クジラ 2017-01-14 06:08:59 | 動物図鑑 地球世界最大の動物。神の表現の限界を試す、美しい存在。 クジラを食べることは、そう目くじらを立てて怒ることでもない。彼らはそう知能は高くない。 感性は低くないが、まだ死の恐怖をそれほど強く感じてはいない。異性に対する欲望も大きくない。 あれほど大きいという存在は、高い感性を持った霊魂では生きることは難しい。 死して、その大きな体を、他のものに食わせる時、あまりにも大きな美が発生する。 滅びた鯨の骨格は、まるで魚類のための城のようである。
ヒツジ 2017-01-10 06:24:43 | 動物図鑑 主に羊毛採取用に飼われる。食用とされることもあるが、ウシやブタほど頻繁ではない。 蹄と角と豊かで暖かな毛をもつ魅力的な動物である。 彼らは人間をそれほど憎んではいない。愛してもいる。なぜなら人間は彼らを天敵から守ってくれ、食べ物を保証してくれるからだ。羊毛をとられるが、それも放っておかれるよりはよいことなので、それほど負担に感じてはいない。 犬猫のように、いらないからと言って簡単に捨てられたり、無残に処分されることも、めったにない。 人間と動物とのかかわり方としては、かなり良好と言えるものである。 牧羊の起源は、人間が羊をつかまえたのではなく、人間の方から羊の群れに飛び込んでいったものだと言われている。 そのことも、羊の心に良い影響を与えているのだろう。
ウシ 2017-01-06 06:03:54 | 動物図鑑 古くから食肉用、搾乳用、使役用として家畜化されてきた。 原種はオーロックスと言われる。 その霊魂はまだ幼い段階だが、もう死を知っている。 肉牛は、幼い頃から、いずれ自分が食われるために殺されることを知っている。なぜ知るのかはわからない。 それは神が隠している彼らの秘密である。 殺されるときは強い恐怖感を感じている。 人間が彼らのこの苦しみを無視し、無情に殺し続けていると、いずれ牛が食べられなくなるかもしれない。 乳をもらうことは問題はないが、永遠に、牛の心を無視してもののように食い続けていると、やがて痛い反動が来る。
トキ 2017-01-02 06:08:31 | 動物図鑑 絶滅危惧種の象徴。 19世紀前半までには普通にありふれた鳥だったが、乱獲や開発によって絶滅寸前にまで激減した。日本では2003年に最後の日本産のトキが死んでおり、現在日本にわずかに生息しているトキは、中国産のトキの子孫である。 ゆえに「純日本産のトキ」と言えば、この世に絶対存在しないものを意味する。 野生動物にも、神が付した使命がある。その生き物が生きていることによって、この世界になっていく何かがあるのである。ゆえにトキが絶滅してしまえば、彼らが自然界に寄与している何かが消えてしまい、それは人間世界にも痛い影響を与える。 日本人が、トキの絶滅を防ごうと努力していることは正しい。 今後も励んでいくべきである。 白っぽい羽に鮮やかに赤い顔は、日本の国旗を思わせる。美しい鳥である。
玉兎 2016-12-29 06:24:12 | 動物図鑑 月に住むと言われる兎。 昔、帝釈天が腹をすかせた旅の僧侶の姿になり、猿と狐と兎の3匹に、施しをしておくれと頼んだ。 猿は木の実を持って来、狐は魚を持って来た。だが兎は何も見つけることができず、自らの身を火の中に投じ、自分を食べてくれと言った。その心に感じた帝釈天は、兎を月へ登らせたという。 これは自己存在にとってもっとも大事な自分自身を、愛のために捨てるということの意味を教える説話である。 弱いものは自分を引き、その存在を神にささげることによって、神を生かすことができる。それによって神そのものにさえなることもあるのである。 弱者、あるいは女性存在の徳の隠喩である。
トナカイ 2016-12-25 06:35:27 | 動物図鑑 スカンジナビア半島からシベリア、ユーラシア大陸北部で古くから家畜化されてきたシカ科の動物。雌雄ともに角がある。 乳、肉、毛皮をとるために利用され、そりを引く力にも利用されてきた。 サンタクロースのそりを引く獣としても有名。またアンデルセンの童話「雪の女王」では、ゲルダを背に乗せて物語に一役かっている。 精神性を感じる獣である。普通のシカよりも自己活動が発達している。ゆえに人間の生活にも深くかかわることができたと思われる。 野生動物というものは、自己活動の幼さゆえに、神の管理下に置かれているものが多い。だがその自己活動がある程度発達してくると、それは人間の魂に通うものをにおわせるようになる。それが馴化につながるのである。 寒冷地帯での生命活動は厳しい。ゆえに南方の生き物よりは、霊魂の発達が早い。
ネズミ 2016-12-21 06:01:14 | 動物図鑑 死の恐怖の隠喩。 小さくかわいらしい姿をしているが、嫌われる。暗く不潔なところに住み、その繁殖力は高い。殺してもあっという間に増える。 人間が働いて成した穀物を食い荒らす宿敵でもあり、かつてペストを仲介して人類世界に多大な死をもたらしたこともある。 その魂は弱さゆえに大きな恐怖を知っている。非常に陰湿にふるまう。狡猾の萌芽を持っている。小さいものが集団をなして暴虐をなす姿は、時に人間の背筋を寒くさせる。個体数は多いが、個性はほとんど発達していない。 死はネズミのように暗黒からやって来る。それは絶滅することはない。油断をしていると、どこからか集団をなしてやってくる。そして人間の命に痛烈な打撃を与える。 自己存在の幼期における暗黒の姿を現している。
サル 2016-12-17 06:07:49 | 動物図鑑 これは前醜悪期とも言える段階に達した霊魂である。 彼らは社会を営み、権力争いをする。 女性に性的行為を強制することもある。 怠惰になり、環境に害を与えることもある。 よく見てみなさい。犬猫や馬や他の動物と比べると、かなり醜いだろう。 それはこの動物が、愛に逆らうような、かなり痛いことをしているからだ。もちろん、人間ほどではないが。 雌はそれほどでもないが、雄は個体によって、かなり嫌われる者がいる。これもまた進化の過程で起こる一つの現象なのである。 自己存在の成長というものを考える上で、興味深いことを教えてくれる存在である。
ヒト 2016-12-13 06:04:52 | 動物図鑑 天使存在になる前の人間の霊魂を持った動物のひとつである。二足で立ち、手を使って複雑なことをし、まっすぐに前を見ることのできる目を持つ。 これらは自分で歩き、自分で考え、自分で決めることができる。目や手を繊細に動かし、文化を編むこともできる。だが、まだ霊的に高い行動はできない。動物的な恐怖を、まだ完全には乗り越えられていない。 だが自己存在の使命に目覚め、解脱を遂げる寸前にまで進化している。 彼らはまだ醜悪期にあり、他存在への嫉妬ゆえに互いに奪い合い、その姿は本来の姿からは考えられないほどとても歪んだものとなっている。 この姿も、神が創られた本来の人間の姿ではない。人間が、自分が嫌なばかりに、勝手に作り変えてしまった人間の姿なのだ。 やがて霊的進化の扉をくぐれば、人間はこの姿を捨て、真の自分の姿に戻っていくことだろう。
ペガサス 2016-12-09 06:01:55 | 動物図鑑 鳥の翼をもつ馬。大地を駆けるように天を飛ぶことができる。天馬ともいう。 ペルセウスがメドゥーサの首を切った折り、その切り口からクリュサオルとともに生まれてきたという。 コリントスの英雄ベレロフォンはこれに乗り、天駆けて数々の武勲を立てたが、次第に増長して天に昇ろうとした。それに怒ったゼウスが放った虻がペガサスの鼻を刺し、暴れた愛馬によって振り落とされたベレロフォンは墜落死したという。 鳥と馬は遠距離を早く移動できるものである。それは人間にとって使役できるすばらしい力をも意味するが、同時に人間が知恵と力を過信して、制御できなくなれば最も危ないものになるとも言える。 文明に奢る人間の心を戒めるものである。 人間は知恵に先走るよりも先に自分の弱さを知らなければならない。それでなければ賢いとは言えない。