アウェイ2連戦を1勝1敗、ホーム2連戦を1勝1分け、勝ち点7でシーズン最初の3月を5位で通過したカターレ。
月が変わり、4月最初の試合として迎える第5節。今シーズンよりJ3昇格を果たしたFC大阪との対戦、ラグビーの聖地として知られる東大阪市の花園ラグビー場に乗り込みます。
昨シーズンのJFLを2位で通過し、今シーズン初めてのJリーグに挑むFC大阪。
もちろんカターレとも初対戦となるわけですが、同じ昇格組の奈良と比べたら、いろいろと縁のある選手がいるようで。
長年カターレを見てきた古参のファン・サポーターにとって、DF舘野 俊祐の存在は、やはり気にかけてしかるべきでしょう。
富山県出身、東京Vのユースからトップ昇格し、プロキャリアの草創期に地元クラブ・カターレ富山の一員としてプレーしました。
今のカターレで言うところの柴田のような位置づけの選手だった、とも言えるかもしれません。
FC大阪には、今年で在籍8年目。この5月で30歳を迎える、チームにとっては重鎮とも言える存在ではなかろうかと。
2014年に東京Vの選手として対戦して以来、実に9年ぶりの再会。
プロスポーツ選手のなかでも、いわゆる選手寿命というものが他の競技に比べても短いプロサッカー選手にあって。9年越しに相まみえることができる選手が、どれくらいいるか?ということ。やはり、感慨深いものがあります。
それとは、ある意味対照的というか。
カターレでプロのキャリアをスタートし、そののち、讃岐、福島、八戸で、同カテゴリライバルクラブで毎年のようにカターレと対峙してきたGK服部 一輝。今シーズンよりFC大阪に在籍しているようで。
八戸の前監督であった志垣 良氏が監督を務める今季のFC大阪にあって、その縁もあっての移籍ということでしょう。
昨季は八戸でプレーしていた下堂にとっては、志垣監督、そして服部との再会ともなる今節かと。
そして、カターレ側で言えば。
2021、2022シーズンにFC大阪に在籍、そこから個人昇格のかたちでカターレに加わった、大山。その彼にとって、思い出の地での古巣対戦となります。
当時JFLクラブであったFC大阪が、同じJ3の舞台へ。その頃を知るからこその感慨と、Jの“先輩”だからこその負けん気と・・・いろいろな思いがあることかと。
前節、2点ビハインドの危機的状況の最中、反撃の嚆矢となるシルバのゴールをアシストし、後の起死回生の同点劇につなげた大山。そのプレーぶりは、もちろんFC大阪側にも伝わっていることでしょう。
凱旋試合で存分に躍動し、FC大阪在籍当時を知る人たちに健在ぶりをみせつけてほしいです。
ホーム2連戦で、2戦ともに先制に成功したものの、後半の失点で窮地に陥ってしまったカターレ。
とくに、デジャヴかというほどの、2試合連続での後半開始いきなり失点は、いただけません。
それでも。
勝ち点6とせねばならなかった2戦で、勝ち点1止まり、あるいは0にすらなっていたかもしれなかったなかで。
ベストの結果でこそなかったけれど、勝ち点4はベターな結果であったことは間違いありません。
あきらめてしまっていては、なにも残せなかった。
勝利への執念を絶やさなかったからこその、勝ち点4であって。
今節は、その思いをしっかりと勝利に結び付けなければならない。
思いを、結果に直結させること。勝ち点3を奪いにいき、それを文句なく成し遂げること。
自分たちの勝利への意志を、疑いようのない結果でもって示さねばなりません。
凱旋試合の大山に期待がかかるのは、もちろんとして。
個人的に、ここまでフル出場、レギュラーとして定着している下堂に期待したいところです。
ここまで8失点、やはり、多すぎと言わざるを得ません。もちろん、下堂にとっては、守備をあずかるDFとして忸怩たる思いでいることかと。
ここが、踏ん張りどころ。
しっかりと守りきり、無失点に抑え込むこと。ピンチの芽を摘み、相手に好機を与えない、そんなプレーでもって、チームを引っ張ってほしいです。
昨シーズン、八戸で薫陶を受けた志垣監督に、富山への移籍を決めた自分の決断は間違ってはいなかったと、勝利という結果でもって示してほしい。それこそが恩返しというものでしょう。
第4節終了時点で、首位の松本と2位の今治が、無敗を継続中。しかし、その勝ち点は2分けを含む8であり、1敗を喫したとはいえ7で追うカターレとの差はわずかに1。
今節の全10試合中2試合が土曜日、そのうち開催時間がいちばん早いのが、14時開始のFC大阪-カターレ富山戦。
つまり。
勝てば、たとえ瞬間風速的であろうが、首位に立つことが出来ます。同日の琉球の結果いかんでは、土曜時点での首位が確定もします。
それはつまり、松本をはじめとする上位陣にプレッシャーをかけることにほかならない、ということ。
シーズン序盤もいいところのこの時期に、現時点での結果に一喜一憂すべきではないーーーそういう言われ方もするでしょうが。
それでも。
むしろ、今の時期だからこそ、一喜一憂すべきだと思うのです。
今の時点からもう、「上位にいることがあたりまえ」という意識を、植え付けてしまわねばならない。
多少負けが込んでも、まだ挽回のチャンスはある?
いや、無いね。
勝者のメンタリティというものは、勝ちながら培っていくもの。
負けに慣れた状態からは、「それなり」にしかなりません。
カターレの今季の目標はなんだ?
言うまでも無く、優勝にほかなりません。
だったら。
今の時点から、上位に、なんなら首位にいるのがあたりまえーーーそのメンタルを、当然のように身につけねばならないのです。
だからこその、今節。
もちろん、勝つ。
勝って、首位に躍り出る。
2試合連続で3得点を挙げている得点力は、勝つためにあるのだーーーそれを、証明する勝利を!!
第3節のホーム開幕戦で無得点で敗れたFC大阪にとっては、待望のホーム初ゴール、そして初勝利を期した今節ではありましょうが。その目標は、別の試合で達成してもらおうか。
もちろん、カターレが狙うは無失点勝利!
J初年度クラブに、優勝を目指すクラブの気概を、見せつけろ!!!
勝たれ!!!富山!!!!!