらのコンセプトを基に、本社、横浜、カルフォルニア、ブリュッセルの各デザインスタジオでデザイン開発が行われた。アドバンスデザインのイメージスケッチのステージを経て、各スタジオでは1/5のクレーモデルが製作され、1987年11月、本社に9案が集まり、2案に絞り込まれた。
絞り込まれた2案は、日本案と米国案であった。

米国案は、曲面で構成された品質感あふれるもので、斬新でありながら伝統的なスポーツカーテイストを匂わせるものであった。少しロングノーズでショートデッキ、フロントホイールからノーズにかけてマッシブさがあり、テール回りは抑揚が効いていた。

一方、佐藤チーフデザイナーの下で完成されたスケールモデルは、ボンネットが低く、キャビンフォワード、ロングテールなアグレッシブなものであった。

小早川主査は、このMRA案を支持していた。メインマーケットのアメリカでアグレッシブさが支持されるか懸念していた。

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