ウルイに有毒草混入、都内の男性被害 JA庄内たがわ、自主回収を開始
山形新聞 5月3日(土)10時5分配信
JA庄内たがわ(鶴岡市、黒井徳夫組合長)は2日、出荷した露地栽培の山菜「ウルイ」に有毒野草が混入したとして自主回収を開始した。県が同日発表したもので、購入した東京都内の30代男性が健康被害を訴えた。混入したのは有毒野草「マムシグサ」か同属の植物という。
同JAは4月28日に混入を確認していたが、県に最初の報告をしたのは3日後の5月1日午後だった。
県によると、自主回収するのは4月23日に出荷された1束100グラムのウルイで、計4.7キロ。青果物卸売業の庄果(三川町)に2.2キロ、都内の青果物販売業サン・グリーンズの三越恵比寿店、三越日本橋本店、三越銀座店に計2.5キロを出荷した。県内では庄内地方を中心に小売店で販売されたとみられる。
マムシグサは毒(シュウ酸カルシウム)を含み、食べるとくちびるや口の中にしびれが起きる。形状はウルイとあまり似ていないという。
都内の男性は28日に三越恵比寿店でウルイを買い、同日食べたところ症状が出たため店に連絡。同日中に同JAが有毒野草の混入を確認した。男性は医療機関を受診し、快方に向かっているという。
同JAによると、回収対象のウルイは管内の山間部の畑で1農家が露地栽培したもので、畑にマムシグサの同属植物が自生していた可能性があるとしている。
同JAは店舗からの回収を進めており、購入者からの回収方法を3日に検討するとしている。問い合わせはJA庄内たがわ0235(64)4972。
県食品安全衛生課は回収対象のウルイを食べて健康被害が出た場合は医療機関を受診し、庄内保健所か県食品安全衛生課に連絡するよう呼び掛けている。連絡先は同保健所090(1063)2651か同課090(7066)0160。
山形新聞社
最終更新:5月3日(土)10時5分