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月の裏側

世界はキラキラおもちゃ箱・読者の広場。まずは規則をごらん下さい。

マンティコア

2017-10-21 05:12:54 | 動物図鑑


人間を食うという伝説上の生き物。

四足で歩き、体は赤い毛におおわれ、尾は蠍に似て毒針があるという。顔は人間に似ており、口には三列の牙があり、人間を見ると猛烈な速さで追いかけてつかまえ、食い殺すという。

インドやマレーシア、インドネシアなどの森林にすむという。人食い虎の伝説が異形の動物になったらしい。

霊魂が進化すると、捕食されることは少なくなってくる。人間は滅多に捕食されることはない。だが、魂の奥に、捕食されていたころの鈍い記憶は残っている。だからこのような伝説が生まれたものであろう。人肉食を行うことはまれであるが、遠い太古には食人を行っていた人間もいた。

だが人間を食べるのは、どんな状況にあっても罪になるので、やめたほうがよい。

自己存在は、高く進化してゆくほどに、恐怖に埋もれることができなくなってくるからだ。まだ何もわからない小さい段階ならよいが、感覚が進化してきた霊魂を持つ動物は食べてはならない。

しかしマンティコアの顔が人間に似ているというのはかなり象徴的である。

人の肉は食べぬが、それとほぼ同等のものを食べるものが、人間の中にいることがあるからである。人間にとっての最も怖い捕食者は、人間だということであろう。






馬鹿

2017-10-17 05:22:32 | 動物図鑑


自分の獣的な欲望を許すために、人間性を拒否しておきながら、人間の特権だけは保持しようとして、あらゆる嫌なことをする存在。

激しい性欲を持つが、豚のような小さい女では満足できず、女神のように高い美女を欲しがる。

幼児的な醜悪期の姿は、猿さながらであるが、一見神のように大きく見える。

だがそれも一種の幻術であり、嘘がばれれば正体がわかる。

狒々はこの一種である。







バフォメット

2017-10-13 05:40:08 | 動物図鑑


黒い翼と山羊の頭を持つ悪魔。両性具有とされる。

異教や異端の隠喩であるが、これは最も忌むべき存在である。

悪魔を表現するものは、鷲でも虎でも蛇でもない。彼らは暴虐することもあるが、それなりの強さを持っている。

だが山羊のように弱いものが、絶大な権力を欲するとき、それは妖怪的に巨大な嘘をつかねばならない。

愛の世界にある法則の、あらゆることを曲げねばならない。それは全く愛をさかさまにすることだ。

弱い者、馬鹿な者が、神のような権力を欲するという、あまりにも愚かな目的を持つとき、こういう邪が発生することがある。

両性具有というのもおかしなことである。男の性欲も女の性欲も満たしたいという、みだらな欲望が見える。

こういうものに権力を渡すとき、世界は破滅に染まる。






オオカミ

2017-10-09 05:27:36 | 動物図鑑


これは犬よりも高い霊魂が生きている動物である。

ゆえにその姿は、激しく気高く美しく見える。

人間にとっては、自然の試練の象徴でもある。

説話などでは、悪役となり、ゆえに人間によって激しく攻撃されて、滅ぼされてしまった種族もある。

だがそれは人間にとってはよいことではない。

狼がいなくなれば、人間は大変きついことになるのだ。

彼らがやっていたことを、自分がやらなければならなくなる。

それが何なのかは、そろそろ人間にもわかるようになる。







スフィンクス

2017-10-05 05:28:35 | 動物図鑑


人間の女の顔と乳房、獅子の体、鷲の翼をもつ怪物。

これは人間性を失い、獣性に落ちた人間の姿である。

人間ではないということをやり、人間の資格を失い、馬鹿になった人間は、怪物のように物陰に潜み、人間に嫉妬して害を及ぼす。

「朝は四本足、昼は二本足、夕は三本足の生き物は何か」という謎を旅人にかけ、答えられなかった者は殺すという。その謎の答えは人間なのだ。

彼らはそれによって人間を馬鹿にし、殺して食ってもいいほど馬鹿なものだということにしたいのだ。それでないと自分がつらいのだ。

だが人間もいつまでも馬鹿ではない。いずれ必ず、彼らの魂胆は見破られるのである。







化け狸

2017-10-01 05:23:26 | 動物図鑑


人間に化けて人間を馬鹿にするという狸の妖怪。

狐などは人間に化けると、人間をだまして大いに利用するが、狸はそこまではいかない。人間に化けて人間並みのいい思いをしたいというものが大方である。

時たまいやに立派な姿をした人間が、狸の尻尾をぶら下げていることがばれることがあるが、人間の方はそれに気づいても、あまりあからさまには言わない。

ああ、偽物だと言って、心の中で馬鹿にし、それとなく離れていくだけである。

時たまその嘘が大きな害を及ぼすことがあるが、あまりに滑稽なことになるので、自滅に等しい悲劇に見舞われる。

自分に嘘をついて、自分以外のものになりたがる、馬鹿の象徴である。







ポケモン

2017-09-27 05:16:19 | 動物図鑑


幼児的エゴと依頼心の象徴。

ゲームとアニメのブームの到来とともに誕生した。

ポケットモンスターの略。怪物をポケットの中に入るほど小さくして飼ってみたいという子供の願望を具体化したものである。怪獣的な強さと愛玩動物的な愛らしさをあわせ持つという、自然界では考えられない特性を持つ。

様々な種類がいるという。

人間はこの動物をモンスターボールというカプセルの中に飼い、特に世話などしない。カプセルの中にいることがポケモンの幸福なのだと勝手に設定している。人間に飼われることによって制限される動物の苦しみがどういうものかということを、一切無視している。

トレーナーとしてこれらの動物を鍛え、戦わせるが、人間は一切戦わない。傷つくのも疲れるのも動物の方である。いろいろなことをしていると見せて偉そうにしているが、人間はほとんど何もしない。苦しいことや痛いことは、誰かがやってくれるだろうという、馬鹿の依頼心が作った、都合のいい二次元の動物である。

これは、万能の神を動物にして飼おうという試みである。もちろん現実に存在することはない。








狒々

2017-09-23 05:12:55 | 動物図鑑


鳥羽上皇の正体。山に住み、女を狙い、人をあざ笑うという妖猿。

美女が欲しいばかりに、山中で暮らすような非常に卑しい霊魂が天皇などに化けることがある。

身の丈六尺はあると言われるが、それは脅しである。本当の姿は非常に貧相で醜く、性器ばかりが異様に肥大している。顔は赤く、猿に似ているが、目が異様に光る。

セックスと女のことばかり考え、自分よりいい男はことごとく抹殺し、女ばかりあさっている。美しい女とセックスをするためにあらゆることをする。

時折、六本の腕を持っているものがいる。多くの腕で女をがんじがらめに押さえつけ、犯すためらしい。

後醍醐天皇を滅ぼしたものの正体も、これだという。

国家衰微の象徴である。






九尾の狐

2017-09-19 05:22:42 | 動物図鑑


尾が九本に分かれたという狐の妖怪。
女難の象徴。鳥羽上皇が寵愛した玉藻前や、悪婦として名高い妲己、褒姒などの正体もこれとされる。

美しい女に化け、男を支配して惑わし、あらゆることを自分のためにやらせる。このような妖婦というものの伝説は昔からあるが、それは悲しいものである。

なぜなら女性というものは、本質的に悪というものになりきれないからだ。

女性のなす悪は、馬鹿というものなのである。男のなす悪とは違う。男は悪でできることがあるが、女の悪は、いつも悲しく消えていくのだ。残るのは恨みばかりだ。

男にだまされ、傷つきすぎた女性の魂が、世を恨み、あらゆるものの邪魔をしてやろうと邪を願うとき、その魂は妖狐に落ちる。そして猛然と男を食いはじめ、この世界に恐ろしい難をばらまく。

女性とは愛の姿だ。その愛を獣扱いしたから、愛が獣になったのである。

男は妖狐を見ると大軍をもって滅ぼそうとするが、女を馬鹿にしてだますということをやめない限り、九尾の狐は次々と生まれ続け、この難は永遠に続くであろう。





八咫烏

2017-09-15 05:34:38 | 動物図鑑


神武東征の折り、神武天皇と導いたとされる大きな烏。三本の足を持っていたと言われる。

金烏とも言い、太陽の化身とも言われるが、それが闇夜のように黒い羽をもった烏であることに、違和感を覚えるものはいるはずである。

それは、武力というものの真の意味を表している。武は愛を剋するものだ。だが、大いなる愛をこの世に表現するためには、武もまた必要なのである。

光の根源である太陽が、闇夜のような烏に変化して武王を導く。それもまた愛の姿である。

男子の心得をも導く存在である。