行く末遠ければ

生まれも育ちも富山県砺波市
地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

続く、満足とは程遠い内容。勝利にも自信や手応えは備わらず  新潟医療福祉大学戦

2016-08-28 19:08:40 | カターレ富山
1-0で勝利。
目標であった昨年のリベンジを果たしての天皇杯出場、そして1回戦を突破、2年ぶりにJ1クラブとの対戦となる2回戦にコマを進めることに成功。
結果だけ見れば狙い通り、満点と言えるものでしょう。
しかし。
内容に関しては、とても満足と言える内容ではなかったと言わざるを得ません。
しかも、自分たちの不甲斐なさによって大苦戦してしまった県選手権決勝の反省を活かして臨まねばならなかったはずのこの試合であったにもかかわらず・・・活かされていたとは、お世辞にも言えず。
新潟県代表としてのプライドとともに県総に乗り込んできた新潟医療福祉大学は、格上・プロ相手だからと物怖じすることなく、はつらつとしたプレーぶりで挑みかかってきました。
しかし、それを受けて立つ側のカターレは・・・悪い意味で、相手に合わせたサッカーをしていた、というか。相手の良さを認めつつもそれをいなし、力で上回るところを見せて試合を制する―――そうできればなによりだったのですが、実際のところは、今季リーグ戦でも繰り返してしまっていたような自縄自縛サッカー。
監督が試合後のコメントで「まるで椅子取りゲームで椅子を相手に譲るような」と評しましたが、まさにその通りというか。
自分たちの力を遺憾なく発揮して、決めるべきところで決めて優位に試合を運んでいたならば、それこそアマチュアとプロの差を見せつけたならば、ここまで苦戦しなかったであろう試合。
それを、「まさか」はあり得る一発勝負にもかかわらず・・・自分たちで難しくして、自分たちで苦戦してしまった。
決定的なチャンスを得ながらミス、決めきれないような相手であれば、「これならいけるぞ!」とモチベーションも高くプレーできるでしょう。そこをズバッとやりこめることでそのモチベーションを下げる、それが優位に試合を進めることにもつながる―――格上クラブとしてやらねばならないことが、できていなかった。
やはり、甘さでしょうか。
リーグ戦で今季ここまで何度もあったところの、決めきれない甘さ。それが故に首位に水をあけられ、優勝がとても困難な状況に陥っている。
全てが万事、と言いますか。
この先、現在4位のカターレに対して「上位撃破を成し遂げてやるぜ!」と気合を入れて臨んでくるクラブとの対戦もあるでしょう。そのときに、またこの試合のように自縄自縛サッカーを繰り返していたずらに苦戦してしまうつもりなのか?と。
格下とされる相手との試合独特の難しさというものは、あったと思います。勝って当然、とされてしまうプレッシャーとか。
しかし、それは逆にチャンスでもあったのに。
勝たねばならない試合で勝ち切ることで得られる自信。それが強さに繋がっていくであろうに。そのチャンスを逃した試合。
勝ちはしたものの、手放しで喜べる試合ではない。それが2試合も続きました。正直、やるせない気持ちです。
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天皇杯1回戦  新潟医療福祉大学戦

2016-08-26 20:51:37 | カターレ富山
プロ失格の烙印を押され、監督の解任にまで至ってしまった、あのクラブ史に傷を残した敗戦から1年。再び、天皇杯の舞台に立つ日が来ました。
J2にいた頃は、無条件で出場していた大会。何事もそうかもしれませんが、失って初めて気づく大切さというものは、やはりあったということで。
その頃から富山県代表として連続出場を果たしてきた富山新庄クラブの出場を途切れさせるかたちでの出場となりますが・・・ある意味、争わなくてもよいところで代表の座を奪った、という解釈も成立するかと。
無論そこは勝負ごと。去年、敗戦の果てに何があったかを思い出すとき・・・やはり、勝利は絶対に譲れないものでした。
いたずらに出場機会を奪ってしまったかも、というのであれば。この先のリーグ戦で必達目標・J2復帰を成し遂げて、再び自動で出場・県代表枠を空けることで報いるよりほかありません。

大会プログラムを買ってもそこに出場クラブとして載っていない―――そんなやるせない経験を繰り返さずに済みましたが、当然、出場できさえすればそれでいい、というものではなく。出場するからには、富山県代表の名に恥じないプレーぶりで戦わねばならないのは言うまでもありません。
ホームスタジアム・県総で迎え撃つのは、新潟県代表・新潟医療福祉大学。カターレのメンバーのひとり・中田 大貴の出身大学でもあります。
創部12年目とそれほど長い歴史があるわけではないものの、近年着実に力をつけている大学。かつて強豪・桐光学園(神奈川)を率いた佐熊 裕和氏が監督就任3年目、今年から元日本代表の茶野 隆行氏がコーチに就くなど、積極的な強化策を打ち出し、それが初の天皇杯出場という結果に結びついたかたち。前年度王者でもあり長らく新潟県代表として天皇杯に出場してきたJAPANサッカーカレッジを破っての初出場に、モチベーションも上がっていることかと。
モチベーションということで言えば。
この1回戦の勝者が2回戦で対戦するのは、日本サッカー界で知らぬ者のいない超名門クラブ・鹿島アントラーズ。憧れのJリーグのなかでも、今年のJ1ファーストステージを制覇した強豪と対戦することができるとあっては、それはやる気も上がるというもの。
ただし。
それはあくまで、この1回戦でカターレ富山に勝利したらという条件付きであることを、しっかりと知らしめねばなりません。
そりゃ、名門の鹿島に比べたならば、一般人から見てJ1の落ちこぼれのJ2からさらに落ちこぼれてJ3にいるようなクラブは、雑魚チームでしかないのかもしれません。名ばかりプロクラブ扱いすらされているやも。鹿島と対戦するにあたっての前座扱いであったとしても、それは無理からぬことかもしれません。「だって、去年はアマチュアに負けて出場できなかったようなプロ失格クラブじゃん」なんて言われてしまったら、事実は事実として言い返せない部分も。
しかし。
軽く蹴散らす路傍の石ころ扱いだったとして。その石ころにもプライドというものがあることを示さねばなりません。
上ばかり見て軽く蹴飛ばそうとしたら、足の小指をぶつけて悶絶、ということにしてやろうじゃないか、と。

期待したいのは、萱沼。
県選手権決勝の大苦戦の要因が深刻な決定力不足であったことは火を見るよりも明らかですが、そのなかにあって、いちばん責任と悔しさとを感じているのが彼ではないでしょうか。
場の空気を支配する強さを見せられたならば決まっていたであろうPKで、失敗。決めてしかるべきチャンスを逃しました。
ヘディングシュートがクロスバーに当たって真下に落下、ラインを割ったように思われたながらもノーゴールの判定という悔しい思いもしました。
いまやチームの攻撃の中心選手である彼にとって、どうにもこうにも納得のいく結果が残せない試合となってしまったところ。
今季リーグ戦におけるチーム得点王として。そのプライドをかけて、そんな中途半端な力を発揮しきれない試合を続けるわけにはいきません。
アマチュアだからと言ってそれだけでプロより力が無いと決まっているわけではない、勝つと決まっているわけではないことは、先の苦戦で嫌ほど思い知ったはず。
相手がどうあれ、まず自分たちがしっかりと結果につながるサッカーができないことには、勝利はおぼつかない。身をもって経験したはず。
だったら。
ここでしっかりと、プロとしての矜持を示す必要があります。
そのために必要なのは、ゴール。チームに勢いをもたらし、勝利を手繰り寄せる得点。
プロらしくといっても、なにも華麗なプレーでなくてもいいのであって。ストライカーとしての役割をきちんと果たし、チームを勝利に結びつけること。その使命を全うすることこそが、プロとしての在り方を示すことともなるはずです。
持てる力を存分に発揮してほしい。そう願います。

確かにJ3クラブはJリーグのなかでも末端でしょう。しかし、だからと言ってプロとしての意識が低くて構わないわけではない。誇りは譲れません。
同じ都道府県代表枠ということで言えば、大学クラブとも同格。ですが、だからこそ示さねばならないのがプロの意地。
その意地を思うように見せられなかった県選手権決勝の汚名返上を期すのであれば。
覚悟をもって挑むその様を、ホームのファン・サポーターに見せつけ、勝利の歓喜を届けねばなりません。
負けたら終わりの一発勝負。言い訳無用の真剣勝負です。
アマチュアだから勝てるわけではない。力を示して上回ったチームが勝つ、その自明の理。
負けてはならない、勝つしかない試合にしっかりと力を出し切って勝つ、その成功体験をチームの自信へと還元していくために。
必勝の気概を、結果で示せ!!
2年ぶりの天皇杯初戦を、文句なしの勝利で飾れ!!

勝たれ!!!富山!!!!!
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プロの面目は保つも、やるせない辛勝  富山新庄クラブ戦

2016-08-23 05:54:05 | カターレ富山
1-0で勝利。
試合を終えての率直な感想が「これがリーグ戦でなくてよかった」でした。
言うまでもなく、負けたら終わりの一発勝負。だからこそのプレッシャー、やりにくさはあったことでしょう。
ですが。
アマチュアだから、格下だから勝ってあたりまえ―――そんなわけがないということは、昨年、嫌というほど思い知ったはず。監督解任という非常事態を招いてしまった責任というものの重さを、痛感していたはず。まかり間違っても、「プロクラブとしての存在意義にかかわる事態」と言わしめた昨年の敗戦を繰り返すことがあってはならなかったはす。
だというのに。
まさに、辛勝としか言いようのない試合でした。
試合内容そのものは、圧倒していたかもしれません。しかし、満足とは程遠い内容。
決めるべきシチュエーションで決めきれない、という悪癖に関しては、今シーズンここまでも戦績に対して非常に大きく足を引っ張ってきたところ。
それを、絶対に勝たねばならないこの試合にまで引きずって、自分で自分の首を絞めている始末。
リーグ戦とは切り離して捉えるべき天皇杯・・・いや、その前段階の、富山県選手権。
危うく落としかけた薄氷の勝利は、本当に、リーグ戦の戦績に影響するものでなくて良かった、と。
猛暑のなか、いつもとは違う五福公園陸上競技場に駆け付けたファン・サポーター。応援する彼らに最低限のプロとしての面目は立てたものの、満足からはかけ離れた試合。
これで良しとしないのは当然として。
続いてホーム・県総で行われる天皇杯1回戦で、留飲を下げる勝利でもって名誉挽回をはかるよりほかないことかと。

2008年・クラブ発足初年度の同じ県選手権決勝以来、8年ぶりとなった五福公園陸上競技場における公式戦。古くからのファン・サポーターには懐かしく、近年関心を持った人には新鮮であったかもしれません。
残暑厳しい夏の午後、気温34度という過酷な条件下での試合。スタンドで応援するだけでもきつかったところ、ピッチを走り回る選手たちの厳しさは推して知るべし、というところでしたが。
リーグ戦とは条件が違うとは言うものの、その後の天皇杯も含めてほぼ等間隔となっている試合日程。多少のメンバー変更はあったものの、ほぼいつも通りと言える編成で試合に臨むこととなりました。
そんななか、柏から移籍してきた大島がカターレデビューとなる初出場・初スタメン。先の鳥取戦ではベンチ入りしていたものの出場は無く、今回、満を持しての登場となりました。
結果から言えば、「今後に期待」ということで。前へ前へという意識は感じられたものの、得点という具体的な成果には至らず。とはいえ、ひとつ実戦を経験したことによってまた連携への意識も高まったことでしょうし、次戦以降の活躍に期待したいところです。

試合のほうは、ほぼカターレのペース。一方的と言ってもよかったかもしれません。ボールコントロール、体の当たりの強さなどなど、やはり、アマチュアとプロとでは差があるということが見て取れる内容でした。
ただ。
試合運びというものが・・・リーグ戦のときの悪い癖が、この試合でも。
スタッツによると延長を含めて36本ものシュートを放っていたとのことですが、得点はわずかに1。しかし、スタンドから見ていたぶんには「そんなにシュートを撃っていたか?」というのが偽らざる本音です。
痺れを切らしたサポーターから「シュート撃て!シュート撃て!」というコールがかかるくらい、と言えば察していただけるかと。
敵陣深くに切り込んでいってクロスを上げる、という練習通りのプランでゴールを狙う、ということだったのでしょうが・・・それが、一向に決まらない。
というか、それも遠近使い分ければ良かったであろうところ、ファーに流すものばかり。相手DFではなく味方が対応に苦慮するボールとか。はたまた、誰もいないのに「そうすることになっているから」と上げて、案の定どうにもならず、とか。あるいは「GKへのパスか?」ってなくらいに力のないボールであったりとか。
1回で決まらなければ2回、2回でダメなら3回と、愚直に繰り返す姿勢というものも、必要なのかもしれません。
ですが。それはあくまで、1回目より2回目、2回目より3回目がより精度が高まっていくことが条件であって。同じようなことを同じようにやっているだけでは同じ結果でしょう。
さらに言えば、相手だってただ同じ反応しか示さないわけではないのであって。パターンに対して慣れもあるでしょう。「このパターンで来たら、しっかり対処しさえすれば平気」と。繰り返すほど、対応度も上がるのは必然。
これが一流どころの選手揃いのチームであったならば、相手は「わかっているのに決められてしまう」ということになっていたかもしれません。かつて、強豪・ガンバ大阪と対戦した際に、宇佐美選手に気をつけねばならないとわかりきっていたのに、その上でまんまと決められてしまったことが思い出されます。
言ってはなんですが、カターレはそうではない。同じパターンを繰り返しさえすれば、比例的に可能性が高まっていく、常に相手の対応力を凌駕し続けるだけの力を発揮できる・・・そんなチームとは、言えません。ハッキリ言って。
ならば、どうするか。
ミドルシュートをからませたり、攻撃にバリエーションを増やして相手をかく乱する必要があったところでしょう。そうやって狙いを絞らせない状態にしつつ、然るべきタイミングで必勝のかたちを繰り出して決定機をものにする、と。
そういった攻撃の幅というものが、どうにもこうにも足りない。それが不満でしかたありませんでした。

攻め込みながらも決められない展開が続き、無得点のまま試合が進行。
そんななかでPKのチャンスも得ましたが、萱沼のキックは相手GKにしっかりと読まれて失敗。冷静さが足りなかった、というよりは・・・流れというか場の空気というか、そういったものに負けていた気がします。
格上クラブとしての凄みというものをしっかりと見せられた試合のなかでのPKであったなら、あるいは黙っていてもしっかり決まっていたのかもしれません。
しかし、そうではなかった。力の差はあったにせよ、相手の戦意を削ぐほどのものではなかった・・・そんな、残念な展開。
2度のリードを守り切れず追いつかれ、PKの末に敗れてしまって県代表の座を逃し、プロクラブとしての格に大きな傷をつけることとなってしまった去年。
その反省をもとに必勝を期さねばならなかったはずだったのに・・・。得点という明確なかたちで必勝の気概を示せなかった。それが何よりも悔しいところです。
結果的にそうはならなかったものの、もし延長でも決着がつかずPKまでもつれていたら・・・去年の二の舞となってしまっていた可能性は、決して低くなかったかと。

勝負を決めたのは、延長後半に挙げた脇本のミドルシュートによる得点でした。
さんざん繰り返していたクロスが全く決まらず、“変化”としてのミドルシュート1発がものを言ったかたち。どうにもこうにも、皮肉というかなんというか。
絶対に負けてはならない、勝つしかない試合で勝利した、という結果に関しては達成できたわけで、それはそれで良しとするべきですが、内容が・・・。
去年、チケットを事前に買ってしまったためにしかたなく天皇杯1回戦の富山新庄‐琉球戦を観に行きましたが。そこでは、J3クラブとしての格の違いを見せつけた琉球が着実に得点を重ね、相手の気持ちが切れてきたところでさらにダメ押し点、結果、5-0で完勝という試合が。
ただでさえリベンジマッチとなった今回。カターレが見せねばならなかったのは、そういった試合ではなかったか?
どうにも、やるせない気持ちです。

それでも。
それでも、負けたら終わりという試合で勝利をおさめ、次に繋げた。反省を活かすチャンスを得た、とも言えます。
だったら。ホームスタジアムである県総で行われる天皇杯1回戦。そこで名誉挽回をするよりほかないでしょう。
去年は成し遂げられず、今年もやっとの思いで掴んだ富山県代表の座。
試合後、表彰式で授与されたメダルの重みというものは、決して安っぽいもののはずがないのであって。
ならばこそ。
次戦は、代表の名に、プロクラブの名に恥じない戦いをしなければ。
そのうえで、ファン・サポーターが望む勝利を届けねばなりません。
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富山県サッカー選手権大会 決勝 富山新庄クラブ戦

2016-08-20 20:26:25 | カターレ富山
第96回天皇杯全日本サッカー選手権大会への出場をかけて、スーパーシードとして富山県サッカー選手権大会決勝戦に臨むこととなるカターレ。
対戦相手は昨年と同じ、富山新庄クラブ。富山県代表の座を争うこととなります。
プロクラブであるJ3・カターレ富山と、アマチュアである北信越リーグ1部・富山新庄クラブとの富山県サッカー頂上決戦・・・ではあるのですが。
正確には、昨年度覇者・ディフェンディングチャンピオンである富山新庄に雪辱を期して挑むチャレンジャー・カターレという構図。
あの取り返しのつかない敗戦から1年。
リーグ戦同様、あるいはそれ以上に。ここでもクラブとしての覚悟が問われる試合となります。

クラブ設立からこれまで積み重ねてきたカターレ富山の歴史の中で、最大の屈辱というものがJ2からJ3への陥落ということは間違いありません。
一方、それに次ぐ2番目ということで言えば・・・やはり、昨年の県選手権決勝で敗れ、天皇杯出場を逃してしまったことでしょう。
ありえない結果、と言い切ることは出来なかったように思います。
1年でのJ2復帰を目標に掲げながら、この時点ですでに達成が極めて難しい状況に陥ってしまっていたこと。そんななか、出場機会の少ないメンバーを中心とした編成で臨んでいたこと。上位食いをされてしまう可能性は、決してありえないものではなかった。
しかして、PK戦ののちに敗れるという最悪の結果につながってしまったわけですが・・・それでも、個人的には起こる可能性があったことが起こったということをあまり騒ぎ立ててしまっては、頑張った富山新庄にかえって失礼ではないか?などと思ったりもしたものですが。
ただ、クラブの考えはそうではありませんでした。
「プロクラブとしてあってはならないこと」「クラブの存在意義にかかわる」という捉え方。
そして4日後、岸野監督の解任。クラブ2例目となる監督のシーズン途中交代という事態に。
S級ライセンスを持つ澤入GMという“後釜”がすぐに用意できたという事情はあったにせよ・・・前年、ぶっちぎり最下位のまま降格まで安間監督で通していたというのに、現実的にJ2復帰がほぼ無理な状態で、これまでの積み重ねを壊してまで交代させる必要があったのか?など、物議を醸しました。
J2在籍時には、無条件で出場が可能であった天皇杯。J3への降格に伴い、富山県代表枠を削るかたちでの参加ということそのものが、そもそも屈辱とも言えるのに。さらにそこで敗れてしまって「恥の上塗り」。
その影響は、大きく。
県選手権決勝敗退が、実質的に2015シーズンを終わらせるとどめを刺してしまった、という見方も、間違いではないでしょう。

あの取り返しのつかない敗戦から1年。
2016シーズンは、前年成し遂げられなかったJ2復帰という目標は無論として。クラブの存在意義にかかわるともされたこの県選手権で雪辱を果たし、名実ともに富山県サッカー界の頂点に返り咲くこともまた重要な命題であったことでしょう。
そのときが、まさに今。
プロとして、力を示さねばなりません。
勝つことでしか評価されないというのであれば、なおのこと。誰の目にも明らかな結果でもって、富山県代表の名にふさわしい格を見せねばなりません。

期待したいのは、永井。
昨年、リーグ戦において長らく江角・飯田の両先輩に出場機会を譲っていたなか、カターレ移籍後初の公式戦スタメン出場となったのが、県選手権決勝でした。
その実質的カターレデビュー戦での、あまりに苦い敗戦。2度のリードを追いつかれてしまったことに加え、PKで自分がなんとか出来ていれば勝てたかも、という自責の念もあったことかと。
それから月日は流れ、現在。
今シーズンは開幕から正GKの座を譲ることなく、まさにカターレの守護神としてプレー。良いことも悪いことも含め、経験を積み重ねてきました。
しかし、それでも。
彼にとっては、1年経った今、同じ県選手権決勝で同じ富山新庄に勝つことこそが、区切りであることかと。
あのとき示せなかった、プロとしてのプライド。
リベンジを果たすのは今。是非とも零封勝ちに貢献する活躍でもって、チームを勝利に導いてほしいです。

J3の他クラブ―――ここまですでに、栃木、YS横浜、相模原が敗退し、県代表の座を逃しています。なかでも相模原は昨年のカターレ同様、敗退をきっかけに監督が交代するという事態に。
昨年と違って、厳しくはあってもリーグ戦優勝をあきらめるには至っていないカターレ。もしも「万が一」があったとしても、即解任で去年の二の舞、ということは考えにくいです。
しかし、それでも。
勝たねば。
勝つことでしか自信は身につかない―――これまで、このブログでも何度となく書いてきたことですが。
ここで言う自信は、やはり、「勝たねばならない試合に勝ち切る」ということから生まれる自信。
今季も、無敗対決で敗れた秋田戦や下位の盛岡に敗れてしまったことなど、ここぞという試合を落としてしまっている実績があります。不本意ながら。
どうしても勝たねばならない試合で、勝ち切ること。
それがきっと、今後の力になる。
優勝を目指す中で、今後もどうしても勝たねばならない試合というものには、必ずでくわす。
ならばこそ。
勝たねば。

勝利によって、昨季の悪夢を振り払え!!
勝って、胸を張って天皇杯へ進出せよ!!

勝たれ!!!富山!!!!!
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今季最多4得点で快勝!暫定を解消する順位は4位に浮上  ガイナーレ鳥取戦

2016-08-14 15:50:49 | カターレ富山
4-1で勝利!
「勝利したことになっている」としていた未消化分の勝ち点3を、仮定でなく現実のものとする勝利を挙げました。
もし敗れてしまっていたら首位との差がさらに開くだけでなく、それがそのまま上位戦線からの脱落を意味していたかもしれない試合。
この1試合だけで優勝の可能性が潰えてしまうわけではなかったものの、それでも「捕らぬ狸の皮算用」となってしまっていたかも。実際に結果を出していないことに対してあれこれ言ったところで、肝心の結果が伴わなければ意味がない、と。それがひるがえって、「いくら可能性が残されていると言っても、どうせ優勝もできやしないんだろ?」というネガティブ思考につながっていたとしてもおかしくありません。
しかし。そんなネガティブさに待ったをかけた。希望を持ち続けることが間違いなどではないと、今季最高の結果をもって証明してみせたのでした。

今シーズン初の2試合連続無得点という事態を受けて、特に攻撃への意識向上を図りながらトレーニングして迎えたというこの試合。
試合前に「立ち上がりが非常に大事で、キーポイントは先制点。それだけではなく追加点」と指示していた監督の言葉に応えるように、試合開始から主導権を握らんと積極的なプレー。それが、9分という早い時間帯に先制点に繋がりました。
素早い状況判断がものを言ったゴール。中央で窪田が出したパスが衛藤に渡り、そこからラストパスを受けた苔口がゴール隅に冷静に蹴りこみました。決めるべき選手がしっかりと決め、勝利に向けて幸先の良いスタートを切ったかたち。2試合連続無得点でたまっていたフラストレーションを解消させるとともに、勝利・勝ち点3への意識がぐっと高まりました。
それだけでなく、25分に三上が第7節以来となるゴールで追加点、リードを広げることに成功。さらに優位に。
今季初めて2点のリードをして折り返し。ただ、「2-0は危険なスコア」とよく言われるように、確実に勝利を手繰り寄せるためには、次の1点が重要でした。
後半開始早々に得点を返されていたら、あるいは相手も息を吹き返して同点、逆転を狙ってきたかもしれませんが・・・その後半開始早々の得点は、カターレの側に入りました。
50分、チーム最多得点の萱沼が今季7ゴール目となる追加点を決め、反撃したい鳥取の出鼻をくじくことに成功。リードを3点に広げました。
この勢いでさらに追加点を奪う姿勢はもちろん、相手の反撃を許すことなくゴールを守り切らねばならなかったのですが・・・75分、フェルナンジーニョにゴールを許し、1点返されてしまいました。経験豊富なベテランの個人技が炸裂、やられた!と相手の力を認めざるを得ないゴールでした。決して油断していたわけではないでしょうが、それまでもピンチの場面でもしっかり切り抜けてきただけに、痛い失点となってしまいました。
しかし。そこでうつむいたりはしなかった。
直後の76分。自分のミスからの失点を自分で獲り返すと奮起した三上が、2得点目のゴール!ダメ押しとなる今季最多の4点目を挙げたのでした。
やられてもやりかえす。こういうプレーが見たかったんだ!と、ホーム戦に駆け付けたカターレのファン・サポーターの誰もが思ったことでしょう。
そして、試合終了。
整列のあとには選手・監督・スタッフが円陣を組んでぐるぐる回り、全身で勝利の喜びを表すという場面も。
天皇杯を挟んでリーグ戦は約1カ月間中断するものの、カターレはまだまだやれる―――その円陣は、終盤戦への決意表明のようにも見えました。

もし前節秋田戦の敗戦から変われないようなら勝利は難しい・・・その思いは、ありました。
けれど、それを自分たちのプレーで同じでないと証明し、勝利してみせた。その意義は大きいと思います。
得点を挙げた選手たちだけでなく、出場したそれぞれが奮闘。
サイドが試合展開のカギだと見るや、持ち前の運動量でもって攻守に労をいとわず動き続けた進藤であったり。
鳥取の新加入選手・バルチ ジュニオールとマッチアップした代は、身長190センチの相手にも負けないヘッドでセカンドボールを掌握したり。
印象的だったプレーがあります。前半の35分ごろでしょうか。自陣でボールを受けた北井がドリブル突破。かなり長い距離を攻め込んだというシーンがありました。
得点にこそつながらなかったものの、前節などでは消極的にさえ見えてしまっていたところの前への推進力というものが、これでもかというほど発揮された場面。
なにも、単なる向こう見ずな仕掛けではなく。サイドを走る味方の存在を相手に意識させつつ、行くと決めた自分の覚悟を信じて突き進む、という。まさに、見たかったのはこういう姿だよ!と感心せずにはいられませんでした。
勝利に向けた、しっかりとした覚悟があった。
相手の出来不出来ではなく、自分たちのやろうとするサッカーを、勝利のためにしっかりやる姿勢が、この試合には見られた。それが、あるいは今季最多得点以上の収穫やもしれません。

想定通りに「得られているはず」としていた勝ち点3を積み上げ、延期分を消化したカターレ。
暫定状態は解消され、残り10試合という条件は全チーム同じ。
リーグ戦再開はしばらく先ですが、それでも。
県選手権決勝戦、そして天皇杯と続いていくスケジュールにあっても、やるべきことは変わりません。
一層の切磋琢磨を。勝利への意志を、磨き続けねば。
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