行く末遠ければ

生まれも育ちも富山県砺波市
地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

最終戦を勝利で飾れず。“いつもどおり”にシーズンを終える  SC相模原戦

2016-11-22 05:31:37 | カターレ富山
1-1のドロー。
終わり良ければ総て良し、というには得られなかったもののほうが確実に大きいのが難ですが。
それでも、シーズンの集大成として、あらんかぎりの力を振り絞って勝ちにいかねばならなかった試合。意地を見せねばならなかった試合。
にもかかわらず。
最後の最後まで、「ここぞ!」という試合で勝てないという今シーズンを象徴するかのように、“いつもどおり”に勝てませんでした。

試合内容のほうも、11分という早い時間帯に先制点を許し。前半の15分までの間の失点数の多さはリーグワーストとのことですが、それを裏付けるかのように。
それでなくとも、前節のセレッソ大阪U23戦でも前半のうちから失点して苦戦を強いられてしまったというのに、その反省が活かされなかった格好。
その後、前半のうちに西川の同点ゴールが決まり、試合を振り出しに戻しての折り返し。このあたりも、データ的にカターレの得点が多い時間帯そのままであったようで。
契約満了が発表された西川ですが、最後に一花咲かせる2試合連続ゴールでした。
しかしながら、その後が続かず。
前半のうちからボールポゼッションではカターレのほうが上回り、パスを繋ぎながらチャンスをうかがうという展開が続きましたが・・・いかんせん、迫力に欠けていたと言わざるを得ません。
相手に対し、いつ攻め込まれるか、どう攻め込まれるか、というプレッシャーをかけたパス回しであったなら―――そう、天皇杯で鹿島にやられて手が出なかったような。いや、そのときのカターレも、リスク覚悟でどうにかせねばならなかったところ、どうにも出来なかったわけですけれど。
そんなプレッシャーをかける攻めであったかといえば・・・どうにも、疑問です。
シーズン中も何度も思ったことではありますが。
「チームの約束事を遵守しなければ、という姿勢はわかる。けれど、それは勝利よりも大事なものなのか?」
各々が勝手なプレーをしていては勝てないのは道理ですが、それでも。約束事を大事にしなければならないのは、勝つためではないのかと。勝利から、得点を挙げることから逆算したプレーでなくてはならないのではないのかと。
どうにもこうにも、石にかじりついてでも得点を決め、勝利をもぎ取ってやる!という気迫よりもまず先に、約束事を守ろう、という面が見えてくるというか。
具体的に言えば、ボール奪取からのカウンターのチャンスで速攻を決めるべき場面でも、まずはパス繋ぎ、とか。相手に詰め寄られて競る場面でも、フォローに走ればいいだろうところに、競る選手任せだとか。その反面、ゴール前に詰めて得点につなげねばならない場面では人が足りずに有効なクロスが上げられない。無人のファーサイドへ流れるだとか、GKへのパスかそれは?というものであるとか。
今シーズンを通じて何度も見られた光景が、この最終戦でも繰り返されたかたちとなりました。
試合最終盤にはレンペーを投入してパワープレイを敢行、勝ち越しを狙って攻めはしたものの、結果、ゴールには至らず。
結局、ホーム戦4試合連続となるドローで試合終了。最終戦を勝利で飾れませんでした。

全30試合で、引き分けが10。実に1/3もの試合で。
敗戦の危機を引き分けでしのいだ試合もありはしますが、それよりも、今節を含め勝つべき試合で勝ち切れなかったゆえのドローのほうが多く。それを積み重ねてしまって勝ち点3を逃し続けてしまった結果、昇格に手が届かずに必達目標の未達に繋がってしまったというのは・・・どうにもやりきれない気分になります。
思えば、シーズンの開幕戦からドローでした。勝って昇格への覚悟を見せつけつつスタートしなければならなかったところ、それを果たせず。
その後、敗戦も含めて、やはり「ここぞ!」という試合で勝てず。
今節にしてもそう。最終戦でホームのファン・サポーターに勝利を届けなければならなかったことは言うまでもないとして、それ以外にも、「劇的勝利を挙げてもの次の試合に繋げられない」というジンクスを打破しなければならない試合でもあったはず。
アディショナルタイムに劇的ゴールで勝利した次の試合、ということで言えば今節で実に4試合目でしたが、またしても勝てず。
「ここぞ!」という試合で勝てないことを積み重ねてしまった。それが“いつもどおり”になってしまった。
そして、それが目標達成を阻んでしまった。
J2復帰への覚悟とは、その程度だったのか?
終わったことを悔いても仕方ないのですが・・・それでも、2年連続で復帰失敗という事実は、やはり重いです。

試合後、引退する江角と大山のセレモニーが行われました。
万感の思いを胸に、こらえきれない涙ながらのスピーチ。惜しむらくは、その涙が昇格という悲願成就の果てのうれし涙ではなかった、というところでしょうか。
ともあれ。カターレ富山に来てくれてありがとう、という感謝を。退団する選手を含め、これからの人生に幸多からんことを。
一方で。
残って来年に必達目標を託された選手たちには、去りゆく皆から託された思いを含めて必ずや成し遂げねばならない責任があります。
惜別の想いを、明日への力とせねば。

長いようで短かったシーズンが、終了。
戦い切った皆にはゆっくり休んでほしいと思う反面、至らなかった面の反省を胸に、スタートを切ってもらわねば、と。
なにせ、必ず達成せねばならないはずの目標が、まだ成し遂げられていないのだから。
目指すべき目標が、限りなく明確なのだから。

2016シーズン、おつかれさまでした。
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第30節  SC相模原戦

2016-11-19 21:13:00 | カターレ富山
2016シーズン最終戦。長いようで短かった今季の戦いも、残すところあと1試合となりました。
2年続けてのJ2復帰失敗という重い現実。悔しさ、歯痒さ、忸怩たる思いというものはありますが、それでも。
後悔は終わってからでもできます。今はただ、残された1試合を、ホーム最終戦を勝利で飾ること。カターレ富山に関係する皆が勝利の余韻とともにシーズンを終え、来季に思いをはせるために。
目の前の戦いに集中せねばなりません。いかに目標の達成がならなかったとはいえ、必勝の気概をもって試合に臨む姿勢に、最後の1戦とてなんら変わりはないのだから。

最終戦に迎え撃つは、SC相模原。
6月の前回対戦では、前半終了間際にCKから北井が決めて先制、それが決勝点となって勝利しました。昨年の3度の対戦で1度も勝てなかった相手からの勝利でしたが、試合内容では相手側に分があった苦しい戦いであったことが思い出されます。
その後、薩川監督の退任に伴い安永監督が指揮を執ることとなった相模原ですが、それがなかなかかみ合わなかったということなのか。シーズン序盤は上位争いをしていたクラブが連続勝ちなしのドツボにはまり、10試合連続で勝利から見放されることに。
しかし前節、今季はカターレも苦しめられたところの藤枝を相手に3-1で勝利。ホーム最終戦で面目を保ったのでした。
そして迎える、今節。勝てなかったプレッシャーから解放され、まさに肩の荷が下りた心境かもしれません。それでなくともシーズン最終戦、後顧の憂いなくしっかりとしたプレーでもって締めくくりたいという気持ちは、相模原とて同じでしょう。
もともと軽んじていい相手などでは決してないものの、それでも一層気を引き締めて対峙せねばなりません。

言うまでもなく、シーズン総決算とせねばならない最終戦ですが。シチュエーション的にも、そのお膳立ては整っているかたちと言えるかもしれません。
今季、必達目標であるところのJ2復帰に対し、スローガンの「覚悟」をもって臨まねばならなかったところでしたが。シーズン中に何度もあった「ここぞ!」というタイミングで勝てなかったこと、調子を上向きにしていく機会を逸してしまったことが、達成ならずの要因であろうかと。
無敗のまま首位攻防戦として臨んだ秋田戦で敗れてしまったことしかり。今季もまた4連勝の壁を乗り越えられなかったことしかり。
そして・・・引き分け、あるいは敗戦の危機すら覆して後半アディショナルタイムの決勝ゴールで劇的勝利を挙げながら、次の試合では無得点で沈黙してしまい、勢いに乗れなかったこと。それが3度も。
そうしたなかで。
今節もまた、同じ「前節のアディショナルタイム劇的勝利で勢いづかねばならない」というシチュエーション。
最終戦に至っては勢いもなにもない?そうでしょうか。
都合4度も同じシチュエーションで失敗し続けて終わるのか。
それとも、最後の最後では意地を見せるのか。
今シーズンの結果そのものに与える影響は小さいかもしれない。けれども、失敗してうつむいたままシーズンを終えるのか、それとも成功して顔を上げて終えるのか。
その差は、小さくないはずです。
必勝の覚悟を抱いて臨み、勝たねばならない理由しかない試合で見事に勝利する。
成し遂げられなかったことを嘆く前に、成し遂げねばならないことに全力で取り組まねばならないことは確かです。

最終戦を前に、今季を戦ってきた選手たちの中で、引退・来季の契約を結ばない選手が発表されました。
江角、大山が引退、レンペー、西川、中田、期限付き移籍中の田中が契約満了。
チームを去ることとなる選手にとってはもちろんのこと、残る選手たちにとっても、今のメンバーで戦うこととなる最後の公式戦。さまざまな想いが交錯していることでしょうが・・・ここで奮起せずしてなんとするか、というところでしょう。
そのなかで期待したいのは、やはり江角でしょうか。
腰痛の状態が思わしくなく、あるいはシーズン未出場のままか?と思われましたが、リハビリの甲斐あって再びピッチに。現役続行か引退か悩んだらしいですが、前節のセレッソ大阪U23戦での勝利で気持ちの踏ん切りがついたとのこと。
いかに一般的にフィールドプレーヤーより選手寿命の長いGKとはいえ、実に15年にもわたってプロ生活を続けてきたなかで、さまざまな艱難辛苦を乗り越えてきたはず。それを終わらせる決断の重さというものは本人にしか知りえないでしょうが、だからこそ。プロとしての誇りが決断させた引退だからこそ。
今節が現役最後の公式戦となりましょうが、精一杯プレーしてほしいと願うばかりです。
プロとしての矜持を示し、無失点でゴールを守り切る活躍でもって、チームを勝利に導いてほしい。そう思います。

シーズンを振り返って総括するのは、終わってからの仕事であって。
全30試合のリーグ戦のなかの1試合。最終戦であろうが、勝利・勝ち点3の重みというものに差はありません。
他会場で行われる長野‐鹿児島戦が引き分け、さらにカターレが3得点差以上を挙げるというごく限られた条件ながら、順位が3位になる可能性はまだ残っています。
ならば、勝ちにいかねばならないのは当然のこと。
ホームで3試合連続ドローという状況を打破し、勝利でもって締めくくらねばならないのは当然のこと。
ならば、勝て!!!
勝って、勝利を未来へ繋げ!!!
終わり良ければ総て良し?上等じゃないか。
理屈ではなく、ホームで笑顔を!!!

勝たれ!!!富山!!!!!
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経験値の差がもたらした逆転劇。アウェイ最終戦を勝利で飾る  セレッソ大阪U23戦

2016-11-14 19:54:59 | カターレ富山
3-2で勝利!
2点をたてづづけに奪われ、前半のうちに2人も交代カードを切るという荒療治に打って出ねばならなかったこと。チームの問題点の根深さを感じさせた失点については、猛省が必要ですが。
しかし、それでも。勝利への意志そのものを失っていたわけではありませんでした。
J2復帰という最大の目標を失った状態で何ができるかが問われた試合に、逆転勝利という答えを示したカターレ。
相手よりもなによりも、まず自分たち自身に負けないこと。
それを、長くJリーグに身を置く選手たちが結果でもって示した試合となりました。

昇格への道が閉ざされた状態にあっても、それでも勝利を追い求めねばならなかった試合。いかにモチベーションを上げて勝利へと邁進していけるかが問われました。
しかし、修正せねばならないことがわかり切っていた課題であったはずなのに、試合の入りの悪さをまたしても露呈。
前半などは、極端な話、カターレとセレッソU23で同じピッチにいながら別のルールで試合をしているかのようでした。
当然のように、相手ゴールを脅かして得点に結びつけるために意欲的に攻撃を仕掛けてきたセレッソ。それに対し、攻撃の積極性というものがまるで感じられなかった状態で、守備に追われることとなってしまっていたカターレ。
気持ちでは負けていないけれどなかなかうまくいかない、ならばまだ救いはあったけれど、そうではなく。まるで得点を奪わなければ!という意思が感じられないまま、相手の攻撃にさらされ続け。
因果応報というかなんというか。FW岸本 武流に連続ゴールを許し、早々と敗戦の可能性を引き上げてしまうことに。
機を逃さずに見事にゴールに結びつけた岸本の力は確かでしょうし、きちんと認められて称賛されるべきもの。
ただ、一方で。
決めた選手が特別に優れていたせいでどうしようもなかった失点というわけではない、ということ。セレッソに限らず、たとえほかのクラブであってもやはり決められてしまっていたかと。
要するに、それだけカターレの側が失点しても何ら不思議は無いようなプレーぶりだったことに対する報い、としか言いようのない失点であったかと思います。
なんだこの体たらくは、と。

そんななか、監督本人もシーズン初だと語った、負傷などの特別の事情がないなかでの前半のうちからの選手交代。
前半のうちに選手を替えることは、監督が準備してきたことを否定することにもつながる―――葛藤もあったでしょう。しかし、昇格という最大の目標を達成できなかったことを鑑みれば、そこで意地を張ってプライドを保つことはナンセンスであったのかもしれません。
すると、その交代がさっそく奏功。
代わって出場した敬介が、すぐさま持ち味の素早さをともなった積極的な攻めの姿勢を見せると、明らかにそれまでの流れとは異なる変化をチームにもたらしたのでした。
「負けている状況で途中から出場する経験は数多くしてきたので、なにをしなければいけないのかは分かっている。(リードを許したが)こっちのほうが力は上だと思っていた。みんなを鼓舞して「いける」という気持ちにできたのはよかった。」
「監督が早く動いてくれて、ピッチにいた選手も「今のままではだめだ」と気づいたと思う。早い時間帯だったので僕も一人ひとりに声を掛けることができた。」
その時の状況をそんなふうに語った彼ですが。
いまや唯一のチーム設立時からの生え抜き。幾多の経験をしてきました。その経験値が、劣勢のチームにあって何をしなければならないのかを明確にプレーで示した。そういうことだったのでしょう。
流れが変わり、「いけるぞ!」という雰囲気が盛り上がってきた38分。
衛藤が自陣から狙いすましたロングフィードを前線に供給すると、それがピンポイントで苔口に繋がり。得意のかたちに持ち込んだ苔口、見事に決めて1点を返すことに成功したのでした。
ベテラン選手同士の阿吽の呼吸がもたらしたゴール。これもまた、各々の経験値の積み重ねが効いたかたちであったかと。
試合前の選手紹介時、詰めかけたセレッソサポーターから多くの拍手を贈られた苔口。失点そのものはショックであったかもしれませんが、セレッソサポーターも彼の健在ぶりを示す“らしい”ゴールに、「ああ、やっぱり苔口だ」と感慨深かったことではないでしょうか。
そんな恩返しゴールから反撃の機運が高まる中、なお攻め続けたカターレでしたが、前半終了のホイッスル。前半のうちに追いつくことは叶わなかったものの、それを後半に託せるだけの姿勢を見せつつハーフタイムを迎えることとなりました。

そして後半。前半のうちにすでに2人も代えてしまったなかにあっては、スタミナ切れでばててしまった、などと言っている場合ではなく。なにがなんでもやり切る、という強い意志が求められました。
前半に続いてカターレのペース、そのなかで同点、逆転を虎視眈々と狙っていく展開が続くことに。
63分、イエローカードをもらってしまった脇本に代えるかたちで最後のカードとして西川を投入。背水の陣を敷き、勝負を託すことに。
77分、FKのチャンスからの攻防の最中、遠目から豪快に蹴りこんだ平出のシュートが決まり、同点に!
先のYS横浜戦での大逆転劇の決勝ゴールとなったときもそうでしたが、今回もまた、ここぞという場面で決めてくれました。
CBというポジション、上背もさほどないということで攻撃参加の機会が少ない彼ですが。勝負の勘所というものを知り、何をしなければならないのかを冷静に判断できる・・・それもやはり、経験がものを言ったかたちであったのかと。
同点に追いついたものの、それで終わるわけにはいかない。
88分、逆転を狙って力を振り絞るなか、西川のシュートは惜しくもバー直撃でゴールならず。
しかし、手応えを掴んでいたという彼の、アディショナルタイム。
國吉のCKを打点の高いヘッドで合わせ、見事にゴール!待ちわびたシーズン初得点は、貴重な逆転弾となったのでした。
同じく途中出場だった國吉と西川によるそのゴールも、何をしなければならないのかをしっかり判断できる経験値がものを言ったかたちであったと言えるかと思います。
そして、試合終了。
危うく得点差以上のダメージを被りかねない試合であったものの、それでもあきらめない反骨心を見せての勝利。昇格が叶わなかったチームにあっても、それでも!という姿勢を見せることで面目を保った試合とすることが出来たのでした。

もちろん、手放しで喜ぶわけにもいかず。
経験値の差がもたらした逆転劇は、若手選手の危うさを露呈したことの裏返しとも言えるかと。それは相手も同様で、試合展開、ペース配分などの経験がまだ充分でない若いU23クラブであったから逆転できた、という面も否定できません。
ある意味、前半で代えられてしまった萱沼、進藤には懲罰交代であったかもしれませんが。
この経験を糧としてほしい。
むしろ、これは成長するためのチャンスであると。自分を見つめ直して更なる飛躍につなげるためのきっかけなのだと。
試合を決めたのは経験豊富な選手たちですが、彼らとて、はじめからなにもかもがうまくいっていたわけではなく。さまざまな経験を積んできたからこその今であって。
シーズンも残るはわずかに1試合ですが。
成長を期すために、無駄な試合などない。
決意を新たに、シーズン最終戦に臨んでほしいと思います
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第29節  セレッソ大阪U23戦

2016-11-12 19:30:27 | カターレ富山
3月13日にアウェイ鹿児島戦から始まった2016シーズン。ちょうど8カ月となる今節、最後のアウェイ戦としてセレッソ大阪U23と対戦します。
前節の結果によって今シーズンでのJ2復帰の目標が完全に断たれたカターレ。
残り2試合は、あるいは消化試合と見る向きもあるかもしれません。必達目標の達成が出来なかった以上、勝とうが負けようがその事実が覆るわけではない、と。
しかし。
それで良いのかと言えば・・・良いわけがない。
2位以内に入れないことは確定してしまったものの、他クラブの結果次第で3位フィニッシュまで可能性がある一方で、元気なく2戦2敗を喫しようものなら、最悪8位後退まであり得る状況。
結果がどうなろうと関係ない?今さらジタバタしても無意味?
そうじゃないでしょう。
むしろ、逆でしょう。目標達成が叶わなかったからこそ。このまま無様に負け犬としてシーズンを終えるわけにはいかないのであって。
無論、言うは易く行うは難し。一筋縄ではいかないことは確実。
だからこそ、勝たねばならない。
目標達成が出来なかったからと言って今シーズンが無意味だったのかと言えば、さにあらず。
ならば、その証を示さねばならないことは明らか。勝利でもって締めくくることによって。

セレッソ大阪U23はここまで8勝8分け12敗の10位。可能性があるのは9位まで。
とはいえ、ここ最近5試合は2勝1分け2敗のイーブンの戦績。しかも5試合中4試合で2得点、敗れた秋田戦も1点は挙げています。そんなコンスタントに得点する経験が自信となって今節のプレーにも表れたならば、苦戦は免れないところでしょう。ここ5試合でわずかに2得点しか挙げられていないカターレとは、対照的という見方もできるかもしれません。
セレッソのトップチームはJ1自動昇格の可能性こそ無くなってしまったものの、それでもプレーオフでの昇格を目指して奮闘中。U23にもその熱というものは伝わっていることでしょう。場合よってはトップチーム合流からのプレーオフを含めて残り3試合に出場することにもなるだけに、消化試合などと思っている選手はいないはず。
それでなくとも、ホーム最終戦。無様な試合を見せるわけにはいかない、勝って締めくくろうと気合を入れて待ち構えていることでしょう。

対して、カターレ。
まともに得点すら奪えない試合が続いた上に、前節はせっかく先制したにもかかわらず追いつかれてのドロー。
もし、ここ最近の流れのままならば。無得点で勝てずというパターンに逆戻りということも、十分にあり得ます。
前半戦では3戦3勝を成し遂げた対U23戦ですが、後半戦はいずれも無得点で1分け1敗。
意地を見せねばならないはず、2連勝フィニッシュしなければならないはずのところを2連敗、しかも無得点・・・そんな可能性も、十二分に。2試合が2試合とも大量得点で圧勝、なんて展開よりかは、はるかに“現実的”と言えてしまうところがなんとも・・・。もちろん、そんなことは断じてあってはならないのですが。
もちろん若手が相手となめてかかることなどありえないでしょうが、それと意地を貫けるかはまた別、というのがもどかしいところでもあるのですが。
相手の勢いに対して後手に回ってしまった挙句に自分たちで試合を難しくしてしまい、結果勝てない―――今シーズン、何度も見られた悪癖。
今節もそうなってしまわないという保証は無く。
けれども。
だからこそ、勝たねば。
目標達成を成し遂げられなかったのは、ひとえにそういった勝てなかった試合の積み重ね。
それを悔いるなら、歯痒く思うなら。
できることを、やり切る―――つまりは、今節勝利すること。それがやらねばならないことなら、やり遂げるだけです。

期待したいのは、苔口。
2010年の加入以来ずっと最前線で戦い続け、今やカターレの顔と言える選手ですが、そんな彼にとってのプロの原点・セレッソ大阪。トップチームとの対戦ではないとは言いながらも、それでも。
大阪のセレッソのホームでの試合には、やはり思うところも大きいのではないかと。
2年前、天皇杯で同じキンチョウスタジアムでの対戦がありましたが、そのとき。その時点ですでにチームを離れて久しかったにもかかわらず、少なくないセレッソサポーターが入り待ちをしたりなど、やはり特別感がありました。離れてなお忘れえぬ選手として見てもらえるありがたさ。それは、きっと今節も同様のことでしょう。
もはやベテランの領域に入った彼ですが、逆に言えば、今の年齢まで現役を続けられているということ。
今やクラブ数も全国津々浦々53を数え、1000人を超えるJリーガーがいるわけですが・・・そのなかで、新人からベテランの領域までプレーできる選手の割合は決して多くなく。
原点のクラブ相手だからこそ。今をもって走り続けている自分の姿というものを、当時を知る人々の目に焼き付けるような活躍をしてほしい。そう願います。

J2復帰を成し遂げられなかったのが自分たちの不徳がもたらした結果というのならば。
残り2試合を全力で戦い抜き、勝利を成し遂げねばならないこともまた、果たすべき義務ということには、なんら変わりありません。
成すべきことを、成せ!!
やるべきことを、やりきれ!!
勝つべき試合で、勝て!!!
我々ファン・サポーターは、応援し続ける。ならばこそ、勝って応えろ!!

勝たれ!!!富山!!!!!
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名実ともに終戦。自縄自縛サッカーの成れの果て  FC琉球戦

2016-11-10 18:15:04 | カターレ富山
1-1のドロー。
結果、可能性がごくわずかに残っていたJ2復帰への道が完全に断たれることとなったわけですが。もともと無茶な条件であった手前、今さらそれ自体に思うところはありません。ショックと言うなら、格の違いを見せつけられての完敗であった前節・栃木戦での敗戦のほうがショックであったくらい。すべては、今シーズンこれまでの積み重ねがもたらした結果。認めたくはないものの、なるべくしてなった結果というもの。その確定が今節であったということ。
ただ・・・積み重ねと言うならば。
ある意味、今シーズンのカターレらしいサッカーが今節も表れた結果、ともいえるかと。・・・悪い意味で。
昇格云々は抜きにしたところで、勝たねばならなかった試合。ホームのファン・サポーターに勝利を届けなければならなかった試合ではなかったか。
およそ2カ月もホーム戦勝利が見られていない現状を、勝つことで打破せねばならなかったのではなかったか。
今節もまた、笑顔で試合を締めくくって帰途に就くという理想の実現が叶いませんでした。

自分たちの目指すサッカーを貫くことは大事でしょう。練習で培ってきた努力を試合に還元する、というのは重要なことです。
選手それぞれが自分勝手にプレーしていたのでは、簡単なパスひとつ通らないのがサッカーというもの。チームの約束事・規律のもとにプレーしなければならないということは、あらためて言うまでもないことでしょう。
しかし、それだけに。
チーム内の実情はさておき、いちサポーターとして見た自分の見解からするならば。
あまりにも、約束事にとらわれ過ぎてやしないかと。
ロングボールを放り込む安易な攻めを良しとせず、パスサッカーを志向することそのものは良いとして。いったい、それはなんのためにやっているのか?ということ。
ときに「得点を奪わなければ勝てない」という大前提すら忘れていないか?と思わせられることも。
せっかく相手陣内にボールを運んでも、ゴール前に詰める数が足りずに誰もいないところへのクロスとか。相手GKへのパスか?なんてものも。
いざシュートチャンスに持ち込んでも、可能性を上げるつもりかもしれないけれど、撃つべきタイミングで自分以外の誰かにパス。結果、チャンスを逃すとか。
要するに、得点から逆算しての攻撃でない、というか・・・パスサッカーという約束事をこなすための攻撃にしか見えないこともしばしば。
先の栃木戦で食らった先制ゴールは、ここぞというタイミングで機を逃さずにチャンスを活かしきるという意味において、敵ながら天晴なゴールであったかと。普段の練習からのゴールへの意識付けがしっかりと実を結んだものであったのでしょう。
対して、カターレはそういったゴールが・・・言ってはなんですが、あまりにも少ないと言わざるを得ません。
戦術を全うすることは大事でしょう。ですがそれは、岩にかじりついてでも勝利をもぎ取る!という意思よりも大事なものなのでしょうか?

0-0で折り返すこととなり、「まさかまた無得点か?」なんて懸念もあった後半。
56分、果敢にシュートに打って出た三上のゴールが決まり、先制に成功。2試合連続でスコアレスドローが続いていた県総に、ようやく歓声が戻ってきました。
本職であるFWのみならずMF、さらにはDFもこなすマルチロールである三上ですが、その本職の血がそうさせた、というようなゴールであったかと。
ある意味、空気を読まないシュート。もしもガチガチに約束事にとらわれていたならば、果敢に狙うことはなかったのではないでしょうか。
先の鳥取戦での決勝ゴールもそうですが、チャレンジする姿勢を見事に結果につなげたナイスゴールでした。
しかし、喜びもつかの間。64分にハーフタイム明けから途中出場の才藤 龍治に決められてしまい、同点に。
見事な反転からの、阻止できなかったことよりは相手を褒めるべきシュート。ショックではあったものの、切り替えるべき失点でした。
それでなくともこのところ好調をキープしてきている琉球。失点もむしろ想定内として、そこからが大事であったはず。
ですが、その後が続かなかった。
チャンスも少なくはなかったし、攻めの姿勢は見せていた。
けれど、それが「なにがなんでも勝ち越してやる!」という迫力となって相手への脅威になっていたのかといえば・・・。
結局、その後スコアは動かず。得点こそ挙げたものの、ホーム戦3戦連続ドローという苦い結果でもって、さらには自分たちで昇格へのごくわずかな可能性をフイにしてしまったのでした。

ある意味、今シーズンのカターレらしい試合であったという捉え方もできるかと。
決めるべき試合で、勝つべき試合で勝ち切れない。
それが、こうしてJ2復帰の道が断たれてしまうまで改善できなかったことが無念でなりません。
努力が足りなかった、とは言いませんし、真面目にやっていなかったから、などとも思いません。
けれど、それでも。
勝利への執念を結果に結びつけること、それを必達目標の成就につなげることが十二分に出来なかった。だからこその、この結果。そこから目を背けてはいけません。
試合に勝つということは、傍から見るよりも余程困難で達成しがたいミッションなのでしょう。
しかし、それを成し遂げ、応援する皆に応えねばならないのがプロ。
力の足りなさというものが、自縄自縛サッカーの成れの果てということであるのならば。
得点なくして勝利なしという大前提に、そもそも真摯に向き合えていたのか?
勝つことに全身全霊で取り組むことができていたのか?
結果、突きつけられた「終戦」なかなか、受け入れがたいものがあります。
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