京都が好き 写真が大好き by たにんこ

長く写真をやってると 
聞こえないものまで 
聞こえてくるんだな

光と影~東寺で生きていた猫たち 子猫の人生

2022年08月30日 07時48分53秒 | Weblog




この写真をパット見「あぁ可愛い ちっちゃな子猫」と 思うだろう。
昨日は居なかったのに 今日は居る。
そうだ 捨てられたんだよ。
カリカリのおじちゃんが「あんたが何時も座ってる 八幡様の右側の柵の外だ。
材木置き場の隙間」と言った。
おれは話を聞きながら 立ったまま撮影の準備をし 異変を感じていたから
そっと近づき 胡坐をかいて座った。
№2が来て ニャウニャウと小さい声で鳴く。
すると けたたましい声で ぎゃぁ~~~!ぎゃぁ~~~!と 何度も叫んでる声が。
そっと近づき中を覗くと…ちっちゃい子猫が2人と 離れて3人が泣いてる。
おれの顔を見るなり 必死でコンクリートの壁をよじ登り 金網にしがみ付いて泣き叫ぶんだ。
その姿を見て 確実に分かった。
さっきまで可愛がられ 御飯を沢山食べ お乳を飲んで遊んで…
訳も分からずに この場所に連れて来られて で 置き去りだ。
人馴れしてるから おれを見て…
来てくれてる皆…よぉ~~~く写真と おれの文章を見てくれ。
次の日行くと おれが座って居る何時もの場所に 最近子猫を出産した母猫2人が寝転んで
捨てられた子猫達が 夢中でお乳を飲んでいる。
金網とコンクリートの隙間には それをじっと見つめている№1のボスが居る。
おれは そっと座った。
ボスは見向きもせず じっと子猫達を見ている。
左に気配を感じて見たら チョビが居る。
チョビはきちんと姿勢を正し お座りしている。
チョビを思った。
何時か飼い主が現れた話だ。
チョビは おれに見向きもせず 父子を案内して八幡様に来た。
チョビは「僕は此処で御飯を食べて そこの石垣の隙間で寝てるんだよ」
そう言っていた。
チョビは「一緒に帰ろうね?!一緒に帰ってくれるんでしょう?」
足元に寄り 頭を必死に擦り付けて 一生懸命チョビは言っていた。
なのにチョビは おれの目の前で置き去りにされた。
そのチョビが おれのそばに居る。
じっと子猫達を見ている。


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