がんに関連した遺伝子の働きが食生活で変化することがはじめてわかった。
・満腹するまで食べる習慣のある男性は、がん化を
抑える遺伝子の働きが弱まっている率が高い
・キャベツやブロッコリーなどを多く食べたり、緑茶を多く
飲む男性ではこの率が低いこと
東京医科歯科大の湯浅保仁教授(分子腫瘍医学)らの研究で分かった。
男性の胃がん患者58人にアンケートし、がんになる以前の
食事の量や内容などを聞いた。一方で患者ごとに、手術で切り
取ったがん細胞を多数分析し、がん化を抑えると考えられてい
る遺伝子「CDX2」の働きを調べた。
「満腹するまで食べていた」と答えた22人のうち
10人(45%)では、細胞の一部でこの遺伝子が 「メチル化」と
呼ばれる化学変化を起こし、働かなくなっていた。
メチル化がガン抑制遺伝子におこると、そのガン抑制機能が低下する。
ガンの発現機構の一つとされている。
同様にほうじ茶を含めた緑茶を飲む量やキャベツ、ブロッコリーなどを
よく摂取する人にはメチル化が見られなかった。
メチル化は老化とともに増えるが、解消されて元に戻ることもある。
緑茶が含む「カテキン」を細胞に注入すると、遺伝子の一部で
メチル化が解消されたとの実験結果もある。
ただ、多量の食事でメチル化が増える仕組みや、キャベツなどで
減る仕組みは不明である。
しかし薬に頼り過ぎなくとも、食生活からガンを抑制できる可能性が
ある。
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