行く末遠ければ

生まれも育ちも富山県砺波市
地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

虎の子の1点を守り切り勝利。課題山積も天皇杯初戦突破 おこしやす京都AC戦

2018-05-28 21:09:23 | カターレ富山
1-0で勝利。
「勝つには勝ったけれど・・・」
そんな歯切れの悪い、煮え切らない思い。初の高岡スポーツコア開催であった天皇杯1回戦。その会場に駆け付けたファン・サポーターの共通認識となったのではないかと。
前週の鳥取戦よりスタメンを大幅に入れ替えて臨むこととなったこの試合。多分にリーグ戦へのトライアル的要素も含まれていたと思います。
ただ・・・その起用が奏功していたかといえば。
結果を見れば、延長やPKもあり得たなかできちんと90分でケリをつけた、しかも無失点で、というところはあります。
けれども、内容は褒められたものではなかったこともまた、事実。
それでも。
負けたら終わりの一発勝負で、勝ち切ったということもまた事実であって。
J3最下位にまで地に落ちた評価を覆す道のりは、まだまだこれから―――そう、実感させられた試合でもありました。

元カターレの内田 錬平がキャプテンを務め、チームを率いていたおこしやす京都。
双方とも同じフォーメーションの、いわゆるミラーゲームのなか、守備の要としてCBで堂々とプレーするキャプテンの姿は、「レンペー」を知るカターレファン・サポーターには感慨深いものがありました。
所属する関西リーグではここまでいまひとつという状況にあり、この天皇杯の富山戦で格上相手に全力でぶつかっていくことをひとつのきっかけに、カンフル剤にしたい、という思いもあったようで。
実際、そのプランは着実に遂行されていたと言って良いかと。ボール回しのスムーズさ、献身的な動きなど、決して侮っていい相手などではなく。
むしろ・・・逆に、カターレの側のほうが、そんな挑戦を受けて立つには力不足感が否めませんでした。

前半、この日はこれまでのSB起用ではなく左WBとして出場していた弓崎のゴールによって先制。FKのチャンスで、キッカーの差波の意図をしっかりくみ取って決めた、連携が光ったゴールでした。
ただ。
そのあとが続かず。
終始相手にペースを握られ、耐える展開。なかなか主導権を握ることができず、これというチャンスも生まれませんでした。
もちろん、相手のおこしやすの選手たちの頑張りもあります。
けれども・・・それよりも、こちら側の不甲斐なさというものが目についた、そんな印象。
名指しで悪いのですが、CBに入った柳下。寄せや詰めが甘かったりクリアが中途半端であったり。どっしりと守備の要として守り切る!という安定感を、出すことが出来ませんでした。
進藤も、個人的に頑張ろうとしているところは伝わるものの、それがチームの連携にまでは繋がっていなかったりとか。
あとは、交代で入った稲葉も・・・パスを出すのはいいけれど、なぜ、出しっぱなし?すぐに動いてスペースを消さねばならない、受け手のフォローに回らねばならないところだろう?と。
なんというか・・・これまで控えだったメンバーが中心の布陣ではありましたが、さもありなんというか。
ハッキリ言ってしまえば。観ていたファン・サポーターは、少し前までのダメダメであったカターレを想起させられてしまった、と。
言い換えれば、せっかく監督交代から「以前とは違う!」という面を見せてきたというのに、それが逆戻り、退行してしまったような。

鳥取戦も、後半は防戦に追われ、2失点ともども課題の残る内容ではありました。けれど、それでもなお、これまでのカターレから変わろう、勝つために全力を尽くそう、という姿がみてとれました。
一方で、この試合。J3クラブ撃破を成し遂げんと果敢に挑みかかってきたおこしやす京都の気迫も、それはそれでたいしたものでしたが・・・苦戦の要因は、自分たちにあったように思えてなりません。
前への推進力を発揮して一気呵成に攻め込まねばならないシチュエーションで、それが出来ずに攻撃機会を逸してみたり。攻守の切り替えのスピードも、明らかに遅い。なっていない。
自分たちで試合を難しくしてしまい、それによって相手の脅威以上の苦戦を強いられてしまう―――そんな、これまでのダメな時のカターレ。
せっかくこれまで2戦で変化の兆しを見せていたにもかかわらず、あっさりと以前の状態に戻ってしまうのではないか、という危惧を覚えてしまうような。
もちろん、監督が代わりさえすればなにもかもがうまくいく、なんてことはないでしょう。これまでのマイナスがすべてチャラになるかと言えば、そんなことはありません。
それでも。
それでも、なんとかしなければならない試合ではなかったか。
控えメンバー中心であったなら、なおさらのこと、「自分たちだって変わるんだ!」というアピールが必要だったのでは?
にもかかわらず、見せたのが、これまでのマイナス要因。
ゴールポストに救われるという危ないシーンもあったりしつつ、それでも無失点に抑えたことは、防戦に追われ続けたなかにあっては成果と言えなくもないですが。
やはり、「勝つにはかったけど・・・」という思いが。
いや、言ってしまうならば。
「それじゃ、ダメだよ」と。

試合後、レンペーと馬渡のふたりがスタンドにあいさつに来てくれました。もちろん、惜しみない拍手で応えましたとも。
健在ぶりは、プレーによってなによりも雄弁に物語っていたのだから。本当に、心からエールを送りたいです。
レンペーにとっては、2年連続で古巣撃破の恩返し勝利ならず、ということにはなりましたが。
ただ・・・正直言って、ちょっと申し訳ない気もします。
本来なら、挑戦を圧倒的な力でもってねじ伏せてしまうくらいでなければならなかったはず。そうして、「やっぱりカターレは良いクラブだ」と、かつて所属していた自分を誇らしく思ってもらうくらいでなくてはならなかったのではないのか?と。
それが・・・力の差を見せつけるどころか、辛勝がやっと、というのでは。
ともあれ。
引き分けがなく、勝つか負けるかの決着がつくカップ戦において、内容はどうあれ、勝ち残ることに成功したカターレ。
たしかに、今回の試合はあまり褒められたものではないことは確か。
けれども。
勝ち残ったということは、汚名返上の機会も残った、ということでもあります。
2回戦は、J2の東京ヴェルディ戦。
そこでしっかりと戦い抜くことこそが、今回の試合でおこしやす京都に対する「プロクラブの壁」としての迫力に欠けてしまったことへのお詫びともなろうかと。

監督交代から3連勝となりましたが、まだまだ道半ば。
次の試合は、すぐにやってきます。
そのときまでに、しっかりと修正をして。
今回の試合でファン・サポーターが抱いてしまった「逆行か?」という不安が、「杞憂だった」と安どできるように。
次も、ホーム戦。
しっかりとした試合を見せ、勝たねばなりません。
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天皇杯1回戦 おこしやす京都AC戦

2018-05-26 20:59:16 | カターレ富山
監督交代初戦であった県選手権決勝で勝利し、プロとしての矜持を示すかたちで富山県代表となったカターレ。
天皇杯出場を果たし、その1回戦で、アミティエ京都改めおこしやす京都と対戦します。
相手のチーム名と試合会場にこそ違いはあるものの、昨年の天皇杯1回戦と同じ対戦カードを、同じくホームで戦うこととなります。
だったら。その結果まで、カターレの勝利によって2回戦進出というところまで同じにしなければ。
もちろん、負けたら終わりの一発勝負には油断大敵。それでも勝って、富山のプライドを見せなければ。

今年で10周年を迎えたカターレ富山ですが、今回、初めての高岡スポーツコア サッカーラグビー場での公式戦となります。
これまでは、ほとんどの試合がホームスタジアムである県総こと富山県総合運動公園陸上競技場で開催。過去数試合だけ五福や桃山で行われた例外はありますが、スポーツコアではなかっただけに。
チーム最長在籍の苔口ですら経験したことのない、カターレにとっては、ある意味アウェイ戦とも言える公式戦かもしれません。
初めてのスタジアムで、プロとしてアマチュアクラブに負けられないというプレッシャー。そして、「まさか」が許されない一発勝負。やりにくさは、あると思います。
それでも。
開催場所こそ違え、ホームのファン・サポーターの期待を受けて、それに応えるべく臨まねばならない試合ということに変わりはありません。
ならば、やるべきことは、決まっています。
勝って、初開催の高岡でも勝利したという記録をクラブ史に加えるだけのことです。

アミティエ京都からおこしやす京都に改名したのは、その名称の商標権がらみのことのようで。
クラブ名は変わっても、中身は同じ。昨年の天皇杯で敗れてしまった富山に雪辱を期して乗り込んでくるクラブです。
元カターレのレンペーこと内田 錬平がチームの主力として活躍。加えて、ユースからの生え抜き・馬渡の期限つき移籍先。カターレにとっては、いろいろ縁のあるクラブでもあります。
昨年の対戦ではカターレが1ー0で勝利。そのリベンジマッチでもあります。
相手からしてみれば、いくらプロとはいえ、最近までJ3最下位だったようなクラブならば、勝機も十分といったところでしょうか。
無論、今年もまた挑戦を返り討ちにしなければならないわけですが。

監督交代から公式戦2連勝、3連勝を目指す戦いです。
まだまだチームの戦力把握が十分とは言えないなか、安達監督にとっては、実戦を通じてそれができる絶好のチャンスでもあります。
県選手権決勝からの鳥取戦がそうであったように。
今回もまた、チームが成長するためのチャンスとして。
必勝を期さねばならないのはもちろん。勝ちきる強さを見せつける試合としなければ。

期待したいのは、新井。
彼に限らず、監督交代以前とは異なる印象のプレーを見せているように感じる選手たちですが。県選手権決勝でそれぞれ2ゴールを挙げたエドしかり、前嶋しかり。
そんななかにあって、新井もまた、覚醒の予感が漂います。もう一押しがあれば、ブレイクスルーを果たしそうな。
そういう状況であるからこそ、公式戦という勝負の場は大切なのであって。
リーグ戦とは関係ないから、とか、相手はアマチュアだからとか言っていい状況ではなく。もちろんケガや疲労のリスクはありますが、それを差し置いても、経験値を稼ぐ絶好の機会。それを逃す手は無いのだから。
成長を加速させ、今後に繋げるためにも精一杯のプレーを望みます。

鳥取戦は、勝ったとはいえ、2失点をはじめ課題の残る内容でした。
けれども。
苦しい状況にあっても、それでもチーム一丸となって、しっかりと勝ちきった。
その成功体験というものが、これまでのカターレに最も欠けていたもの。
確かに最も大事なリーグ戦には関係ない試合ではありますが、真剣勝負の公式戦。
プロとしてアマチュアに負けるわけにはいかないプレッシャーもありましょうが、それよりも。
勝つことで得られる自信を手にすることの方が、何倍も重要です。
決しておろそかにしてはならない勝負。勝ちきる強さを見せつけなければ。

傲ることなく、恐れることなく勝利を目指せ!
アマチュア相手?いや、都道府県代表という点では同格。
富山県代表としてのプライドを胸に戦え!そして勝て!

勝たれ!!!富山!!!!!!
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ついにアウェイで勝つ!勝利への意志を結果につなげる! ガイナーレ鳥取戦

2018-05-20 18:51:27 | カターレ富山
3-2で勝利!
ある意味、第2の開幕戦とも言えた今節。監督交代が単なる「ガワを変えてのイメージ転換」などではなく、勝利への意志を示したものであることを証明する戦いでもありました。
そんななか、しっかりと勝ってみせた。2失点を喫したりと反省点も少なくはないものの、それでも。
結果にこだわり、その思いを勝利に繋げてみせた。
転換点で求められていた勝利を、つかみ取ってみせた。
最下位からの脱却を目指すなか、得られた自信は、やはり大きかったのではないかと。

前週の県選手権決勝のように雨の降るなかで、というコンディションでこそなかったものの、難しい状況での試合となりました。
なにしろ、つい先日まで30℃を超える暑さだったかと思えば、この日は14.7℃という肌寒さで、今季初の17時開始試合。しかも、吹き抜ける風の影響も考慮しながらのプレーが求められることに。
なによりも・・・ここまでアウェイ戦全敗というなかで。今節こそは、その悪しきジンクスを覆さねばなりませんでした。
試合に臨むメンバー編成は、先の県選手権決勝のメンバーをほとんど踏襲するかたちで。
リーグ戦全試合出場の永井がスタメンに復帰したのは想定内として。弓崎に代わって今瀬、ボランチ起用だった陽次に代わって椎名がスタメン復帰することに。
前の試合で得た手ごたえを、リーグ戦においても発揮できるのかが問われる試合でした。

何は無くとも、先制点が試合のカギを握る―――それは、確かだったでしょう。
最近は息切れ感があるとはいえ、スタートダッシュに成功した鳥取。そのなかでもここまで7得点でリーグトップのレオナルドをはじめ、ヴィートル ガブリエル、フェルナンジーニョのブラジル人選手トリオの存在感というものは、やはり脅威。これまでの実績を踏襲した得点で先制されようものなら、それを覆すことは困難を極めたことでしょう。
そんななか。
試合を動かしたのは、「第4のブラジル人」でした。
8分、CKのチャンスから、ニアに上げられたボールに才藤が頭で合わせ、ゴール前の新井へ。そこからこぼれたところを押し込むかたちで、決めたのはルーカス!
嬉しいJ初ゴールを挙げ、幸先よく先制。先に決められてしまった試合では必敗という現実があったなか、チームに勇気をもたらす先制点となったのでした。
県選手権決勝でもそうでしたが、やはり、早い段階の得点はチームに勢いをもたらす。
まだ実績が足りないなかで新監督効果と言ってしまっていいのかは、さておき。
それでも言えるのは、これまでの試合とプレーの質が変わっている、ということ。
競り合いになっても簡単には奪われない粘り強さにしろ。あるいはサイドからのクロス一辺倒であった攻めも、隙あらばゴール前に切れ込んでいくかたちに。さらに、これまでであれば途切れがちであったプレースピードというものも、あきらかに向上。
実際に、鳥取の選手からみて、「思っていたのと違う」というところではなかったかと。相手のそんな戸惑いぶりが、スタンドから見ていても感じ取ることができました。
もちろん、勝つためにやっています。最下位に甘んじて良いなどということは、決してない。その思いをプレーに乗せての試合にすることが出来ていた実感がありました。

とはいえ、鳥取もさるもの。最下位チームが対戦しているのは、調子が落ちているとはいえ7位のチーム。
前半こそ1-0で折り返したものの、まだ時間的にも余裕のある59分。可児 壮隆に同点ゴールを決められてしまうことに。
ゴール前でコースも限られていたなか、まるでゴールにパスをするような、狙いすましたシュートが枠ギリギリに決まって追いつかれてしまいました。
そのあたりは、やはり経験でしょうか。自分たちのサッカーに手ごたえを感じ、だからこそ、ここぞの場面でしっかりしたプレーが出来て、それを結果につなげられる。
カターレに圧倒的に足りなかったもの。それゆえに最下位にまで落ち込んでしまったことを思えば。
それでも。
これまでのカターレであれば、リードを保った状態から振り出しに戻された段階で、ガクっときてしまっていたかもしれません。
けれど、そうはならなかった。
だんだんと本領を発揮してきた鳥取に苦慮する一方で、それでも勝利への意志が萎えることはありませんでした。

そんななか、72分。途中出場の陽次のアシストから才藤が決めて、勝ち越し!
県選手権決勝のヘッドに続き、公式戦2試合連続ゴール。この試合でも気迫を前面に打ち出す、泥臭くも激しいプレーぶりを見せてきた才藤ですが、この重要な局面でもやってくれました。
同点にされ、さらに勢いづいていた鳥取に押される展開のなか。これまでであれば、なかなか反撃の糸口もつかめないままだったでしょう。
しかし、そこで決めてみせた。これまでの積み重ねが、取り組みが、無駄ではなかったことを証明するようなゴールであったかと。
そこからさらに85分、またしても陽次のアシストから、椎名のシュートがポストに当たりながらもゴール!突き放す3得点目を挙げたのでした。
これまで通りであれば、そもそもシュートに打って出ていたかどうかも怪しいシチュエーション。
しかし、そこで果敢にねらっていき、それを得点に繋げてみせた。勝利への意志が手繰り寄せたゴールと言って良いでしょう。

それでも、これまでの実績の差、ということか。やはり鳥取は甘くなく。
終盤は猛攻にさらされ、防戦に追われることに。
オフサイド判定で命拾い、はたまたポストに跳ね返って難を逃れるなど、どうにも心臓に悪い展開も。
90分、そんな鳥取の攻勢から、フェルナンジーニョに決められてしまい、1点差に。
さらに4分あったアディショナルタイムに、永井の横を抜かれてあわや!という場面で。
半ば無意識だったという今瀬の懸命のクリアにより、同点を許さず。防戦一方というなかでも決して怯むことなくプレーし続けたなかで生まれたビッグプレーでした。
正直言って、個人的に、今瀬の起用には懐疑的な目を向けていました。
先の県選手権決勝においても、まだプレーに迷いが見られたように感じたので。実際、そんな迷いが失点に繋がり、さらには敗戦にまで繋がってしまったこともあっただけに。
しかし、ほかでもないその今瀬が、迷いなくプレーしたことによってチームを救った。その意義の大きさというものは、推して知るべしというところかと。
そして、タイムアップ。
見事に勝利し、連敗ストップ。昨季からのアウェイ戦連敗も止めることが出来ました。
安達監督のリーグ戦初戦でしたが、しっかりと白星で飾り。プレッシャーもあったであろうなかで、しっかりと結果を残したのでした。

これまでの悪しき流れを断ち切る意気込みを、プレーで体現することが出来たという収穫。
一方で、相手攻撃に抗い切れずに2失点を喫したという課題。
運に助けられた面もあり、手放しで喜べる試合ではなかった、とも言えますが。
それでも。
なによりも、勝たねばならなかった試合。そこで、しっかりと勝つことができた。
出来なかったことの反省も必要ですが、出来たことを糧として自信に、次なる勝利へと繋げていくことも、やはり重要で。
まずは、リーグ戦でも新体制効果を示してみせた。
ならばこそ。
これがマグレなどではないことを、これからも結果を積み重ねていくことで証明していかねば。
油断なく、着実に実績を残していかねばなりません。
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第11節 ガイナーレ鳥取戦

2018-05-18 20:28:17 | カターレ富山
前週の県選手権決勝、次週には天皇杯1回戦と、いつもとは違うスケジュールに挟まれた形で執り行われることとなる、今節。
アウェイで昨季から7連敗、今シーズンここまで全敗という不名誉極まりない連敗記録を阻止すべく、とりぎんバードスタジアムに乗り込みガイナーレ鳥取と対戦します。

安達監督に交代してから初めて臨むこととなるリーグ戦。初陣を勝利で飾った富山新庄クラブ戦に続き、今度はリーグ戦初勝利でもって、最下位脱出への決意を結果で示さねばなりません。
就任から間もないなかでの県選手権決勝とは異なり、スカウティングを経て臨むこととなる鳥取戦。
選手の起用方針については、まだ道半ばではありましょうが、それでも。神戸の監督をはじめとした指導実績については文句なしであるぶん、やるべきことがクリアであろうことに関しては心配してはいませんが。
それでも、実際に結果に、勝利に結びつけられるかどうかは、また別の問題。とは言うものの、ここで勝利を挙げられないようでは、「なんのための監督交代だ」などと糾弾されてしまうことも、またわきまえていることかと。
安達新体制の真価が問われる試合。
勝つための監督交代であった、と自信を持って言えるような、そんな勝利で意義を見せつけなければ。

現在最下位に沈む富山を、ある意味、他のどのクラブよりも理解してくれるのが鳥取ではないでしょうか。昨シーズンは不振を極め、苦境から抜け出すことが出来ずに最下位に終わっています。
それだけに、「他人ごとではない」との思いと、「だからこそ、去年との違いを見せねば」という決意とでこの試合に臨むのではないでしょうか。
シーズン序盤は首位に立つなどスタートダッシュに成功したものの、このところ息切れ状態で3連敗のち1分け、4戦連続勝ちなしの鳥取。
巻き返しを期すホームゲームに迎えるは、最下位の富山。ここでしっかり勝ち切ることによって反転攻勢をかけたい、という思いも強いことでしょう。
今シーズンから復帰を果たしたフェルナンジーニョをはじめ、ブラジル人選手が「当たって」得点を量産、攻撃面で計算が立つ、というところが、目下のカターレとの差ではないかと。
ただでさえリーグ最多失点という不名誉な称号を背負ってしまっているカターレ。そんな鳥取の攻撃陣に対して後手に回ってしまったら、その上で先制を許してしまうようなことがあったなら。
先制された試合は必敗というガッカリな状況を今節も更新してしまうようなことがあったなら・・・監督交代の効果もあって無い状況のままに最下位定着を余儀なくされてしまうのではないかと。
もちろん、そんなことは願い下げですが。

それまでのスタメン構成にとらわれないかたちでの起用となった富山新庄クラブ戦ですが、それとリーグ戦の起用が同じなのか、はたまた1週間の練習からの判断で、全く違うものとなるのか。
いかんせん、新監督となってからの判断材料に乏しい状態では、出場選手ひとつとってみても、なかなか予想しづらい状況ではありますが。
それでも、前の試合に基づく起用であったなら、と仮定するならば。
エド、前嶋、新井といった若手が躍動しながらチャンスを作り出そうとチャレンジを続けていた姿勢は、ぜひともリーグ戦にもフィードバックしてほしいところです。
富山新庄クラブは、確かに格下であったかもしれない。けれども、頑張った結果が勝利に結びついたというその経験は、やはり良い方向へと向かう原動力となっているはずです。
もちろん、今までだって頑張って来なかったわけじゃない。けれど、勝利という結果につながらなかった。
でも、思い出せたはず。
自分たちは、頑張れば結果をだせるんだ、ということを。
ともすれば、自分たちで勝利を遠のかせてしまっていたふしもあったかもしれない。けれど、そうじゃない。
エドにしろ前嶋にしろ。果敢に相手ゴールへと迫る攻撃をし続けた。それが、得点というかたちにつながった。
いままでやってきたことは、無駄ではない。監督交代という状況にまで追い込まれてしまったものの、だからといって、これまでの取り組みすべてが否定されるものじゃない。
自分たちは、リーグ最下位に甘んじていいクラブじゃない。
それを、今度はリーグ戦勝利でもって、しっかりと証明せねばならないのだから。

期待したいのは、進藤。
思い出されるのが、ルーキーイヤーであった2015年、初ゴールが鳥取戦でした。あの時は米子のヤジンスタジアムでしたが、今度はとりスタで。
思い起こせば・・・あの時の勝利が、岸野監督のもとでの最後の勝利でした。そのすぐ後の県選手権決勝で敗れてしまい、引責退任。苦い思い出です。
そのときの状況と、似ているような違うような。
監督交代からの、リーグ戦。ここで、チームに勇気を与える活躍でもって、勝利に貢献してほしいです。
持ち味であるところの労をいとわない動きでチームを盛り立てる姿を、今節もしっかり発揮して、チームに勢いをつけてほしいです。
そしてもうひとり、才藤の活躍にも期待。
富山新庄クラブとの試合で見せた魂のこもったヘッドは、これぞFWの仕事ぶり!というファインゴール。それを、ぜひとも今節もみせてほしいです。
強力なブラジル人選手たちを擁する鳥取攻撃陣を黙らせつつ、富山には才藤がいるぞ!という活躍を、得点を奪うことでもって見せつけてほしいです。

監督交代という判断が吉と出るか凶と出るか―――リーグ戦初采配の安達監督にかかる注目も大きいでしょう。
もちろん、吉であるということを、勝利でもって示さねば。
当然のことながら、勝てなければ、勝ち点を積み上げなければ、ずっと最下位のままです。
もちろん、そんなことは絶対に許されてはなりません。
監督がまだチームに不慣れなど、そんな言い訳など通用しないのだから。やるべきことは、勝つことだけ。単純なことです。
まずは、何は無くとも勝利。
その結果でもって、連敗に終止符を。
これからの逆襲に期待を込められるような、そんな道しるべとなるような勝利を願います。

最下位の気持ちを知る鳥取。だからこそ、そんな相手に抗う姿勢を見せつけろ!!
まずは、勝利を。最下位脱出への意志を、勝ち点3で知らしめろ!!
これまでの弱いカターレと決別し、勝ち進む意志を取り戻せ!!!

勝たれ!!!富山!!!!!
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新生への第一歩。新監督の初陣を勝利で飾り、天皇杯出場決定 富山新庄クラブ戦

2018-05-14 22:40:48 | カターレ富山
5-0で勝利!
前嶋とエドがそれぞれ2得点、さらに才藤がダメ押し点を挙げ、富山新庄クラブを圧倒。就任間もない安達新監督の初陣を勝利で飾り、富山県代表として天皇杯への出場を決めました。

1週間前、低迷を極めるリーグ戦で単独最下位を確たるものとしてしまう情けない敗戦を喫し、失意の底にあったカターレ。そこから監督交代を経て臨むこととなったこの試合。
それでなくとも、就任から僅かに4日目。交代したからと言って、いきなり何もかもが好転するわけはない―――それは、みんな重々承知であったかと。
しかし、それでも。
それでも、なんとかしてくれ。
そんな願いをもって、雨の降るあいにくのコンディションのなか、ファン・サポーターは県総に足を運んだのでした。

今シーズンはこれまで、パラつく程度の雨はあったものの、試合を通じてずっと止むことなく降り続ける、いかにも雨!という試合はありませんでした。
慣れない状況で、慣れない相手との試合。
実力的には格下と言える富山新庄クラブですが、データが少ないぶん、やってみなければわからない、というところもあり。
負けて失うもののないぶん、思い切ったプレーをされることも考えられ、失うものが大きいカターレの側がいかに退けることができるのかが問われました。
普段は普通にできるプレーも、雨の影響を受けてうまくいかないこともあるかもしれない。
リーグ戦とは関係のない試合で、万が一にも負傷、離脱などしてはならない。けれど、そもそも手を抜いても楽に勝てるような強いチームであったなら、J3最下位などという憂き目にも遭わないはずで。
普通にやれば、勝てるだろう試合。だけど・・・。
やはり、『前科』が残した傷は深く。
降り続ける雨の中、神妙な気持ちで試合のときを迎えたのでした。

なにぶん、安達監督にとっては就任から間もないこの試合。けれど、それだけに、出場メンバーが実戦でどれだけできるのかを見極めるための場とも言えたかと。
この試合のスタメンの中で、これまでとのいちばんの変化は、やはりGKでしょう。昨年の開幕戦からずっと公式戦フル出場を果たしてきた永井に代わって、太田が移籍後初出場となりました。
リザーブに回った今瀬に代わって、代がキャプテンマークを巻き、右SBに。中央にルーカス、左に弓崎というDF陣。
ここまで今シーズンフル出場の差波がボランチというのはいいとして、その相棒に、陽次。「テスト的な意味を込めて」ということらしかったものの、陽次のこれまでにない起用方法に、監督交代効果の一端が見て取れた気がしました。
今シーズンここまであまり出場してこなかった佐藤がスタメンに名を連ね、新井、エド、前嶋らと中盤を形成。1トップには才藤が据えられました。
あるいは、ターンオーバーというか、リーグ戦とは別と割り切った起用となることが多々あるカップ戦。
今回は事情が事情ではありますが、それでも。これまでの踏襲ではない、さりとて単なるテストと割り切って、ということでもなく。しっかりと勝つことを見据えた布陣。
改めて、「ああ、新監督になったんだな」と。

リーグ戦とは違い、引き分けのない完全決着制の試合。いかに実力差があったとして、得点を奪えなければ勝てないということは、いつにも増して自明でした。
最近の4連敗のなかで、得点は「オウンゴールか?」という1点のみ。深刻な得点力不足を露呈してしまっていました。
実力差により攻撃の機会が増えることは容易に想定出来るとしても。それでも、得点を挙げないことには勝てないのであって。
いかに相手を抑えていたとしても・・・例えばペナルティーエリア内で相手の蹴ったボールが腕に当たってハンド判定、そこからPKで失点なんてことだって、無いとは限らない。
それでなくとも、今シーズンここまで、先制された試合は「必敗」というカターレ。
無得点のままにいたずらに時間が進む、という事態は、避けねばなりませんでした。
そんななかで。
前半の12分という早い時間帯に先制することに成功。期待の若手のひとり、前嶋が勝利に向けての口火を切ったのでした。
基本的にサイドを上がって中央に折り返すことでゴールを狙う、という方針を踏襲してはいましたが、それでも。
前嶋にしろ、新井にしろ、エドにしろ。
ときに自ら中央に切り込んでいってゴールに迫る、といった、これまでにないパターンでの攻めの姿勢が見て取れました。
すなわち、これまでの枠組みに捉われないという姿勢と、それにのっとったプレーぶり。
監督交代からわずか数日ですが。そういった変化に、「お?」と目を惹かれたファン・サポーターは多かったことでしょう。
36分には再び前嶋。2点目を挙げて一層優位に。
もちろん、実力の劣る相手であったから、という面はあります。「J3だったら、こうはいかなかっただろ」というシーンも、やはり少なからずありました。
それでも。
しっかりと、チャレンジする姿勢。それが見ていてはっきりと感じ取ることができたのは、連敗中にはなかったことだと言い切れます。

そして、後半にはエドが2得点。それぞれ、才藤と陽次の上げたボールをしっかりと決めきってのゴール。
これまでも停滞感漂う攻撃のなかにあっても気を吐いていたエドでしたが、ここで2ゴールと結果を出し。決めきった自信が更なる高みへと挑む原動力となっていくことを願ってやみません。
持ち前のアジリティーと、果敢に挑むメンタルと。さらに自信をプラスしたならば、リーグ戦でのカターレ初ゴールも遠くはないでしょう。
4-0と、ほぼ試合を決定づけたなかにあっても、手を緩めることはなく。
71分、才藤がゴール前に上げられたボールにドンピシャでヘッド、気迫のこもったシュートを叩き込んだのでした。
持ち前の泥臭さ、アグレッシブさが結実したようなゴール。
「よこせ!」と手を挙げて呼び込み、叩きつけるように決める。まだに、これぞFWの仕事ぶりよ!という、胸のすくようなゴールでした。
守っては、しっかりと相手を封じ切って零封勝利。
久方ぶりの公式戦出場となった太田ですが、不断の努力のたまものでしょう、連携もスムーズに、危なげなく守り切り。
そして、観ていたサポーター間で評価の高かったのが、ルーカス。高さ、強さに加えて、労をいとわずに動き回る姿勢が良い、ともっぱらの評判でした。
トライアルとしての意味合いからか、後半に今瀬と交代しましたが。ここでの評価は、リーグ戦の出場メンバー選考にも大きなアピールとなったのではないかと。

終わってみれば、5-0。「やらかす」ことなく、しっかりと勝利して天皇杯へと駒を進めることに成功したのでした。
相手が格下だったこともあり、この試合だけで判断するのは早計ではありますが。
それでも。
各選手がそれぞれ、「変わらなければ!」という意志を示していたように感じ取ることができました。
これまでの自分たちを打ち破らなければ、という思いを、しっかりと結果につなげることが出来たと思います。
まずは、一歩踏み出した。
安達監督のもと、汚名返上を期す戦いへと臨むこととなるカターレ。
まだまだこれからですが、それでも。
この勝利をたたき台に、飛躍していくために。
まずは、次節の鳥取戦に向けて。精進を続けていかねばなりません。
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