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らしさを見せた開幕勝利。2023シーズン初戦を制し、白星発進 Y.S.C.C.横浜戦

2023-03-06 23:30:52 | カターレ富山
2-1で勝利!
どんなカテゴリか、どんなクラブかを問わず、独特の難しさがあろうシーズン開幕戦。
メンバーの多くが昨季からの継続であるカターレにとっても、それは例外ではなく。むしろ、その継続性がかえってプレッシャー、やりにくさにつながってしまうようなこともあり得るなかで。
昨年来、こと小田切監督となってから継続してきたところのカターレらしさというものを、この開幕戦でもしっかりと披露。
もちろん、全てが万事うまくいったばかりではなく、課題もまた多かったけれど。
それでも、勝った。
見事に初戦を制し、白星発進。2023シーズン初勝利でスタートを切ることとなったのでした。

毎度のことと言えば、毎度のことながらも。
ちばぎんカップやいばらきサッカーフェスティバルなど、プレシーズンマッチを開催して開幕前からファン・サポーターに対して新チームの有りようを公開できるクラブもある一方で・・・カターレには、その機会が無く。
いつものように、蓋を開けるまで、開幕してみるまで、どんなメンバー編成で臨むのかはわからない。
そして迎えた、開幕戦。
後から知ったことですが、開幕直前になってキャプテンの脇本が右ヒラメ筋損傷により全治3週間、無念の離脱となってしまったようで。
一方で、新戦力のDF下堂、MF坪川が、早速スタメン起用。即戦力としての期待に応えるかたちで、シーズン初戦にしてカターレデビューを飾ることとなりました。
昨季終盤では出場機会が減っていた川西がスタメン起用、途中出場が多かった高橋が開始から、といった部分に目がいったものの。おおよそのところは、ほとんど昨季を踏襲するかたちであったなかで。
2023シーズン初戦のメンバー編成のなかで、最大のサプライズはGKでした。
高知キャンプを終え、残りは地元富山での調整という段階となった2月22日。そのタイミングで、突如として育成型期限付移籍にて横浜F・マリノスより加入が発表された、田川 知樹。その彼が、いきなりスタメン起用されることに。
即戦力どころじゃない大抜擢で、カターレのゴールを守ることとなった背番号21。
プロ3年目、慣れ親しんだ横浜の地で、Jリーガーとしてのデビュー戦を迎えることととなったのでした。

前日よりも5℃ほど気温が下がり、薄曇りというコンディションとなった横浜地方。
そんななか、新シーズンを待ちわびた約150人のカターレファン・サポーターがニッパツ三ツ沢球技場に詰めかけ、声援を送ることに。
試合開始からしばらく見ていての率直な印象は、「去年からのスタイルを踏襲しているな」ということでした。
前から果敢にボールに向かっていく姿勢、球際を厳しく簡単にはやらせないぞ!というせめぎ合いなどなど。昨シーズンからのメンバーはもとより、新加入である下堂や坪川にしても、その意識が共有されているな、と見てとれたのでした。
ただ・・・それだけに、というべきか。
選手たちはそれぞれ開幕に合わせて調整を重ねてきたことでしょうが、当然と言えば当然ながら、練習試合と本番である公式戦とでは違います。
開幕戦からMAX状態ならば、それに越したことはないでしょうが・・・やはり、ゲーム感というか、実戦慣れの要素に関して、まだまだ途上なのだな、と。
昨シーズンからの継続路線を採っているカターレにあって・・・継続であるからこそ、ポテンシャルを存分に発揮したならば、こんなもんじゃなかろう?と思えて。
どちらかに一方的に流れが偏る、ということは無かったにせよ。正直、相手の右サイドからの突破を許してしまったりとか、危ない場面も少なくありませんでした。
数字の上で、スタッツで見るならば・・・シュート数はカターレの10本に対してYS横浜は9本と、ほぼ同数。CKの数に至っては、カターレ3に対してYS横浜は8。
シーズン初戦の難しさはお互いさま、ということで、YS横浜側にしてもいろいろと難儀なところはあった、ということなのかもしれませんが。

23分ごろ、アクシデントが。
ゴール前のせめぎあいのなかで、大畑が相手選手と交錯、頭を打って倒れ込み、しばらく試合が止まるということがありました。
頭という場所が場所だけに心配されましたが、テーピングでぐるぐる巻きにして戦線復帰となったのでした。
ちょうど1年前の、やはりシーズン開幕戦であった愛媛戦。そのときにも、林堂が負傷してテーピングでぐるぐる巻き、という場面があったことが思い出され。
またかよ!という思いもあったものの。繰り返しというならば、開幕戦を勝利で飾るところまで含めてくりかえさないとな!と。
この日、負傷で無念のメンバー外となった脇本に代わって、副キャプテンのひとりとしてキャプテンマークを巻いて試合に臨むことになった大畑。
ゲームキャプテンとして頑張らないと!という思いが、接触プレーに怯んでなどいられるか!と奮起する原動力となっていたところもあったのかもしれません。

両チームにとって、大事なシーズン初戦。
現状把握と自分たちに出来るパフォーマンスはどのレベルかを探り合いながらの展開が続くなか。
正直言って、ややカターレのほうが劣勢にも見えていたなかで、試合が動いたのは前半終了間際でした。
大畑の負傷もあって、4分あったアディショナルタイムのなかで。
末木が大きく蹴り出したボールが右サイドを上がっていた松岡につながり、その松岡が左足でゴール前へと蹴り込むと。それに頭で合わせたのは、高橋!
カターレの今シーズン初ゴールが見事に決まり、先制に成功したのでした。
松岡がクロスを入れてくる展開をあらかじめ想定していたという、狙い通りのかたちでのゴール。背番号8を託された松岡と、託して新たに39をつけることとした高橋との、富山出身師弟コンビによるホットラインがゴールに結びつくという。
そして、なかなかうまくいかない難しい試合展開をも一気に動かすことができた、価値あるゴール。スタジアムに詰めかけたファン・サポーターも、一気に盛り上がったのでした。

追う立場となったYS横浜は、後半開始時に選手交代でダブルボランチにシフト、連携強化を図ることに。
それを受け、カターレは川西に変えて吉平を投入。豊富な運動量と前線からのプレスを持ち味とする彼の働きで、YS横浜の動きを鈍らせると。
その吉平が決めました。64分、追加点を叩き込み、2点差に。俄然、優位に立つことに。
もちろん、途中交代から期待に応えてゴールを挙げてみせた吉平の素晴らしさは言うまでも無いにせよ。
それも、アシストした大畑のプレーあってのことでした。
右サイドから松岡とのパス交換。松岡がゴールラインに向けて蹴り出したスルーパスに、相手デイフェンスと競り合いながらも大外から一気に回り込み、ラインギリギリからクロス。それを吉平がしっかりと蹴り込んでみせた、と。
これがもし、追ってもボールはラインを割ってしまうのでは?と疑ったり、あるいは競り合う相手からのプレッシャーに負けてしまったりしていたならば、生まれなかったゴールです。
思いを気迫に変えて懸命にプレーしたからこその、ナイスアシスト。テーピングを巻きながらも必死にプレーし、それをゴールに結びつけてみせた大畑の活躍に、胸が熱くなったのでした。

ただ・・・よく「2-0は危険なスコア」と言われるように。やはり、一筋縄にはいきませんでした。
比較的経験の少ない若手が中心となった編成であったYS横浜に、途中出場で元日本代表のベテラン・松井 大輔が投入されると。その松井が起点となり、YS横浜が攻勢をかけることに。
そうして耐える時間が多くなっていたなか、更なる試練も。
あまり言いたくないですが・・・言ってはなんですが、審判がひどかった。
それファウルだろうが!という場面はありがちにしても・・・なんで相手に当たって出たのにCKじゃなくてゴールキックなんだよ!ってな場面も。ピッチからスタンドまで果てしなく遠い県総じゃあるまいし、専用スタジアムで目の前で見てたらわかるっつーの!
70分過ぎにカターレは3枚替えを準備していたのに、スローインでボールデッドになったのに交代させないとか。当然、アウェイゴール裏からは大ブーイング。
そういったイライラした流れの中からでした。
YS横浜のCKで、中里 崇宏がニアに蹴ったボールを土舘 賢人が頭ですらし、それをヘッドで押し込んだのは松井。長いキャリアのなかでも初という松井の開幕戦ゴールによって、1点差に詰め寄られることに。

良くない流れのなかから、手痛い失点。
言ってはなんですが、去年の試合で幾度も見てきたような展開でした。しなくていい失点を喫し、あるいは連続ゴールにむすびついたりして、勝たねばならない試合を落としてしまうということが、何度もあって。
2-0から2-1に局面は変わり。
これでもしも同点にでもされようものなら、勝ち試合を落とす負けにも等しい結果になろうというもの。
それでなくとも、ここはニッパツ三ツ沢球技場。
かつて、1度ならず2度までも、カターレがYS横浜を相手に3点差をひっくり返す逆転勝利を収めた地。
その逆が絶対にないなど、言い切れないわけで。
ここが、今シーズンを占う局面、分水嶺であったかと。
昨シーズンから変わらないようであれば、あるいは追いつかれていたかもしれない。
そうして、「やっぱり今年もダメか」となっていたかも。
問われた、リバウンドメンタリティ。

それでも。
突き放す追加点こそ得られなかったけれど、同点、逆転ゴールは許しませんでした。
初失点こそ喫してしまったものの、その後も落ち着いてプレーを続けた田川をはじめ、皆が気合をいれていました。
時間を使ってコーナーで張る安藤・松岡。冷静さを失うことはありませんでした。
最後の最後まで反撃を抑え込み、そしてタイムアップ。
開幕戦を勝利で飾り、勝ち点3を得ることに成功。
十全に力を発揮できたとは言えないこと。失点をはじめ、まだまだ課題は多いですが。
それでも、勝った。勝ちきった。
初戦を制して勝ち点3を得るという大目標を成し遂げた意義は、大きいです。

とにもかくにも始まった新シーズン。
15周年イヤーを優勝で飾るべく。
挑戦は、始まったばかりです。

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