イトオーテルミーでのガンへの(取り組み)療術が増えている。
イトオテルミーで療術(治療)をしていると最近、ガンの患者さんの施術増えています。聖イトオテルミー学院長の伊藤元明医学博士は、「イトオテルミーは緩和ケアに適応性が高い。」と教えていただいています。今回は、イトオテルミーから発刊されている「ザ・テルミー」「ここから」を振り返って読み直すことことにより、ガンの緩和ケアーを再学習したいと思います。筆者の勝手な抜粋となりますが、心に残ったことを記述していきます。伊藤元明先生の文章の抜粋、ある種のレポートでもあります。
「スピリチュアル・ケア」ー心と魂への語らいー (「ザ・テルミー」 平成17年5月号)
イトオテルミー親友会会長 医学博士 伊藤 元明 先生著
ターミナル・ケアの訳語は、緩和医療との提唱
講演(生と死を考えるセミナー)に先立って挨拶された聖路加国際病院理事長・日野原重明博士は、ターミナル・ケアを「終末期医療」という暗いイメージで訳すよりも「緩和医療」と言い換えたほうが明るくて良いのではと提唱されました。(最近は、ターミナル・ケアの直訳の「終末期医療」よりも広い意味での「緩和医療」がよく使われているようです。)
QOLとテルミー
QOL(quality of life) デーケン博士は、QLOを「末期患者の生命の質を改善すること」とコメントされ、肉体的な生命の量(長さ)を増やすよりも、人間として生命の質を高く保った最期の日々を過ごすことの大切さを話されました。
テルミーをいつもそばにおいて生き生きとしたかかわり合いを求め、病者に「生存満足感」と「生存する快適感」を提供するテルミーのQLOを深く考えていきましょう。
スピリチュアル・ケア 「日本におけるターミナル・ケアの模索」
高木慶子博士(生と死を考える会の全国協議会会長・英知大学教授)の講演(第1部)
「人はスピリチュアルな存在である認識をもって、ターミナル(死の直前)にある病者に心と魂のケアをすることがスピリチュアル・ケアである」と語りました。霊的苦痛と訳されるスピリチュアル・ペインは、「死を直前にして、自身の人生の意味と死後の世界を共に考えてくれる心と魂の対話者(同伴者)がそばにいないときの孤独感に由来する苦悩である」とのコメントはとても印象的なものでした。
「ユーモアは世界を結ぶー欧米におけるスピリチュアル・ケアの動向」
デーケン博士(東京・生と死を考える会の会長・上智大学名誉教授)の講演(第2部)
スピリチュアル・ケアに携わるひとに望ましい基本的な態度として、
(一)心を開いて相手の話に耳を傾ける
(二)自己の限界を認める謙虚な態度(確言すると、傲慢さはすぐ見破られる)
(三)死の直前にある人に対して、「すること(doing)よりも「いること(being)という「病者のそばにいて共に考え、共に 歩むことの大切さ」などを強調しました。
ターミナルにある人が、自分の死を見つめるとき(それは第三の人生を意味します)の六つの課題、
①執着を絶つこころ
②心と魂へのスピリチュアル・ケア
③感謝の表明
④さよならを告げながら日々を生きる
⑤遺族への最後の愛の表明となる遺言状の作成
⑥自分なりの葬儀方法を考え、それを周囲に伝えておくことーなど六つの課題の達成こそスピリチュアリティを構築するエネルギーであるとも言われました。
テルミーとスピリチュアル
人と共に喜び、人と共に悲しむ、心からの対話をこめてテルミーする私たち会員にとって、スピリチュアル・ケアの理解は可能です。私たち自身がスピリチュアルな存在であることあることの理解は、私たちの心と魂ををより高く成長させて、「さよならを告げながら最期の日々を過ごす人」にテルミーの快適感と満足感を奉呈することができるでしょう。
(ここまでは、伊藤元明先生の文章の抜粋です。)
スピリチュアル・ケアを読み返しながら、支部長ならびに筆者たちは、今、ご主人が緩和病棟に入院しておられる奥さんのテルミーにかかわっています。奥さん、ご主人の心を感じながら、そして揺れながら、テルミーをすることで共に歩んでいきます。