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月の裏側

世界はキラキラおもちゃ箱・読者の広場。まずは規則をごらん下さい。

クマ

2017-02-23 06:16:11 | 動物図鑑


イヌと同じように、よく人間に愛されるが、イヌのように高く進化した魂ではない。

その霊魂は、シカよりは高いが、サルよりは低い。

獰猛で、人間に害を及ぼすこともある。蹄がある動物には天敵である。馬鹿にすれば復讐することもある。

知恵というものを持っているが、そう高くはない。工夫するということもできる。子を愛するが、責任感は大きくない。

自然界に守られている。大きな使命をも持っている。害を及ぼすからと言って、簡単に殺してはならない。

人間にとっては、自然の偉大さの象徴である。







ブタ

2017-02-19 06:13:56 | 動物図鑑


イノシシを家畜化したもの。主に食肉用に育てられるが、たまに愛玩用として飼われるものもいる。

その醜さのゆえに、性欲や食欲を我慢できず、勇気がなく、いいことは何もできない馬鹿の隠喩に使われる。それはブタにとってはかなり言いがかりに近い。

ウシほどに、死に対する恐怖は強くない。自己感覚がまだ強く出てきてはいない。だから肉として食べるには、ウシよりも痛い感じが少ない。だがもちろん、非道な扱いを続けていれば、ウシのように悲哀を感じ始めるだろう。

人間も、ブタにはウシほどにいやなことをしてはいない。我慢はしてくれる動物である。

肉は人間にとっては癖が少なく、かなり美味である。ブタが人間にくれる恵みは深い。ゆえにブタの名をあまり人を侮辱することに使うのは、ひかえるほうがよい。








恐竜

2017-02-15 06:23:14 | 動物図鑑


白亜紀やジュラ紀に栄えた動物。

爬虫類のような姿をしていたと言われるが、毛皮があった。竜というよりは獣に近い。

巨大なことで知られているが、実際は今に言われているほど大きくはなかった。化石は時代を経るにつれ、大きくなるのだ。

卵を産んでいた。胎生のものはいなかった。群れを作っていた。知能は高くなかった。環境に大きな影響を及ぼしていた。食いあい、けんかしあい、馬鹿にしあっていた。愛は育たなかった。ゆえに滅ぼされた。

その血流は今に残ってはいない。現代の爬虫類や鳥類も彼らの子孫ではない。哺乳類は完全に別系統の存在だ。

地球生命にとっては、大きな教訓となる存在である。人類も彼らのように滅ぼされないとは限らない。






ハクチョウ

2017-02-11 06:13:15 | 動物図鑑


美しい姿を愛され、人間世界でも飼育されている。白く優雅な姿は貴婦人のようである。

彼らはクジャクのように派手ではなく、ヒタキのように愛らしくもない。烏のように鋭くも、オウムのように愛嬌があるわけでもない。それは幽玄というものに進化する前の、ほとんど幼児的な優美さなのである。

だが彼らは幼い霊魂でありながらも、そのような自分の美しさを知っている。ゆえに傲慢の萌芽を持っている。

それは彼らの美しさを剋するほどではないが、人によっては彼らに嫌味なものを感じることもある。

翼を軽やかに広げるのも、静かに首を曲げるのも、心持ちポーズをつけて水の上に浮かんでいるのも、遺伝子が導く行動ではない。

彼らの霊魂が、自らの美を喜び、自らやっていることなのである。

そのように、美というものは、霊魂を幸福にするものなのである。






ケンタウロス

2017-02-07 06:23:56 | 動物図鑑


上半身は人間、腰から下は四足の馬の姿になっている。

騎乗文化を知らない民族が、騎馬民族を見たときに見間違えた姿だとも言われる。

異民族の隠喩である。

人間は文化を共有しない異民族は蔑視したり妬視したりしがちだが、少し関係が深まってくると、相手にもよいところがあることが見えるようになってくる。

ケンタウロスの種族にも、医術や武術に優れたものがいた。異民族だからと言って馬鹿にできるものではない。自分たちの常識を知らないからと言って、彼らが全く悪いものというわけではない。

人間も世界が広がってくると、そういうことがわかってくる。

自己存在の多様性を教えるものである。






ドードー

2017-02-03 06:14:38 | 動物図鑑


かつてモーリシャス島に生息していたが、17世紀に絶滅した。同島を発見した西洋人による乱獲、森林開発、持ち込まれた新たな天敵によって、短期のうちに生息数が激減し、あっという間に滅んだ。

絶滅動物の代名詞である。

孤島の霊界に慈しまれていた愛らしい鳥類だったが、奇怪な人類の暴虐に耐えられるはずもなかった。

翼も尾羽も退化し、飛ぶことはできなかった。よたよたと大地を歩いていた。愉快な顔をしていた。愛の形である。生き馬の目を抜くような自然界から来た天敵に、かなうはずもない。だがその姿がいかにもかわいらしいので、同じ絶滅鳥類であるリョコウバトよりも愛され、今に伝えられている。

この世界に神が創られたものの中で、絶滅したほうがよいものなどない。

失ったものの本当の姿を人間が知ることができるようになるのは、もっと後の時代である。






フェニックス

2017-01-30 06:20:34 | 動物図鑑


太陽の不死性を隠喩する鳥。不死鳥ともいう。

生命がつきる予感がすると、自ら火の中に飛び込み、そこからまたよみがえるという。

美しい冠羽と長い尾羽を持つ姿で描かれることが多い。翼を広げる姿はまことにあでやかである。

飛ぶ鳥は肉体を離れた魂の姿をも現し、霊魂の不滅性をも感じさせるものである。

だがこの不死性を、肉体を持つ人間がまとい、それを欲望に利用すると、ふしだらになる。

精神の不死こそが、人間の生命を浄化するものだからである。







ラクダ

2017-01-26 06:26:26 | 動物図鑑


背中に愛らしいこぶのある、蹄のある獣。これも古くから主に乾燥地帯で家畜化されてきた。こぶは二つあるものと、一つのものがいる。

酷暑や乾燥によく耐える。運搬用、乗用、食用として人類に生をささげている。

その中に動物の霊魂はいるが、自己活動は高い存在がほとんどをやっている。本霊はなにも考えてはいない。ただ素直に、生に従っている。苦しみは少ないが、愛も薄い。

乾燥地域の人間を何とかするために、神がそれを遣わしたという獣である。

ラクダによって、乾燥地域の人々は大きく助かっている。人間はラクダによって、神の愛を感じることができる。感謝しなさい。






ヤギ

2017-01-22 06:25:06 | 動物図鑑


蹄と角のある獣。これも古くから家畜化されている。肉や皮、乳などを利用されるが、牛や羊などに比べると、利用度は少ない。

人格に近いものを持っている。人に飼われることに痛さを感じている牛に比べると、人間を許している情感が大きい。

そこに愛を感じて、人間が寄っていくこともある。

ヤギがいると、許されていることを感じて、人間が安心するのだ。牛などに対しては感じる罪悪感が少ない。

乳や肉をもらうたびに、感謝をするがいい。






イルカ

2017-01-18 06:12:05 | 動物図鑑


愛嬌のある姿を愛されているが、知性はない。

クジラの霊魂は獣の魂だが、イルカは魚類の魂である。それが時に崇高に見えるほど美しく見えるのは、彼らの自己活動を、神が代行しているからだ。

イルカショーの芸なども、イルカの霊がやっているのではない。

食べても問題にはならないが、人間が感情的にできないと思うのなら、やらなくてもいい。

神話ではアポロンやポセイドンなど多数の神の聖獣となっている。それだけ愛されているということである。

だが姿がやさしそうだからと言って油断してはならない。時に本霊の活動が顔を出すとき、人間の霊とはかけ離れたきついものを見せる時がある。