行く末遠ければ

生まれも育ちも富山県砺波市
地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

シーズントリプルで北陸ダービー制覇!富山のプライドを示す ツエーゲン金沢戦

2024-09-23 21:03:59 | カターレ富山
1-0で勝利!
3月の春分の日に開催されたホーム・県総での対戦より半年。秋分の日にアウェイ・金沢ゴーゴーカレースタジアムでの開催となった今節の金沢戦。
2度あることは3度ある。
前半の早い段階に幸先良く先制したカターレが、その1点を守り切るかたちで勝利。
オープニングマッチを含めてシーズントリプルを達成し、北陸ダービー完全制覇。
富山のプライドをかけた一戦を制し、スタジアムにカターレ勝利の歓喜がこだましたのでした。

2月のオープニングマッチ以来の再訪となったゴースタで、スタジアム最多記録となった9229人を動員した北陸ダービー。富山側からもおよそ2000人が訪れ、アウェイ側を青く染めることとなりました。
雨予報に心配された天候も、時折弱い雨が降る時間帯こそあったものの、おおむね曇りというコンディション。快晴であったオープニングマッチと比べては、あいにくの空模様ではあったものの。最近まで続いた暑さのことを思えば、随分とマシとも言える状況での試合と言えたかと。
試合に先立って発表されたスタメンに、驚くことに。
ルーキーながらチームの中核として出場し続けてきたヨシキが、メンバー外。
怪我という情報リリースも無いので、戦術的なものなのかも含めて、なんとも言えないところはありますが・・・やはり、意外でした。
それでも。「誰が出場しても戦力が落ちない」というチームは、こういうときにも慌てることはない。出場選手たちを信じて応援するのみ!
金沢側の赤と、カターレ側の青と。2色に彩られたスタンド。試合開始時間が迫るにつれて、ボルテージも上がっていくことに。
席分けの違いもありましょうが、先のオープニングマッチではミックス席とされていた部分もきちんと青色が埋めることとなり、そのコントラストが顕著に。
それにしても・・・隣県対決、他と比べても行きやすいアウェイ戦とはいえ、今まで見たこともないようなカターレサポーター数。バックスタンドの2階席、3階席まで青く染まっていた光景は、壮観でした。
試合開始時刻ごろに吹いていた風の影響ということでしょうか。コイントスで勝った金沢は、陣地変更を選択。
おいおい、そんなことしたら、オープニングマッチのように後半のゴールで選手がゴール裏に駆け寄ってハイタッチ、ってことが出来ないじゃないか。せっかくゴール裏席との距離が近いサッカー専用スタジアムだというのに。
まあいい。どのみち、どんな状況でも勝つことが重要であって。
大観衆が見守るなかで、いよいよキックオフのときを迎えることに。

試合は、前半の早い段階に動くこととなりました。
8分、最初のCKのチャンスでマテウスが頭で合わせるも、惜しくもバー直撃でゴールならず。それでも、こぼれ球を拾って2次攻撃、その流れから再度CKを得ることに。
9分、同じようにメインスタンド側コーナーからニアに蹴り込んだボールに合わせたのは、今瀬!
「良いボールがきたので触るだけだった」というヘディングシュートがゴールに吸い込まれ、先制!
今瀬の今シーズン初ゴール。これまで怪我で離脱の時期もあり、苦労してきた彼ですが。この大事な大一番で、見事な大仕事をやってのけたのでした。
今シーズンここまで、なかなかセットプレーからの得点がなかったというのが懸念材料でもあったカターレ。加えて、アウェイ戦では2試合連続無得点で勝てていなかったという状況。それらを含めて、勝利に向けて大きな大きな意味合いを持つ得点となったのでした。

幸先良く先制したカターレでしたが、そこで緩むことはなく。
前節、試合を決定づけるかのような3得点目の直後に連続失点してしまった苦い経験があるだけに。同じ失敗を繰り返すことなく、集中したプレー。
球際の強さ、寄せのスピード、パスの正確性など、多くの部分で金沢のそれを上回っているのが見てとれました。
大観衆が見守るダービーという状況にあっても、しっかりと自分たちのサッカーができているということ。
特に出色であったのが、ヨシキに代わってスタメン出場となった陽次のはたらき。
「そこにいるのか!」という運動量でもって、好守にわたってピッチを縦横無尽。
もともとポジショニングセンスには定評のある彼ですが、あらためて、そのセンスが抜群であることを知ることに。
ヨシキの代役というだけでなく、きちんと個性を発揮。それがチームのチカラの底上げにつながっている。頼もしさを感じました。
カターレペースで試合が進み、追加点をねらったものの、なかなか決まらず。
とはいえ。こういった展開は、今シーズンこれまでも何度もあったこと。
いかに集中して自分たちのサッカーをやりきるか。そんななかで、勝つために必要なプレーを、しっかりと実行できていたように思います。

リードした状況で前半を終え、試合は後半へ。
当然のことながら、同点、逆転を目指す金沢は、修正をかけてくる。それに対し、いかにしっかりと対応できるかが問われるだろうと。
案の定、と言うべきか。
だんだんと金沢に攻め込まれる時間帯が増え、逆にこちらからはなかなか攻め込めない状況に。
そんななか、思わぬアクシデント。
先制ゴールを挙げた今瀬が太ももあたりを押さえて倒れ込み。一旦は立ち上がったものの、やはり無理ということで、担架で運ばれて退場。交代を余儀なくされることに。
しかし、それでも。
急遽交代出場となった鍋田ですが、交代そのものは想定していたということで、それが早まっただけという認識で。臆することなく、しっかりとプレーに入り、献身的な守備をみせることに。
そのあたりもまた、「誰が出場しても戦力が落ちない」というチームの強み。
鍋田のほかに布施谷とショウセイ、坪川と西矢が途中出場となりましたが、それぞれにしっかりと役割を全う。集中したプレーで、ギクシャクすることなくスムーズに試合に入っていきました。

一方で、追う立場となった金沢もまた、交代から事態の打開を模索していくことに。
そんななか途中出場してきたのが、元カターレの大谷 駿斗。
前節、3失点を喫して敗れた讃岐戦であったものの。そこで気を吐き、一矢報いるゴールを決めてみせた大谷。
今節、古巣対戦でもあり、ここまで2連敗となっている富山戦のリベンジをかけて、やはり気合が入っていたようで。
かつての仲間であり、そのプレーの特色については知っているつもりでしたが・・・あらためて見ると、「速ぇーな、オイ!」と。
その抜群のスピードたるや、ピッチに近いサッカー専用スタジアムということもあって、印象は強烈でした。
ただ、それでも。
今のカターレで最前線を務めるFWマテウスが、そのスピードを以て対抗。アグレッシブな守備で大谷に追いつき、ピンチの芽を摘むという場面もあり。
お互いにプライドをかけてバチバチにやり合う北陸ダービーという特別な試合にあって、見ごたえがあるシーンでした。

ほぼ試合を制圧していた前半、逆襲を受けつつもしのぎ続けた後半。
ゴール前でクリアが浅くなったボールを蹴り込まれたものの、田川が飛びついてセーブした場面。
もう一度同じような状況で、金沢の最前線を務める田口 裕也に強烈なシュートを浴びるも、ここも田川がしっかりと防ぎ切るなど。
個の能力の高い選手が多く在籍する金沢にあっては、ふとした隙を突かれて失点、単純なミスが高い代償に、という事態が起こったとして、不思議はありませんでしたが。
そうさせなかった、カターレの集中力。
今シーズンここまで、首位を独走する大宮に匹敵するレベルでクリーンシートを成し遂げているカターレ。
昨シーズン散見されていたような、もったいない失点というものが、明らかに減少した今シーズンにあっては。
我慢比べならば、負けんぞ!と。
なぜなら、カターレのほうが金沢よりも守備が良いチームだから。
リスクを回避しつつ、プレーも雑になることは無く。皆が、自分のやるべき役割を全う。その集中力は、勝利への執念は、切れることがありませんでした。

そして、タイムアップ。
1点を守り切って見事に勝利したカターレが、金沢戦3連勝。北陸ダービー完全制覇を成し遂げました。
赤と青のコントラスト、そのなかで歓喜に包まれる青。2000人オーバーというカターレファン・サポーターが、富山のプライドをかけた一戦を勝利に導いた選手たちを称えました。
ゴール裏に挨拶に来た選手たち。そこに、患部を冷やしながら合流してきた今瀬。
勝利の立役者に、皆が今瀬コールで迎えたのでした。
そして、トラメガを手にしたキャプテン吉平が言いました。
今までであれば、大事な試合を落としてきたかもしれない。けれど、今年は違うぞ、と。それを証明できたと。
まさに、然り。
前日の試合の結果、2位の今治が敗れたことで、勝てば1差に詰め寄ることが出来る状況でした。
ただ、それは監督以下、皆が意識しないようにしていたとのこと。
去年、同じような状況で・・・前日に昇格を争っていた鹿児島が敗れ、勝てば追いつける、あるいは追い越せるというときに。そこでお付き合い、敗れてしまいチャンスを活かせず、という苦い経験をしているだけに。
今年は違う、という吉平の言葉の重み。
結果でもって、勝利でもって証明してくれました。
選手たちとファン・サポーターが、同じ方向を向いているという感覚。それをあらためて共有できた実感があった、試合後であったように思います。

北陸ダービーにあたって、サポーター間でもライバル心をぶつけ合っていたなかで。
金沢サポーターが、「カターレ富山 祝 J3 10周年」なる弾幕で挑発してきたり。
オウオウ、言ってくれるじゃねーか金沢さんよお。
10年目であることは事実であり、それは受け止めるべき現実。ならばこそ、カターレ側にとってそんな煽りは、取り立ててダメージにもならないディスりでしたが。
で、試合結果のほうはと言うと。
カターレが見事に勝利し、北陸ダービー完全制覇。
歓喜のカターレ側とは対照的に、赤色の金沢側スタンドではブーイングも飛び交っていたようですが。
今節の結果、昇格プレーオフ圏外どころか、10位にまで順位を落とすことになった金沢。そんな不都合な現実に、やり場のない怒り、やるせなさ、無念さが渦巻いていることでしょう。
ひとつだけ、言っておこうか。
カターレがJ3に10周年、なんて煽ってくれたけれど。こちとら、そんなあんたらが今感じているような無念を、これまで9年に渡って、ずーーーーーっと耐えてきたんだよ、と。
それから言えば。金沢はまだ、J3地獄の入り口に立っているに過ぎないってこと。
金沢が上から目線で「そろそろJ2に上がってきて北陸ダービーやろうや(ま、俺らが勝つけどw)」とか煽ってきたときも。こっちはずっと、耐えてきたんだよ。J3地獄を。
3連勝でカターレの完全制覇となった北陸ダービー。
けれど、J3では今年が最初で最後。なぜなら、来シーズン、カターレはJ3に居ないはずだから。
昇格プレーオフで4度目のダービー?冗談じゃない。
カターレは、自動昇格で上に行く。プレーオフになど出ませんよ、と。
勝ったのが我々カターレで、負けたのが金沢。その事実を、粛々と受け入れてもらうだけです。

ひとつ、チームとファン・サポーターの絆を深める大きな勝利を手にしたカターレですが。
未だ、道半ば。
悲願成就に向けて、突き進んでいくのみです。
戦いは続きます。
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