イトオテルミーの歴史に学ぶ③ 学院生教材
「イトオテルミーの歴史に学ぶ」というタイトルで学院生の教材を編集しています。
イトオテルミーの「適所」ということを、伊藤元明先生、長嶋 光先生の著書で学習してきました。
今回は、創見者の伊藤金逸医学博士の原文を掲載します。
(適所―感覚所―覚所―心所) (雙菊イトオテルミン療法要義 伊藤金逸医学博士著)p92
冷温器使用のイトオテルミーには感覚生理の実験研究及び心理実験研究「適所―感覚所―覚所―心所」の応用所を確定したことであります。断然我れ等が今後待つ医学或いは医術と擁立して盛り上げて行きましょう。徐に静かに以て守り前途三百年位に理解されなば充分であります。五官器皮膚には全皮(肌)或は粘膜に適所が致る所に存在す、故に必要に応じ必要性に応じ必要性の適所に冷温器を当て説明の点擦をなし、イトオテルミー効果を充分に発起せしむることである。かんたんに使用が出来ます、無害効果百パーセントに見るべし、感覚所といふは皮膚又は粘膜の知覚神経の感覚装置の所在するに当たるところであります、自由に適所の内に求められてある、適所―感覚所は外部より自由撰定が認められます、冷温器の点擦に一致する外管底帽頭の面幅直径は原則として感覚生理実験に由りて皮膚の感覚領域と略ぼ平均一致すべく算出されたことで凡そ充分に効力が認められてあります。此の冷温器は帽頭の面幅より点擦する触、温(冷)、痛その他感覚に要する自然力活動が皮膚又は粘膜上の適所に送られることであります、要するに古実の灸所などいふ数々を知ることの七面倒から脱却しかんたんに適所といふ科学性を充分に含蓄の発見文字にて処理が出来ますようになったのであります。人体に必要なる適正刺激は冷温器内の雙菊イトオテルミン炷火より発起放出して行きます。一と度適所―感覚所皮膚又は粘膜感覚装置に適正刺激が受け入れられまするとその以後は脊髄、脳髄の覚所へ神経機転―伝導といふことにより認知(識)前程が内に悟られるのであります。そのことを司る所が覚所といふのであります。覚所を経由し充分に認知の上心念を作るところ即ち心所であるといふてもおきます、適正刺激に対し答えが良、不良あるに対しそれを適、不適応刺激といふことになります、冷温器イトオテルミーは、心理学上いふ七情(喜、怒、哀、懼、愛、悪、慾)-宗教上には哀が憂―悪が憎―感情識、心の内のそれを衝動せしむるところのものであります。その内大の喜び七情が現出され来るものとす、心とは知、情、意の三識一念(点)存在でもありませう、故に冷温器イトオテルミーは心所を突き又は動かすところのものであることが判明して来ませう、即ち覚所―心所の名は内部意中識裡に館考へられ第六感所在を指しています。