行く末遠ければ

生まれも育ちも富山県砺波市
地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

執念のアディショナルタイム連弾!ホームの期待に応える劇的逆転勝利! セレッソ大阪U23戦

2020-11-30 22:19:41 | カターレ富山
2-1で勝利!
「あきらめたらそこで試合終了ですよ」とは、バスケ漫画の金字塔・スラムダンクを代表するような名言のひとつですが。
まさに、至言。そう思い知らされるような試合でした。
前半から相手に押し込まれ、自分たちのサッカーがまるで表現できない時間帯が続き。
後半、多少は持ち直すも先制点にまでは至らず。
引き分けすら許されず、昇格の僅かな望みをつなぐには勝つしかないなかで。
86分という試合も大詰めの段階で失点してしまい。
正直なところ、終わった、もう駄目だと観念してしまった人も、少なくなかったのではないでしょうか。
しかし。
カターレの選手たちは、あきらめてはいなかった。
5分と表示されたアディショナルタイムの中で。途中出場の武が、値千金の同点ゴール!
残り時間僅か、最後の力を振り絞るカターレ!
アディショナルタイム目安の5分を経過、流れが切れた時点で即タイムアップという、正真正銘のラストプレーで。
再び、武!
ペナルティーアーク付近から思いを乗せて蹴り込んだシュートがゴールに吸い込まれ、逆転!
そして、試合終了!
あまりにも劇的な幕切れに、ホームのファン・サポーターのボルテージは、最高潮に達したのでした。

前節、無敗で優勝した秋田をアウェイで撃破。最強を打倒し、終わったかに思われていた昇格の望みをつなぐことに成功したのでした。
それを受けての、ホーム戦。
勝ち続けなければ、生き残れない。
たとえ最下位・セレッソ大阪U23であろうが、順位など関係なく。どこであろうが関係なく打ち倒すのみ!
しかし・・・思いとは裏腹に、大苦戦を強いられることに。
明らかに・・・素人目に見てさえはっきりとわかるレベルで、カターレのプレーぶりが、なっていませんでした。
フィニッシュ精度に課題というだけで、個々の能力はやはり高いセレッソ大阪U23。
その個対個の部分で、どうにも劣勢を強いられている姿が、ありありと。
どうしてもうまく攻撃のかたちを作らせてもらえず、半面、守備の部分では対応の悪さからスッキリとした切り替えがままならず。
これがもしも勝ちなれたチーム・・・それこそ秋田に対して同じようなことをしていたならば、ボコボコにされていたことでしょう。
それこそ、前節の初黒星をつけてやった勝利が、何かの間違いだったのでは?というレベルで。
それくらい、出来が悪かった。今シーズンここまでの、ダメなときのカターレそのまま、というくらいには。

優勢のままに攻め立てるセレッソ大阪U23ではあったものの、なかなか得点にまでは結び付けられず。そのあたりの詰めというものがしっかりしていれば、最下位になどはいないだろうな、という。それくらいに、個々の能力の高さが見て取れました。
出来が悪いながらも、それでもしのぎ続けたカターレ。
0-0で試合を折り返し、後半勝負に賭けることに。
59分に宮城と椎名を同時投入、74分には武を入れて、テコ入れを図ることとしたカターレ。交代した選手たちに状況打破を託すことになりました。
ですが。
状況を打破したのは、GKを含めて最少限の4人しかサブメンバーを帯同していなかったセレッソ大阪U23のほうでした。
試合も最終盤の86分。
途中出場のMF松本 凪生に決められてしまい、先制を許してしまうことに。
ゴール前でも慌てることなく、ゴール隅を狙ってコントロールされた絶妙なシュート。
年代別代表にも選ばれている逸材が、その力をしっかりと発揮する活躍を見せたかたち。敵ながら天晴、というゴールでしたが。
ただ・・・それをされてしまった側としては、たまったものじゃない。
正直、「またか」と。
前回ホームゲームで終盤に逆転ゴールをくらって敗れた福島戦を例に出すまでもなく。今シーズンここまで勝てなかった試合の大半が、後半にこらえきれずに失点してのもの。
コロナ禍での声出し自粛がなければ、「なにやってんだコノヤロー!」なんて叫びだしていたかもしれません。
このまま負けてしまうのか?悪い意味でのいつも通りに。
最強の秋田に勝ったのは、優勝を決めて気の緩んだ相手に対してたまたまうまくいっただけのまぐれ、ラッキーでしかなかったのか?
その実態は、勝たねばならない最下位チームに連敗をくらってしまう程度の残念チームでしかなかったのか?
「首位に勝っても、最下位に負けてりゃ世話ねーよwww」なんて嗤われてしまう程度のチームでしかなかったのか?
なによりも・・・負けたら、終わり。
連勝の勢い云々でなく、ここで敗れて終わってしまうのか?

しかし。
そこで、終わらなかった。

アディショナルタイムは5分。勝っている状況だったなら、「長げーよ!」なんてツッコミを入れる時間。
けれど、反撃はここから。
90+3分、花井のスルーパスに抜け出した武がドリブルで持ち込み、「良いボールがきて角度もなかったが自信はあった」というシュートを見事に決めて、同点に!
これぞ、ストライカーの仕事ぶり!というファインゴールでもって、試合を振り出しに戻すことに成功したのでした。
ただ、これで終わるわけにはいかない。敗戦濃厚であったけれど勝ち点1ならオッケーという試合もありましょうが、この試合に関してはそうじゃない。
是が非でも、勝たねばならない試合なのだから。
時間は、まだある!

刻々と時計は進み、遂に目安の5分。最後の最後、ラストプレー。
ラインを割るなどしてボールが切れた瞬間に、いや、それ以前に相手に渡ったりして流れが途切れたその瞬間にホイッスルは吹かれる。まさに、ギリギリの瀬戸際。
途中出場からいい動きをしていた宮城が、持ち味のドリブルで攻め上がり。
中央に待ち構えていた武へと託すと、「イメージ通りだった」という思い切りのよいシュート!
抑えを効かしながらも勢いのあるグラウンダーのシュートがゴールに吸い込まれ!
まさに!劇的というほかない逆転ゴールが決まり!
そして、その次の瞬間、ホイッスル。試合終了。
コロナ禍で自粛、とか言ってる場合じゃねぇ!とばかりに。スタジアムは、興奮のるつぼと化したのでした。

試合後、セレッソ大阪U23の丸山監督は、「人生をかけて、死にものぐるいやってくる大人の選手に対し、その勢いやパワーをどうやってはね返す、あるいはコントロールするかはこれまでも課題であったが今回も思い知らされた」と語りました。
一方、勝利の立役者である武は、「(失点して)「時間がないな」とは思ったが、シュートを打てるチャンスをつくれたら決められるな、という感覚はあった。すぐに1点取り返せたので、2点目も取れるなと感じていた。決めたのがたまたま自分だった」と。
練習からしっかりとイメージを固め、それを得点感覚として醸成し。それこそ人生をかけて、死にものぐるいでやっている。だからこその、勝利。
試合中、「なにやってんだコノヤロー!」と叫びたくなりもしましたが。
なにをやっているか?
勝つための努力をしている。そう、死にものぐるいで。
その努力が、ギリギリの瀬戸際でチームを踏みとどまらせた。
現在2位の相模原が勝利し、勝ち点差6に変わりなし。
けれど、それでも。
負けたら終わりであったところを踏みとどまり、勝ち点3を積み重ねて5位浮上。
希望は、まだあります。
上位チームがコケることが前提となる厳しい状況には変わりないものの。それでも。
あきらめたら試合終了。
あきらめてなど、やるものか!と。
信じて貫けば、きっと。
そう、敗戦濃厚というよりほかない逆境を覆してみせた、今節のように。
戦いは、まだ終わりません。
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第30節 セレッソ大阪U23戦

2020-11-28 23:01:39 | カターレ富山
残り5試合で、昇格圏2位まで勝ち点差6。
あくまでも、負けたら終わりという状況には違いないものの。
それでも。
一時は、完全に終わったかとも思われました。
怒涛の追い上げを見せてすら届かなかった、昨シーズン。そのときの総敗戦数8を、大きく超える11敗も喫してしまっているなかで。連敗の泥沼にハマってしまったときなどは、もはや再起不能であろうかと。
しかし、踏みとどまった。首の皮一枚だろうが、残ってみせた。
その中で、未勝利であった八戸に勝ち、無敗で頂点にまで上り詰めた最強・秋田をも撃破してみせたカターレ。
ホームに戻る今節。前回のホームゲーム・福島戦では、勝たねばならなかったはずの試合を逆転負けで落とすというガッカリな姿をさらしてしまっているだけに。
自信を深めて臨むことととなる、セレッソ大阪U23戦。今度はきちんと、応援する地元のファン・サポーターの期待に応える勝利を挙げねばなりません。

今シーズンここまで4勝、最下位に沈むセレッソ大阪U23ですが。
ほかのどのチームが「最下位だから」などと侮ったとして。
前回対戦で敗れて、そのうちの1勝を献上してしまっているカターレにとっては、侮ることなど出来ようはずもありません。
前節、秋田に初黒星をつけたカターレですが、それ以外で、いちばん追い詰めたのがセレッソ大阪U23であって。最終的には逆転負けを喫したものの、勝ったカターレもなしえなかった複数得点を挙げていたくらいで。
そのほかにも、勝てなかったまでも相模原、今治、鹿児島らに引き分けていたり。
前節も、上位争いのただ中で絶対に勝たねば!と意気込んでいたはずの熊本を相手にドロー。熊本にとっては、勝ち点2を失う痛恨の結果となったのでした。
9月の前回対戦では、幸先よく先制に成功しながらも、誤審では?という納得のいかないPK判定により、同点に。さらに試合終盤に勝ち越しゴールを決められてしまい、ショックの大きい逆転負けを喫してしまったのでした。
そこから3試合連続逆転負け、ホームで無敗であったはずの鳥取に0-3の惨敗で4連敗。1勝を挟んでさらに2連敗と、今シーズンの暗黒期ともいえる期間のきっかけとなった試合でした。
不可解な判定で流れを持っていかれてしまう、ということは、あり得るわけで。
つい2試合前の八戸戦でも、妥当とは思えないPKで失点を喫していることも記憶に新しいところ。
それらを踏まえても、やはり最下位だからと侮ってかかることなど出来はしません。
けれども、その一方で。
慎重を期して臨まねばならないことは確かですが、それにこだわるあまりに勝てないのでは本末転倒というもの。
冷静にプレーする必要がある一方で、勝利に向かってガムシャラな熱さをもって勝ち点3を奪い獲らねばならないことも、またしかり。
相手が首位であろうが最下位であろうが、勝ち点3を得る勝利を挙げねばならないことに、なんら変わりはないのです。

今シーズンをもってJ3での活動を終了することとなるU23チーム。今回のセレッソ大阪U23との対戦が、最後ともなります。
これまで、“ならでは”の難しさで勝てなかった、敗れてしまった試合も少なからずあったなかで。
最終戦となる今節に限って言えば。
相手どうこうでなく、あくまで、こっちの都合でやらせてもらおうかと。
僅かながらに残っている昇格への可能性。それに賭けるためには、勝ち続けるよりほかない。
そんななかにあって、やりにくい相手だの予想しづらい編成だのという相手方の条件云々に関しては、気にしていられる余裕などなく。
相手がどうこうでなく、勝たねばならないことには、なんの関係もないことなのだから。
求めるべきものは、結果。それを追い求めるための試合ともいえる中で。
セレッソ大阪U23とて、ただやられはしないでしょう。17位・YS横浜との勝ち点差は僅かに2。順位逆転も充分あり得るなか、今の立場に甘んじているのかと。
富山戦2戦2勝を期して乗り込んでくる相手を、いかに返り討ちにするか。
リベンジに賭ける思いを、結果に繋げなければ。

期待したいのは、宮城。
2種登録選手を除いてチーム最年少である彼にとって、同年代の相手との試合。この先のプロのキャリアの中で、幾度も対戦していく選手もいることでしょう。
そんななかで。
期限付き移籍先に、カターレ富山というチームを選んだ自身の選択。その成果を、大事な試合でチームを勝利に導く活躍でもって見せつけねば。
先日、所属元であるところの川崎フロンターレが、圧倒的な戦績でぶっちぎりのJ1優勝を成し遂げました。
誇らしさを感じもしたでしょうが、一方で、複雑な心境にもなったのではないかと。
今一度、今シーズンに賭ける自分自身の原点に立ち戻ってほしいところ。
今の自分に課せられた使命は、カターレ富山の一員として、チームに勝利をもたらすこと。
なにも、自分一人だけでやらねばならないわけではないのであって。
同じようにカターレを武者修行の場に選んだ池高であったり、滝であったり。
対戦するセレッソ大阪U23にも、将来のトップチームを背負って立つ俊英が居ることでしょうが。
あふれる若さで可能性に挑戦するのは、自分たちだって同じだと。
それを、ホームのファン・サポーターの期待に応える勝利でもって、みせつけてほしい。そう願います。

勝たねばならない試合を、いかに勝つか。
前回対戦では、開始わずか3分で先制に成功しながら、追加点をとうとう最後まで奪えなかったことが敗因となりました。
今節望むことは、勝利はもちろんとして、複数得点を挙げての完勝。
勝利のその先にある勝ち点差、得失点差にまで目を向けるならば。
勝てばもちろん得失点差が加算されていく中で。
1点より2点、2点より3点を積み重ねることが、大きな意味を持つはず。
他チームにもプレッシャーを与えることにもなり、直接対決以外のところでも優位に立てることにもつながりましょう。
戦わずして勝つ。それが出来れば、どんなにいいか。
勝ちたい気持ちを、いかに結果に繋げるか。
相手の順位など関係ない。首位であろうが、最下位であろうが、求めるのは勝ち点3のみ!

必勝の気持ちを力に変えて、勝利を!
事故のような失点、そこからの敗戦になどつながらない・・・そんな完勝でもって、県総に歓喜を!!!

必ずや、勝つ!!!

勝たれ!!!富山!!!!!
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無敗王者を撃破!最強・秋田に初黒星をつける、価値ある勝利! ブラウブリッツ秋田戦

2020-11-23 22:10:03 | カターレ富山
1-0で勝利!
絶対なんて無い。不可能なんて無いーーーそれを、証明してみせました。

28戦無敗のままにぶっちぎりで優勝。ここまで僅か8失点、先制を許した試合がひとつもなく、そもそも相手にリードを許した時間そのものが、たった3分しかない。
そんな、異次元とも言うべき強さで3年ぶり2度目のJ3優勝・J2昇格を決めた秋田。
前回の優勝時にはライセンス取得ができず、昇格ならず。そして、最終節まで優勝争いがもつれたことで、ファン・サポーターの前で優勝シャーレを掲げることも叶いませんでした。
再び掴んだ栄光。そして、前回は出来なかったところのホーム凱旋。
いかに最大の目標を達成したからといって、今節に手を抜くことなどあり得なかった秋田。これまで同様、いつも通りに・・・むしろ、いつも以上に気合が入ってすらいたかもしれません。
それはすなわち、ただでさえ最強の秋田が、さらに力を込めていたであろう試合であったということ。

それを、打ち破ってみせた。
これまでどのチームも止められなった無敗王者を、止めた。
他ならぬ、我らがカターレ富山が、やってのけました。
これまでの圧倒的な相性の悪さを覆し、アウェイ秋田戦初勝利でもって。

前節より中3日、優勝から中3日でもある秋田は、スタメン5人を入れ替えて臨むことに。そこには、ホーム初スタメンとなる前カターレの谷奥 健四郎の名もありました。
見方によれば、主力を外す「舐めプか?」とも言われたかもしれませんが。
それでも。今シーズンの過密日程における選手起用の難しさというものは、すべてのチームが思い知っているはず。
むしろ、前回対戦ではカターレが前の試合からメンバー総入れ替えをしていたくらいで。
秋田の起用に関して、とやかく言う筋合いなどありはしません。いかに最強秋田にあってさえも、固定メンバーでずっとやってきたわけでなく。様々な選手起用があってなお、無敗であり続けたということで。
その意味では、古巣対戦に燃える谷奥をはじめ、凱旋試合にかける各選手の意気込みというものは、主力うんぬんではないところでの手強さを持った起用であったかと。

一方のカターレは、岡に代わって斎藤がゴールを守ることに。開幕からの3試合以来となるスタメン出場となりました。
秋田のロングボールを多用する攻撃に対処すべく、高さと力強さを買われてルーカスが起用されることに。戸高に代わって柳下、前節は途中出場だった花井がスタメン復帰。
前節・八戸戦から連続アウェイ戦となった今節、計4人が変更というかたちで臨むこととなりました。

前半9分、肝を冷やす場面が。
カットインから輪笠 祐士がシュート。ペナルティーエリア外から果敢に狙ったそれはゴール右隅枠内をしっかりとらえた絶妙なもの!
しかし、それを斎藤が横っ飛びではじき出し、見事にクリア!チームを救いました。
決められていてもまったくおかしくない場面でしたが、起用に応えるスーパーセーブ!チームに勇気を与えるプレーでした。
そう、勝利のためには1点たりともやるものか!という強い意思表示に他ならず。
それにしても、さすがは最強・秋田。
舐めプだなんて、とんでもない。それこそ、メンバー変更してさえそれなのか、というプレーのクオリティ。
ボールに対する寄せ、攻守の切り替え、連動からの攻撃の圧力・・・率直に、カターレのそれよりも上であると認めざるを得ませんでした。
無敗王者の実力は、伊達ではないと。
それでも。
そんな秋田の攻勢にも、退くことなく敢然と立ち向かったカターレ。
斎藤の冷静なキャッチングのほか、ルーカスもまた起用に応えて積極的なプレーぶり。体を張ってボールを跳ね返し、ピンチの芽を摘んでいたのでした。
相手の力を認めつつ、安易なミスが失点に直結するプレッシャーにも耐え。
集中力を切らさず、確実なプレーを心掛け続けている、そんな印象でした。

試合が動いたのは、29分でした。
果敢に仕掛けていった碓井が敵陣深くで中央へクロス、そこに末木が飛び込んで蹴り込むも阻まれ・・・しかし、そのこぼれ球を平松がシュート!一旦はGK田中 雄大に止められるも、すかさず押し込んだ平松!
一瞬の判断がものを言ったかたちで、待望の先制ゴール!
強固どころではないゴールをこじ開け、今シーズン初めて秋田から先制点を奪うこととなったのでした。
これまで、セレッソ大阪U23との対戦で、一時的・・・僅か3分の間だけ相手にリードされる時間帯があったものの、それを唯一の例外として、ビハインドを背負うことそのものがなかった秋田。
当然のことながら、1点でも上回らないことには勝てないのであって。
その最低条件をみたすことが、これまでどのチームも秋田に対して成し得なかったなかで。
大きな、大きな先制ゴール。
俄然、勝利への期待が現実味を帯びました。

秋田にとって、今シーズン初のビハインド状態での試合折り返し。
風上で得点できなかった前半を経て、後半にギアを入れてくることは火を見るよりも明らかでした。
そんななかで、失点するわけにはいかなかったカターレ。
先日の福島戦の逆転負けの苦い記憶、さらに3連続逆転負けなどなど・・・前回秋田戦の敗戦もそうでしたが。後半の勝負所で耐えきれずに失点して敗れてしまった、勝てなかった試合が多々あった今シーズンこれまでを思うならば。
いかに最強・秋田であっても・・・いや、秋田だからこそ。
同点、逆転を許すことなど、あってはなりませんでした。

攻撃の圧力を強める秋田。
中でも、ゴール前への低いクロスに飛び出した中村 亮太にスライディングで押し込まれかけた時には、やられたか!と思いましたが。危うくゴールを逸れて事なきを得ました。
ロングボール、素早い切り替えからのカウンター、ロングスローなど、あらゆる手段をもって迫る秋田。
それに対し、敢然と立ち向かうカターレ。
陽次と交代で入った稲葉が持ち味の攻撃的な守備を披露、前半から引き続きハイボールに果敢に競り合うルーカス、何度倒されてもひるむことなく向かっていった柳下、そしてゴール前でのピンチをことごとく摘み取っていった斎藤---誰もが、集中力を切らすことなくプレーし続けました。
そして、5分あったアディショナルタイムも変わらずに必死にプレーし続け。
ついに、タイムアップ。
今シーズン初めて、秋田に黒星をつけることに成功したチームとなったカターレ。
同時にそれは、これまで未勝利であった、相性最悪であったアウェイ秋田戦の初勝利にして、2015年の開幕戦以来の秋田戦勝利となったのでした。

長野、熊本、鳥取といった上位陣が勝ち点を落としたこと、そして敗戦やむなしとさえされていた秋田戦を勝利したことで、昇格圏・2位との差を6に詰めることに成功しました。
これまでのジンクスに屈していたならば、2連敗待ったなしであった東北アウェイ2連戦。しかし、それを覆して2連勝としたカターレ。その意味の大きさ。
依然、とてつもなく厳しい状況には違いないにしても。
それでも、勝った。
不可能など無い。それを、最強を打倒して勝って証明してみせた。
諦めてなど、やるものか!
やってやれないことなどない!
最強を打ち破ったのは、運やまぐれではない!
確かな手ごたえを、次なる勝利へとつなげるべく。
戦いは続きます。
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第29節 ブラウブリッツ秋田戦

2020-11-21 22:47:42 | カターレ富山
過去3戦で未勝利と分の悪かった八戸戦。しかし、そのジンクスを打ち破り、見事に勝利してみせたカターレ。
その前節より中3日、連続して東北アウェイ戦となる今節、ソユースタジアムにてブラウブリッツ秋田と対戦します。
今季ここまで無敗という圧倒的な戦績でもって、前節の時点で優勝・J2昇格を決めた秋田。その秋田にとって、ホーム凱旋試合ともなる今節。
当然のように勝利して無敗を継続し、地元のファン・サポーターに晴れ姿を披露せんと意気込んでいることでしょう。
それを打ち砕き、記録をストップさせねばならないカターレ。
優勝チームだから負けても仕方ない?
そんなはずは、ない。
優勝に華を添える咬ませ犬になど、なるつもりはありません。

前回対戦は、開幕から間もない第4節。過密日程となった今シーズンにあって、初の中3日連戦の中日となる水曜日の試合でした。
大胆なターンオーバー編成を敢行、前の試合とガラリと違うメンバーで臨んだ試合。
結果は0-1で敗れたものの、メンバーが異なってもやれる!と、そのときには思っていたものですが。
しかし・・・皮肉なことに。
試合を追うにつれて、ターンオーバー編成のメリットよりもデメリットが上回るようになり。
チームとしての核が定まらず、同じような失敗で勝ち点を取りこぼす、ひどい時には3戦連続逆転負けなど。
そのあたりは安達監督にして、上手くいかなかったことを認める発言もあったりと。
他方で、愚直なまでにチームプレーに徹し、自分たちのスタイルを貫き続けた秋田。
それが奏功するかたちで、ここまで28戦連続無敗という、Jリーグ記録にもつながることに。
正直言って、悔しいです。妬ましくすらあります。
シーズン開幕前、安達監督は「圧倒的な戦績で昇格する!」とぶち上げましたが。
圧倒的な戦績とは、今の秋田のようなことを指すのではないのかと。
実際に、早々と優勝・J2昇格という悲願を達成してしまった以上、それに異を唱える隙など微塵もなく。
一方のカターレ。
数字上は可能性が残っているというだけで、11敗もしていた日には、昇格の可能性は極めて薄いと言わざるを得ません。
それこそ、今節の結果、無敵の秋田に蹂躙されて完全に息の根を止められる敗戦を喫して完全終了―――あるいは、その可能性のほうが高いとすら言えるのでしょう。
カターレを応援する身としては、業腹以外のなにものでもないですが。

それでも。
だからと言って、
「圧倒的な最強優勝クラブ・秋田には、負けても仕方ない」
「ここまでどのチームも勝てなかったんだし、負けたって恥じゃない」
・・・そんなわけ、あるか!
そんなこと、認めてたまるか!
例え、現実的に見て勝算がほとんどなかったとして。
負けて当然なんて気構えならば、試合をする意味なんて無い。ケガのリスクがあるぶん、試合放棄でもしたほうがマシなのでは?
それでも、やるからには。
相手が最強であろうが、そんなことは問題でなく。
自分たちの全力を尽くして、勝ちに行くのみ!そのあたりまえのことを、あたりまえにやり遂げる以外、なにもありはしません。

確かに、優勝クラブの凱旋試合という完全アウェイとしか言いようのない試合。
さらに、中3日という短期間に東北アウェイ連戦というコンディション的不利もあり。
もし、これがtoto適用試合なら、という例えは、これまでもやってきましたが・・・。
無敗チームと11敗チームとでは、結果は火を見るよりも明らかで、わざわざ当然の成り行きを確認するまでもなかろうよ、という見方をする人が大半でしょう。
関心事は、相手がどことかは関係なく、ただ無敗記録継続という当然の結果が確認できさえすればそれでいい、とでも言わんばかりの。

そんなこと、認められるか!

たとえ、十中八九、99%の人がそう思ったとして。秋田の勝利は揺るがないと思ったとして。
カターレの勝利を願う、その気持ち―――自分がそう思う熱意というものを、阻むことはできやしません。
過去の対戦成績は、わずかに1勝。それもJ3参戦初戦というシーズン開幕戦、不確定要素が5割増しくらいあったなかでの辛勝であって。
それ以外に、秋田戦は全く勝てておらず。特にアウェイ戦に至っては、JFL時代、前身のTDKであったころから、1度たりとも勝てていません。
相性が悪いどころの話ではなく。最悪と言ってもいいくらい。

それがどうした!

相性が絶対なんてものではないことは、今シーズンも見てきたはず。
これまで、それこそJFL時代から1度もホームで敗れていなかった鳥取に、0-3と惨敗を喫してしまったじゃないか、と。
いささか例えがわるいけれど、それでも。絶対なんてないということ。
そう、その意味で言えば、まさに前節がそうだったじゃないかと。
昨シーズン、唯一2戦2敗をきっしてしまった八戸。前回対戦でも勝てなかった。
けれども、勝った。初勝利で、ジンクスを破ってみせた。
ジンクスというならば。
これまで、秋田に限らず相性が悪かった東北勢との試合。今シーズンも、東北4チームにホームで未勝利というやられっぷり。
けれど、一方で。今シーズン、アウェイ戦においては。
福島には引き分けたものの、岩手に勝ち、八戸にも勝った。ならば、秋田にも勝って無敗といこうじゃないかと。
相性なんて、そんなもの。
要は、今節の結果がどうなるか、それだけの話。
もちろん、他のどのチームよりも、明らかに手強い優勝クラブ。一筋縄でいくわけがありませんが。

それでも、勝つ!

やる前から負けることを考える必要なんて、ありはしないのであって。
昨シーズンの最終戦であった沼津戦、今の秋田を率いる吉田監督の有終の美を飾るはずの試合で、そうはさせじと勝利したカターレ。それまで1勝も出来ずにしてやられてきた沼津を相手に、見事に勝利。してやったのでした。
それと同じことを、今節もまた、やってのけるまでのこと。
優勝からの凱旋試合でシーズン初の敗北を味わせ、、微妙な空気をプレゼントしてやろうじゃないかと。
それを成し遂げるべく挑むには。
負けるかも、なんて気持ちは埒外に追いやって。ただ、勝つことのみを追い求めること。それに尽きるかと。

期待したいのは、花井。
負けは論外として、引き分けも要らない。ただ、勝つことで無敗の秋田に黒星をつけ、ただの1勝以上の価値ある勝利を手にするならば。
言うまでもなく、得点しないことには勝てないのであって。
その得点につながるキープレイヤーとして。今シーズンここまで、チームの中心的選手として引っ張ってきた花井に、その力をフルに発揮してほしいところです。
絶妙なスルーパスであったり、前線メンバーを活かすフィードであったり。
セットプレーのキッカーとしての正確な仕事であったり、はたまた、CKを直接ぶち込んだような意外性であったり。
持てる力を存分に発揮し、チームを勝利に導くこと。その使命を、ガムシャラに全うすること。それを、切に願います。
もちろん、ここまで僅か失点8という異様に堅い守備力を誇る秋田を崩すのは容易ではないことは明らかですが。
それでも。
できるかどうかじゃない、やるかやらないか。
もちろん、やれ!と。
善戦は要りません。ただ求めるは、勝利のみ。

今節に先立って、黒部強化部長が契約を更新せず、退任することが発表されました。
選手として、強化部長として。長きにわたってカターレの発展に尽くしてくれましたが・・・責任者は責任を取るためにいる、という原則にのっとるかたちで。チームを去ることを決意したということのようで。
後任が誰になるかを含め、おそらくは今季限りでは?という安達監督の去就も含め。
いよいよ、今シーズンも残りわずか、という感慨もありますが。
それでも。
まだ、2020シーズンは終わってはいません。
たとえ優勝が秋田に決まったとしても、それでも。
カターレにできることは、ある。
そう、それこそ、今節の試合で、最強秋田を破ること。
無敗にピリオドを打つ勝利でもって、爪痕を残すこと。
それをやり遂げられないようでは、なんのための今シーズンか!というもの。

だったら、おそれも迷いも必要ない。
ただ、勝つこと!
相手がどうこうじゃない。自分たちの死力を尽くして勝利をもぎ取る、そのあたりまえのことを、あたりまえのやり遂げるまで!!!

カターレを、無礼るな!!!

勝たれ!!!富山!!!!!
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あざやかなる先制攻撃!追撃を振り切り、八戸戦初勝利! ヴァンラーレ八戸戦

2020-11-20 01:22:24 | カターレ富山
2-1で勝利!
せっかくの逆転がフイとなって、ショックの大きい競り負けを喫した前節・福島戦。
そこから中3日、あるいはそのショックを引きずってしまうのでは?との懸念もありましたが。
試合開始からわずか6分、大野が約4か月ぶりとなる今季2ゴール目を挙げて先制に成功。0-0で折り返して後半勝負と目論んでいたという八戸の出端をくじくことに。
さらに13分、再び大野!陽次の絶妙なスルーパスを押し込み、この日2得点目で俄然優位に立ちました。
後半、不可解なPK判定で1点差に詰め寄られ、さらに攻勢を強められるピンチもありましたが。
最後まで同点・逆転を許すことなく振り切り、見事に勝利。ここまで1分け2敗と苦手としてきたジンクスを打ち破る、八戸戦初勝利を挙げたのでした。

前節より中3日、スタメン6人を入れ替えて臨むこととなった今節。戸根やユウスケ、陽次らが名を連ねることに。
やはり中3日で次節・秋田戦。連続で東北アウェイ戦となりますが、その次節の起用も見越しての編成ということなのでしょう。
試合終了間際に逆転負けという前節の悪夢を払拭し、勝利を挙げねばならない。そのためにも、是が非でも先制し、勝利への道筋をつけねばなりませんでした。
その意思を体現していたのが、大野。
試合開始早々に、ペナルティエリア外からながら強烈なシュートを放ち。GKにはじかれてブロックされたものの、CKのチャンスを得ることに。
そのCK、ニアに陣取った大野にドンピシャのタイミングで合い、長身を活かしたヘッド、うまくすらしたボールがゴール!
しっかりと決まって、実に第2節・YS横浜戦以来という今季2得点目を挙げることに成功したのでした。
攻撃の中心的メンバーであるMF新井山 祥智をベンチスタートとするなど、悪くとも0-0で後半勝負、というプランとしていた八戸ですが。その目論見を、いきなりくじいたかたちとなりました。
幸先よく先制に成功したカターレ。
すると、そこからわずかに7分で。
敗れてしまったながらも前節の活躍ぶりが光っていた陽次ですが。その彼が、前線へと絶妙なスルーパス。
オフサイドラインギリギリから飛び出した大野につながると、それを冷静に流し込み。追加点となる2得点目を、早々と挙げることに成功しました。
長らく、チャンスを得ながらもそれを活かせずにいた大野ですが。
前回対戦では計28本ものシュートを浴びせながら1点止まり、ドローとなったカターレ。そのうち、実に11本のシュートが大野によるものであったとのこと。
そんな彼が、縦続けに2ゴール。なにか、因縁めいたものを感じさせました。
その後も躍動を続け、3点目か?という惜しいシーンもあったりしつつ。この試合のMVPと言っていい活躍を見せたのでした。

ただ・・・因縁めいたもの、と言うならば。
後半、PKを決められてしまい、1点差に詰め寄られることに。
そのPKの判定が、また・・・。
八戸のFKの場面で、各選手がポジション取りをしていた場面で。そう、ボールとは直接関係ないところで。
林堂がFW上形 洋介をラフプレーで倒したとして、それがペナルティーエリア内だったとして、PK判定。
おかしいだろ、と。
そりゃ、お互いに有利なポジション取りをすべく、多少の接触はあることでしょうよ。
けれど、勢いをつけてぶつかったわけでもなんでもないなかで、ピッチに倒れ込まねばならないほどの、どんなダメージを受けたというのか。
不可解な判定に、当然のように抗議するものの。逆に、それが異議ととられてか、林堂にイエローが出される始末。
思い出してみれば、前回対戦でも先制に成功していたカターレ。それがドローに終わったのは、やはりPK。そのときにも上形に決められてのものでした。
また、同じシチュエーションの繰り返し。その前回対戦時以来の上形のゴールによって失点、1点差とされることになりました。
因縁めいた、というか・・・。
前節、前回対戦と同じように、1ゴール1アシストと古巣相手に活躍した武が、結果、勝利ならず。イスマイラに同点ゴールをくらうところも同じ。前節はさらに逆転負けという嫌すぎるおまけまでついていましたが。
今節もまた、前回対戦と同じようにPKから失点。なにかシナリオが出来ていたとでもいうのかと。
それでも。
同じ結果になど、してはならない。皆が、それを意識していたと思います。
それでなくとも、過去3戦未勝利の八戸。絶対に勝つ、その強い気持ちで。

試合終盤には押し込まれる場面も増えて、なかなか主導権をにぎれなかったカターレ。
最終盤には林堂のヘッドが惜しくもバーに嫌われて追加点ならず。逆に八戸の新井山のシュートがバーで救われて肝を冷やす、という場面も。
しかし、それでも。
最後の最後まで、集中力を切らさなかったカターレ。
そのまま、タイムアップ。リードを守り切り、逃げ切りに成功。
J3のアウェイ最北の地・八戸で、同カード初勝利を挙げることができたのでした。

ショッキングな敗戦を引きずってしまうことも、有り得た今節。
けれど、踏みとどまった。流されなかった。
シーズン最終盤、無敗継続の秋田が早々と優勝、昇格を決めたりもしていますが。
戦いは、まだ終わっていません。
ここで必要なのは、いかに自分たちのサッカーを貫けるか。
次節は、その優勝した秋田戦。
中3日の連続アウェイ、条件は厳しいものがありますが、それでも。
勝利を願うファン・サポーターの期待に応える活躍を見せねばなりません。
戦いは、続きます。
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