トミーのブログ 1

園芸研究家(園芸家) 富山昌克(トミー)が日々に感じたことや書き留めておきたいこと。

シンビジウムの植え替えについて

2009年06月18日 21時04分24秒 | 『花・野菜・果樹』に対する想い


■植え替えのポイント

・トミー流鉢増し法

 鉢から根鉢を抜きます。抜きづらいときは、鉢の縁をまんべんなく木槌で叩くと抜けやすくなります。手元に長鉢がない場合は、昔使用していた駄温鉢でも使用可能です。長鉢に植えられていたものを普通鉢に植え替える場合は、ノコギリで根鉢を1/2~1/3に切り落とします。根は付け根が大切なので、植え込み材料はすべて取り除かないようにします。花が付いていた側にゆとりができるうように、新しい植え込み材料で植え込みます。菜箸などで突き、新しい植え込み材料を落ち着かせます。緩効性化成肥料を鉢サイズに応じた適量を施し完成です。その後、半日陰で1週間ほど鉢内を十分乾かしてから水やりします。

・10年ほど放置していた株の植え替え

 鉢を抜くことが困難なので、思い切って割って取り除きます。ノコギリで、ケーキを切り分けるように、1/3~1/4に根鉢を縦切りして切り分けます。その際、バルブが傷つき、バラバラと落ちてしまいますが、とにかく切り分けます。植え込み方法は、上記を参考にします。もとの鉢の中心部分に当たるところを新しい鉢の縁にあてがい、もとの鉢縁部のほうを大きくゆとりができるように植え込むことが大切です。

Q:鉢増しにはなにが必要ですか?、いつ行えばいいのでしょうか?
A:まず、手持ちのシンビの鉢のサイズ(直径)を測ります。その大きさより6cm大きな鉢(二回り大きな鉢)を用意します。6号鉢(φ18cm)なら8号鉢(φ24cm)を用意します。鉢の形は長鉢にしましょう。植え込み材料は新しい「シンビジュームの土」を用意します。シンビジュームの土とは、軽石とバークを混ぜたものです。ない場合は、軽石(日向土など)のみか、硬質鹿沼土のみでも代用できます。行う適期は3~4月です。遅くとも5月のゴールデンウイークまでに終わらせましょう。

Q:鉢増しのやり方を教えて下さい。
A:まず根鉢を鉢から抜き取ります。根が張って鉢が抜けないときは、木槌などでたたいてから抜き取ります。鉢を壊さないと抜けない場合もあります。新聞紙で鉢を包み、金槌で割りますが、鉢のかけらが根鉢に張り付いていることもありますから、必ず手袋をして怪我をしないように剥がしましょう。
二回り大きな鉢の鉢底に新しい植え込み材料を入れ、根鉢を入れて、大きいバルブの方(トップバルブ側、花茎がついていたバルブ側)に余裕をもたせます。その開いたところに植え込み材料を入れ、菜箸でつつき、落ち着かせます。

Q:二回り大きな鉢を用意するとのことですが、10号鉢(φ30cm)以上になる場合はどうすればいいでしょうか?大きすぎると重くなり持てないような気がするんですが?株分けしてもいいのでしょうか?
A:基本的に初心者は株分けを行わない方がいいのですが、10号鉢以上の大きさになる場合、株の真ん中が落葉して半円状にバルブが茂っていることが多いので、そのような場合は、2~3株に株分けを行います(図参照)。ノコギリで根鉢の下から1/3を切り落とします。次に縦に2~3つに分割するように切り分けます。切り分ける際に傷ついてバラけてしまったバルブは廃棄します。一番してはいけないことは根の付け根を折ってしまうことなので、できるだけ根鉢を崩さないようにし、必要以上に植え込み材料を取らないようにします。鉢の大きさは、元に入っていたものを使い、他に同じ大きさの鉢か、それ以下のサイズのものを使います。

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